ワイルドフラワー アシガール珍しい3拍子の曲です。
この曲はアシガールの音楽を担当した冬野ユミ氏ではなく遠藤響子氏の手によるもので、作曲者自らが歌っています。
コード進行がどこか悲し気で、はかなさのようなものを感じますが、この後のサビの部分では、
私はワイルドフラワー トゲのついている花
私はワイルドフラワー 強い強い花
とたくましく歌います。
この部分、厳密には?少々字余り風で歌いにくいように思えるんですが、それゆえ型にはまらないという力強さを感じたりします。
最後はあまりにもサラッと終わってしまい、後には何かロスしたような余韻が残ります。
公開されている歌詞では2番があるようなのですが、アシガールバージョンは1番で終わっています。
完全版を聴いてみたくて動画を探してもなかなか無い・・・
ライブでサビの部分だけを、違ったアレンジで繰り返し歌っている動画はありましたが。
遠藤響子氏の既発売のアルバムのリストにもこの曲は無い・・・謎です。
アシガールの本編ではこの曲は2回使われている他、第11話の予告編(10話の最後に放送)にも使われています。

【第6話】唯が一人夜の森を走る場面~エンディング
戦国に帰ろうとする前日、若君は感染症のために倒れてしまいますが、若君の苦悶の表情とともに曲が流れ始めます。
一方戦国では、陰謀で若君の命を狙った疑いで取締方に追われる身とになった唯が、若君の帰還を信じ、「若君が帰ってくるまで絶対生き延びてやる!」と一人夜の森の中を走っていきます。
若君が平成で死んでしまったのかもしれないという不安、その後にくる絶望と闘いながら、「ッシャー!」と自らに気合を入れます。
二人とも平成と戦国という別の時代で苦難に立ち向かっていますが、この場面にはもうこのワイルドフラワーしかないでしょう。
唯が森の中に消えていくまで曲は続き、そのままエンディングとなります。
さて、この時決意をした唯でしたが、直後の第7話の冒頭では早くもめげてしまい、「私、ここで死ぬのかな。」といきなりネガティブになってしまいます。
この状況では仕方ないかもしれませんが、さすがに早過ぎで、「ちょっ、おいおい。あのワイルドフラワーはなんだったんだ?」となってしまいましたが。(笑)

【第10話】第11話の予告
11話では、長沢城脱出後、敵中単独突破というアシガール史上最大の試練が待っているので、予告でワイルドフラワーが流れたのも納得です。
11話を見た後だと予告でこの曲を使った意味がわかります。
唯が撃たれて倒れるところで予告は終わるので、けっこう衝撃の余韻が残ります。

【第12話】エンディング
最終回の最後、「これからはわしがお前を守る。」という若君の言葉に感激した唯が思わず抱きつくところでワイルドフラワーが流れ始め、エンディングとなります。
途中、若君が密かに保管していたタイムマシンをおふくろ様が預り、三之助たちに見せるというエピソードが挿入されていますが、これには次への含みが感じられます。
残すはあと1回分の燃料のみ。
はたして、このタイムマシーンが使われることはあるのか?
この後、これまでの唯の活躍の回想シーンとなり、
もう誰のご機嫌もとりたくはない
と歌ったところで、「ほいっ!」の合いの手が・・・面白い。
最後に第1話のオープニングの足軽姿が現れて終わります。
後には何とも言えぬぽっかりとした喪失感が・・・
映像と曲があまりにもマッチし過ぎです。