アシガール 石高前記事:羽木氏の領地の石高は?(1)の続きです。
羽木と高山はほぼ同程度の勢力という設定になっているので、ここでは高山の石高から羽木の石高を考えてみます。

第5話:小垣城救援の戦
この戦では、黒羽城の守備に兵力を投じたため、奪還したばかりの小垣城の援軍には1000ほどの兵しかさくことができませんでした。
対する高山勢は3千ということで、援軍の総大将の若君は包囲されて絶対絶命のピンチに陥ります。
千吉や遠太たちの話によると、高山の目論見は、野上衆に黒羽城を攻めさせた隙に小垣城を奪還するということですから、城攻めは陽動作戦だったと思われます。
とすれば、高山が動員した兵力3千は高山が他国への進行に動員できるほぼ全勢力ということになるのかもしれません。
自国の守備に兵3千ほどを残してきたとして、高山の動員力は6千ほどでしょうか。
となると、高山の領地の石高は24万石となります。

第11話:高山勢との対陣から小垣城の戦へ
若君の帰還前、羽木勢と高山勢が川を挟んで対陣しますが、この時、高山は伏兵3千を山中に潜ませていました。
この時、本体の兵力はどれぐらいだったのでしょうか。
唯の働きによって無事帰還した若君は、総大将として小垣城の守りの指揮をとりますが、次のように言っています。

我ら800の兵に対し、高山の兵5千。

自国の守備に3千ほど残してきたとすると、全兵力で8千ほど。
8千÷250=32(万石)
計算では、高山の領地は32万石になります。

羽木が40万石で高山が32万石ということであれば、木村先生が言っていたように、高山より羽木の方が武力では勝っていたというドラマ上の史実?にも合っています。

第10話の長沢城中、高山宗鶴が嫡子の宗熊に向かって「この先天下へ打って出ようと申す時に、なんというふぬけた顔!」と言って扇子で引っぱたいています。
仮に羽木の領地を自分のものにすることができれば、このセリフにもある程度信憑性が出てくるかもしれませんね。

 

結論:羽木氏の石高
少々情けない結論になりますが、羽木氏の石高をドラマの断片から特定することはなかなか困難です。
40万石の大名にしては、軍議に参加する重臣の人数が少なすぎます。
城もけっこう質素なのですが、これは領主の考え方によるので。
制作予算の都合もあるかもしれませんが・・・

私見としては、羽木も高山もせいぜい10万石ぐらいまでの領主というイメージで見ています。
他の記事で羽木氏の領地の位置を推理しましたが、そこにはこのぐらいの石高でないと納まりません。
ちなみに、近江の浅井氏が10万石で、なんとなく事情が似ている感じです。
史実に照らし合わせたこちらの都合になってしまいますが、いかがなもんでしょうか。