見上げた空に
ピアノの伴奏で、チェロが「綿雲の願い」のメロディーを奏でます。
ピアノのソロではせつなく響いた旋律は、チェロで弾かれるとよりやさしく抒情的に響きます。
「綿雲の願い」は自己犠牲的な思いを表していましたが、「見上げた空に」は唯と若君がお互いの行動に対して相手のことを愛しむ場面で使われているようです。
アシガール・サントラ集では22曲目に納められています。

【第9話】発掘調査で古戦場から出てきた自分の写真を渡される場面
木村先生から発掘調査で古戦場から出てきたという自分の写真を渡されますが、それは若君が戦国に帰る時に唯の部屋から持ち帰った写真でした。
先生が「お前によく似ているだろう。」と言って唯に写真を渡すと曲が流れ始めます。
「発掘ってのは発見じゃない。再開だ。」「タイムマシンで会いに来てくれたんだなって。」という木村先生の熱弁の後、その言葉に感激した唯は「先生、ありがとう。」と言ってその場を走り去り、曲も終わります。
自分の写真を通して若君が会いに来てくれたと確信した唯は自分の決意を家族に伝えます。

【第11話】逃避行の山中で、若君が大将としての心構えについて話す場面
高山からの逃避行の山中、2日間水だけでもう限界の唯は、もうだめだ、と座り込みます。
そんな唯を笑う若君の普段と全然変わらない様子にその理由を聞くのですが、若君が話し始めると曲も流れ始めます。
父から教えられた大将としての心構えなど、幼い頃から厳しく育てられた若君が愛しくなり、思わずギューッとしたくなって手を伸ばした唯ですが、阿湖姫に悪いと思い、その手を引っ込めます。
これに気づいた若君が「唯…」と呼びかけ、阿湖姫のことを話そうとした時、近くで山寺を見つけた悪丸が戻ってくると曲は止まり、場面も山寺へと変わります。

【第12話】羽木陣にたどり着いた若君が傷ついて横たわる唯を抱きしめる場面
無事羽木陣にたどり着いた若君が、傷ついて横たわる唯に駆け寄ると、気がついた唯が「若君様、無事だったんだ。」と言い、曲が流れ始めます。
意識がもうろうとしながらも、「でも、うまくいったでしょ?」と言う唯を「この大たわけ。」と言って若君は抱きしめます。
次に気がついた唯の前にはやさしく見守るおふくろ様が…
ここでも曲は続いていますが、「お目覚めにござりますか。」という黒羽城の奥を取り仕切る侍女頭の声で曲はピタリと止まります。
最大の試練を乗り越えた唯に新たな試練が…
この後、唯には、足軽ではなく姫としての試練が始まります。