羽木 黒羽城アシガールに登場する羽木氏は実在した戦国大名ではなく、羽木九八郎忠清(若君)も架空の人物です。
主な舞台となった黒羽城ももちろん架空の城です。
でも、仮に羽木氏や黒羽城が実在したとしたら、羽木氏の領地はどこら辺りにあったのでしょうか。
歴史好きとしてはとても気になるところです。
ということで、ドラマや原作にある情報から羽木氏の領地の位置を推理することにしてみます。

テレビドラマ「アシガール」の戦国シーンでは、12話までに実在した戦国大名の名前が全く出てこないので、推理はなかなか困難です。
ドラマ内に散りばめられた断片的な情報から推理する他はないようです。
ただ、制作者側が深く考えずに挿入したと思われるダミー情報もあるため、それが推理をさらに難しくしています。
第1話から順を追ってヒントになりそうな情報をたどっていきます。

第1話:若君との出会い
アシガール第1話の出会いの場面で、若君の「どこから来た」という問いに答えて唯が言った自宅の住所は「黒羽市東町3丁目45番地」です。
もちろん架空の住所ですが、何かのヒントになるかもと思って検索してみました。
案の定ダミーでしたが、栃木県に黒羽町というところがあるようです。
ところが、後述するとおり、原作の9巻では羽木氏の脅威として織田信長が登場します。
織田信長が身近に登場するとなると、残念ながら関東は候補対象外です。
信長自身は関東までは進行しなかったので。

第1話:速川クリニックの看板
アシガール第1話で唯が学校から帰宅した時に見える自宅速川クリニックの看板に記載された電話番号の市外局番は「054」。
この局番は静岡県の静岡市、焼津市、藤枝市付近のようです。
ただ、1559年当時のその付近は戦国大名今川氏の本拠地駿府城に近い今川領内なので、家臣か帰順した大名に占められていたものと思われます。
この辺りの豪族間に小競り合いはあったかもしれませんが、片方が滅亡してしまうような大きな争いがあったとは考えにくいです。
今川義元は1960年に桶狭間の戦いで織田信長に思わぬ不覚をとり敗死してしまいますが、その直前は強大な勢力を誇りこの地域を支配していました。
そのお膝元でお隣さんに戦を仕掛けようものなら、間違いなく速攻でおしおきがあったと思います。(最悪は謀反の疑いか)
ということで、残念ながら羽木氏静岡説はボツ。
クリニックの看板情報はダミーということになります。

やはり有力な情報は簡単にはたどり着けませんね。
では、次の情報に行きましょう。
次の記事:羽木氏の領地はどこにあったのか?(2)