「この忠清の妻になれ」は朝の出来事

忠清の妻アシガール本編最終12話、高山との戦から帰って来た若君が一人自室で手枕で寝ているところに寝間着姿?の唯が飛び込んできます。
この後、目を覚ました若君が、自らの身より自分(若君)のことを心配する唯に心を動かされ、名シーン「この忠清の妻になれ」となります。

この時、部屋は綺麗なオレンジ色の光に染まっており、とても美しくて印象的なシーンです。
この光は朝日なのか、それとも夕日なのか…
映像を見ただけでは判断が難しいのですが、様々な事情から推察して、これは朝の出来事だったと考えています。

「この忠清の妻になれ」はなぜ朝なのか

若君が明るいうちに帰ってきたとしたら、この時奥御殿にいた唯も皆といっしょに盛大にお迎えするはずなので、帰城してごろ寝している若君を唯が見つける場面は少々成立しにくいかと思います。

また、殿への報告は甲冑を着けた状態で何をおいてもすぐに行うはずなので、着替えて、しかもお召しがあるまでごろ寝して待つというのもやはり考えにくいです。
特に、いくら唯を救うためとはいっても、今回は自分の無謀ともいえる行動が原因で戦にまでなったので…
だから、殿の都合ですぐに面会がかなわないとしても、出向いてその場で待つのが礼儀ですね。

これが早朝の場合、報告に出向く前に殿のお召しがあったとしても、羽木の殿なら大きな問題にはならないかと。
でも、もし殿が信長だったら何らかのお咎めがあるかもです。
…で、もしこれが夕方だったら…
首が跳ぶかも…(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル

息子だからといって甘くしたら家臣の心が離れていくのが戦国の厳しさ。
だから、賢明な息子なら絶対にそういう振舞いはしないと考えています。

「この忠清の妻になれ」に至るまでの若君の事情

若君は皆が寝静まった深夜、全軍に先駆け、少数の警護役とともに急ぎ帰城したものと思います。
深夜の帰城でも皆起きて出迎えると思いますが、そこは若君は心遣いの人。
寝ている皆を起こさぬように番兵に伝えたものと思います。

若君が懸命に戦ってくれた兵を置き去りにして帰るわけがないという感情論もあるかと思いますが…
兵といっしょにゆっくりと帰城していたらどこかで狙われるかもしれないし…
戦の後で皆気が緩んでいるだろうし…
また、この後は論功行賞など戦後処理の雑務があり、処理が遅れると家中から不満が出るかもしれないので一刻も早く帰城する必要があります。
戦国大名家はとにかく忙しいんで…(^^;

また、落ち着いた環境で一刻も早く唯を正室として娶る際の施策を練りたかったこともあるでしょう。
この後は上記の雑務に追われ、ゆっくりと考える時間はなかなかとれないでしょうから。

特別編で「この忠清の妻になれ」シーンに追加された音

なお、続編スペシャルに先駆けて放送された特別編では、殿のお召しを伝えに来た源三郎にいいところを邪魔され、若君が立ち去るところで雀のチュンチュンという鳴き声が聞こえます。
本編には入っていなかったんですが、特別編でははっきりと聞こえるんですね。
なぜ追加されたかは不明です。
これはこの場面が朝であることを暗示しているように思えるのですが、いかがでしょうか。