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  • 返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days11~9日日曜12時、親しみを込めて

    途中から見たら、誰を指してるかわからない。
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    覚の運転で、写真館に移動中。

    尊「今言うのもなんだけどさぁ」

    美香子「何?」

    尊「今日一日だけ若君の事、名前で呼んだ方が良くないかなって」

    唯「名前?」

    尊「僕たちは当たり前に若君って呼んでるけど、速川家に婿に入ったって体になってるんでしょ。その人を若君、だと変に見られないかな。今日は知らない人にたくさん会うし、どう?」

    美「そうねー。試着に行った時、時々店員さんが妙な顔してたわ」

    覚「忠清くん、か。新鮮だな」

    尊「僕は忠清兄さん、だけど。若君、いいですか?」

    若君「苦しゅうない」

    尊「良かった。で、あの、同じ理由なんですけど、ウチの父や母を今日だけお父さんお母さんと呼ぶ、なんて無茶…かな」

    若「心得た。尊や唯が日頃呼んでおるように、いたせば良いのじゃな」

    尊「えっ、いいんですか?」

    美「わ…じゃない忠清くんにお母さんって呼ばれるなんて、感激だわ」

    覚「僕も。嬉しいなあ」

    唯「よーし、私も呼び方決定!」

    尊「うるっさいなぁもう、何だよ」

    唯「私は、たーくんって呼ぶ!」

    覚&美&尊「はあ?!」

    唯「え?良くなーい?」

    尊「ちょっとー、忠清兄さん超引いてるよ」

    若「な、なにゆえそのような」

    唯「え?忠清のた、だよ」

    尊「忠清兄さん、姉がおかしな事言ってますが、親しみを込めた別の名前って事で、今日だけは許してやってください」

    若「そうか。昨日申しておった、平成ライフ、じゃな」

    唯「さっすが、たーくん!」

    尊「浮かれてる。戦国でそう呼ばないのを祈る」

    若「そういえば以前小平太にの、唯との婚儀が済めば小平太殿も兄上じゃの、兄上。と呼んでみた」

    唯「わー、それでそれで?」

    若「顔色が変わり、滅相もないお止めください御容赦を、と面を伏せたままでの」

    尊「そりゃそうだよね」

    若「愉快じゃった」

    尊「えっ意外、からかったりするんだ」

    唯「あはは~、小平太超真面目だからダメだよぉたーくん」

    美「忠清くんの意外な一面ね」

    尊「おっ、みんな慣れてきた。付け焼き刃だからどうかと思ったけど」

    若「わしも励むゆえ、懸念には及ばぬであろう」

    尊「あ、そっか。この慣用句は忠清兄さんに通じるんだ」

    到着。尊以外は早速着替えに行った。

    覚「おーお待たせ。母さんはさすがにまだだな」

    尊「お父さん、モーニング超似合うね」

    覚「そうか~。なんか身が引き締まるよ。尊も、スーツ新調して良かったな。カッコいいぞ」

    尊「兄さんのおかげだね。あっ」

    覚「おーっ」

    見慣れた髷姿に、淡いグレーの着物と羽織、縞柄の袴の若君登場。

    若「お父さん、尊」

    覚「はぁ~。ため息が出るねぇ」

    尊「凛々しさがハンパない。着替え、早かったですね」

    若「お付きの者が居たが、わし一人で着られるゆえ。お父さんも見違えたのう、洒落ておる」

    覚「へへ。ありがとね。着付け担当者は面食らっただろうな」

    美「まぁー!素敵~!」

    尊「あ、来た」

    黒留袖姿の美香子。

    美「はぁ~ほれぼれするわね」

    若「お母さん」

    美「はい?」

    若「麗しい」

    美「やーん!聞いた聞いた?せっかくだからって頑張って着て良かったわ~」

    尊「はいはい」

    店員「速川様、もうすぐ花嫁様の支度ができますので、撮影室にご移動をお願いいたします」

    撮影室内。

    店「花嫁様、入られます」

    その声は、若君に小垣城での婚儀を思い出させた。

    若君 心の声(あの時は…唯をなんとしてもここへ帰そうと気もそぞろであった。喜ぶ顔をあまり見てやれなんだ)

    美「唯、綺麗~」

    覚「おほー」

    尊「馬子にも、いや何でもないです」

    唯が入ってくる。色打掛は、早春の日差しを思わせる地色に浮かぶ、競うように咲き誇る満開の桜。散った花びらが光に煌めいて淡く輝き、裾まで流れるように続く。髪は、空気をはらませふわりと毛先が躍るように巻かれていて、この辺りは現代的。つまみ細工の髪飾り、先が動きに合わせてゆらゆらと。化粧も淡い色調だが内から輝くようで、長い睫毛が印象的だ。

    尊「お姉ちゃん、案外美女?」

    美「私の娘だもの」

    若「姫、此処へ」

    若君が進み出て、手を取り導いた。裾を整えていた店員が驚いている。

    唯「ありがとう、たーくん。羽織姿ってやっぱり新鮮。殿や兄上は着てたけど、たーくんが一番素敵!」

    若「唯。実に麗しい。生き抜く事が出来て良かったと、心より思う」

    唯「なーんか、まさか~って顔してるよ」

    若「そうか?」

    唯「小垣の時もびっくり顔だったよ。今の方がちゃんと見てくれてて嬉しそうだけど」

    若「見抜かれておったか、済まぬ」

    唯「いいよ、後になってよくわかったし」

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    撮影スタート。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days10~1日17時、降臨!

    振りかえりもラストです。
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    唯も落ち着いたので、いよいよ若君の白装束、洋装選びスタート。

    美香子「どれも素敵ね~。これはオスカルっぽいわ~。あらこんなのもあるの、こっちは~そうねぇ、少尉?かな~」

    唯「例えがわかんないよ」

    美「いいの、わかる人にはわかるから」

    唯「迷っちゃう。若君はどんなのがいい?」

    若君「任せるゆえ、好きに選ぶが良い」

    唯「そうなるよねー」

    美「あんまりあれもこれもって、着替えさせると可哀想よ」

    唯「確かに」

    美「唯が手伝ってあげるならまだいいけど」

    唯「いやぁそれはまだ…恥ずかしいから」

    美「何を乙女な事言ってるんだか」

    若君は、母娘とはこのような、と微笑ましく見守っている。

    唯「ジャケットの長さもいろいろなんだー」

    美「そうね。若君は背丈があるから、長めはよく似合うと思うわ」

    唯「わー、イメージ湧いてきた。これいいかも」

    美「ふんふん、タキシードじゃなくてフロックコートね。ベストにシャツはウィングカラー、でアスコットタイ。似合いそう」

    唯「とにかく一度着てもらお。若君、下だけ着替えて。上はシャツだけはおって。ボタンはとめてあげる。ネクタイはお母さんがしめる」

    美「えぇ?何でやってあげないの、新婚夫婦の醍醐味でしょ」

    唯「うまく結べる自信がないから、涙をのんで譲る」

    美「何それ。まぁちょっと嬉しいけど」

    若君の着替えが着々と進む。

    唯「やーん、手元が狂う。眩しすぎて」

    若「ん?」

    と、天井を見る若君。

    唯「あっ違うよ。んー若君は、自分の魅力に全然気づいてないからさ」

    若「魅力とな」

    唯「詳しい意味は尊に聞いて」

    美「また丸投げしてる」

    唯「はい、お母さんお願い。す、すでにまともに見られないっ」

    アスコットタイで終了。

    美「はい、完成」

    ポン、と胸元を軽くタッチ。

    唯「それってさあ、なんでお母さんはみんなやるんだろうね、おふくろさまもやってた」

    美「はいおしまい、行ってらっしゃいって儀式みたいなものかしら。ついやっちゃった」

    若「母上、礼を申す」

    美「どういたしまして」

    唯「それより、ちょっと…はぁ~超、超、超カッコいい~!!」

    美「確かに…まるで」

    唯&美「王子様!」

    若「おうじ?」

    唯「ここではない国での、若君みたいな感じ?えっと、殿が王様で、その息子が王子」

    若「あいわかった」

    唯「え、マジで?」

    若「出立前に、わしの姿に二人がそう騒ぐであろう、と尊が申しておった」

    唯「あいつどっかで見てない?」

    美「見透かされてるわね」

    唯「まっ、仰せのとおりです~だし。これで決まりで」

    美「もういいの?一着しか着てないのに」

    唯「どれ着ても超カッコいいのは間違いないし、慣れない事はあんまりさせたくないし」

    若「良いのか?」

    唯「いいよ。服、苦しくない?」

    若「苦しゅうない」

    唯「ん?ふふっ」

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    次回、いよいよ家族総出で撮影。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days9~1日16時、誓います

    唯の表情は七変化。
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    洋装の衣装部屋に移動。

    唯「うわー思ったよりいっぱいある!どうしよう~」

    美香子「居た居た。これはまるでドレスの海ね。色は白でいいの?」

    唯「うん。でも綺麗めよりは可愛めかなー。あれ、若君どこ?」

    若君は、壁に貼ってある、モデルの着用例写真を見ていた。

    唯「あ~モデルに見とれてるのかなぁ?いいのありました?」

    若君「此れが、趣が違うておるが」

    ミニ丈のドレスだ。

    美「あら。若い子はこういうのもいいわね」

    唯「着やすそう。ロングドレスは何かしっくりこないしー。よし、若君もご執心だしミニで探そっと。こっちこっち」

    ミニドレスのコーナーから数着試着し、一番若君の反応が良かったドレスに決定。

    唯「若君の、よう似合うておる、いただきました~。さていよいよ」

    若「?」

    唯「若君のタキシード!はぁ~想像するだけでお腹いっぱい」

    若「なにやら、今までで一番浮かれておるようじゃの」

    唯「はいっ!」

    若「良い返事じゃ」

    タキシードコーナー。

    美「今ってカラフルなのねぇ。あら」

    唯「何?」

    美「白もいいわねぇ」

    唯「へ~真っ白だ。戦国なら白装束、的な?んー白装束?どこかで…」

    唯は、あのお気に入りの場所での、じいが脳裏に浮かんだ。

    唯 心の声(あの夜偶然出会ってなかったら、じいはあのまま切腹してたんだよね。会えたから良かったけど、もし…!なんか今頃怖くなってきた…切腹、あ…)

    次に思い出したのは、小垣城の別れの夜。

    唯 心(あの時も、ケンカしながらなんとか約束させてやめてもらったけど…お墓の日付に気付くまでは毎日辛かったし、会えると信じてたけど気が気じゃなかった。もうあんな思いは絶対に嫌ー!)

    美「唯、えっ何!」

    若「唯?」

    唯は、衣装を見つめたまま涙を流していた。すぐに若君が駆け寄り、前で膝をついて見上げる。

    若「もしや嬉しいのかと思うたが、悲しそうであるな。いかがした」

    唯「ごめんなさいごめんなさい」

    若「訳があるのであろう?」

    唯「あのあのっ、白い服で白装束を思い出して、それで、切腹するって言った小垣城を思い出して」

    しゃくりあげながら何とか話すが、涙は溢れる一方だ。

    若「白装束?よう知っておるな。誰ぞが切腹するのを見たのであるか?」

    唯「あっいえ」

    唯 心(じいが、なんてきっと悲しむから言えないよ)

    若「じいか?」

    唯「えっ」

    若「存じておる。笑いながらであったが、申しておった。唯に止められた事も」

    唯「そうだったんだ」

    若「よう命を救うてくれた」

    唯「いえ」

    若「小垣はわしも辛かった」

    唯「はい。わかってます」

    涙が止まり落ち着いてきた。

    若「されど再び会う事ができた」

    唯「うん、すっごく嬉しかった」

    若「わしはこうして生きて、ここにおる。悲しまずとも良い。もう泣くな」

    唯「はい」

    若君が微笑みながら唯の頬を拭う。見ていた美香子の方が泣きそうだ。

    若「白装束は怖いか?」

    唯「死ぬための服じゃなきゃ、怖くない」

    若「そうか。もう泣かぬなら、あえてこの、先の世の白装束を身に着けたい」

    唯「わかった、もう泣かない。でもなぜ?」

    若「誓いを立てるためじゃ。共に生き抜いて、唯を守り通すと誓おう。これは幸せな者が着るのであろう?白装束は死ぬ為ではなかった、共に幸せになる為じゃったのだと、先の世に伝えてみせる」

    唯「若君…」

    若「母上」

    美「…えっ?あっ、はい」

    若「母上にも誓う」

    美「若君…ありがとうございます。ちゃんと見届けますね」

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    唯のドレス姿は当日をお楽しみに。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days8~12月1日土曜15時、速川家の婿殿

    時間を戻して、写真館での大騒ぎの模様を。ちょうど今日と同じ日付になりました。
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    写真館に下見と試着をしに、美香子の運転で唯と若君移動中。

    美香子「もう車は大丈夫?若君」

    若君「まだ些か、腰が浮わつき所在ない」

    美「そうよね、中々慣れないわよね」

    唯「車はダメでも、疾風の運転は上手だから全然オッケー」

    美「お馬さんは運転とは言わないの」

    店に到着。受付席へ通され、唯と若君が並んで座り、美香子は少し離れた椅子に。

    店員「ではこちらに、お名前ご連絡先などお書きください」

    唯「…」

    席を立ち、美香子に駆け寄った。

    美「どしたの?」

    唯「どうしよう、若君の名前書かなきゃいけない」

    美「あらっそりゃそうよね、んー」

    唯「羽木九八郎忠清って書くの?」

    美「いや、それはダメ。この辺りでは学校で習う名前だもの、ふざけてるって思われる」

    唯「書かない訳にはいかない?」

    美「それはかえっておかしいから…あ、いい事思いついた!任せて」

    受付に美香子が座る。若君はきょとんとしている。

    美「ごめんなさいね、一人にしちゃって」

    若「何か困り事であるか?」

    美「大丈夫よ」

    と、書類をサラサラと書き上げた。

    美「籍はもう入ってまして、オホホ」

    店「ありがとうございました。ではこの後衣装室にご案内しますので、少々お待ちください」

    店員が書類を持って奥へ入っていった。

    唯「お母さん、今…速川忠清って書いた!」

    美「そうよ。若君、勝手な事してごめんなさい。羽木と書くよりはと思って。許してね」

    若「母上、ご案じ召さるな」

    唯「怒ってないの?」

    若「速川の娘御との婚礼なれば、これで良い。速川家の家督を譲られたようじゃ」

    唯「認められた…感じ?」

    若「そうじゃな」

    美「良かった」

    間もなく、衣装室に案内された。

    店「こちらが和装の部屋です。隣が洋装です。決まりましたら、番号を受付までお願い致します。それではごゆっくりどうぞ」

    唯「衣装、衣装!」

    美「走らない!」

    唯「ここが羽織袴のコーナーだね。案外カラフル。でもやっぱり黒?」

    美「まあスタンダードではあるけど。髪はどうする予定?」

    唯「和装は当然、髷だよ。洋装は今のまま上半分だけ結んだハーフアップかな」

    美「あー。ダメダメ、変な脳内変換してる私」

    唯「はあ?」

    美「髷結って黒の羽織袴だと、力士の優勝パレードしか浮かんでこない」

    唯「お母さん!ちょっと~そんな事言うと私もそれしか浮かばないじゃない!」

    美「ごめんごめん。先週相撲観たばっかりだから」

    唯「全然似てない、かすってもないのに」

    若「力士?」

    唯「あっ聞こえちゃった?この前お父さんがテレビで大相撲の千秋楽観てたじゃないー、って違う違うこの話掘り下げない!相撲の話は置いといて。若君、先に私の選ぶね」

    若「置いておく?」

    結果、唯は桜が全体にあしらわれたパステル調の色打掛、若君は唯に合わせて淡いグレー、縞柄の袴と決まった。

    美「冬だけど春爛漫って感じで、華やかでいて爽やか、いいわね~。では次は洋装ね、あれもう居ない」

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    かすってるよ、両方戦い続ける男だし。

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    二人の平成Days7~9日日曜6時、早起きは三文の徳

    唯、あまりの事に熱出すんじゃ。
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    日の出前なので、まだ辺りは暗い。

    唯「あ。夜?朝?えーまだ5時半かぁ」

    尊の読み通り、唯が早々と目を覚ました。

    唯「ダメだ、ワクワクが止まらなくてもう寝れない、起きるかーでもな~」

    ベッドの上でごそごそ動いていると、ドアの向こうに気配あり。

    若君「唯」

    唯「え?若君?なんで?」

    若「起きておるか」

    唯「やーん寝起きだし。いや、結婚したらそんな事言ってらんないよね」

    自分に言い聞かせながら、髪を慌てて撫でつけ、ドアを開けた。

    唯「おはよっ若君」

    若「おはよう、唯」

    一通りの現代風挨拶は、既に習得済。

    唯「どしたの?私に早く会いたかった?なーんて」

    若「そうじゃな」

    唯「やーん、マジで?」

    若「起きるのを待っていた」

    唯「へ?なんで?」

    若「なんでも」

    唯「用があるんじゃなくて?」

    若君は微笑むだけだ。

    唯「あ、じゃあ、せっかく早起きしたし日の出見に行きます?いつもの公園まで」

    若「あいわかった。支度して参る」

    若君は尊の部屋で寝起きしている。着替えていると、尊が物音に気付いた。

    尊「おはよう若君、早いですね、出かけるの?」

    若「おはよう、尊。公園まで唯と参る」

    尊「あ、そうなんだ。冷えるからマフラーと手袋使ってください」

    マフラーを首にかけ手袋を渡した。

    若「済まぬのう」

    尊「そういえば、例の…」

    若「ふふ」

    尊「えっ、それは…行ってらっしゃい。朝ごはんには戻ってくださいね」

    若「承知つかまつった、師匠殿」

    尊「えー」

    空が白々と変わりゆく中、二人は家を出ていった。

    尊「若君、策士だ」

    辺りがかなり明るくなってきた頃、公園に到着。

    唯「ふー、たまには早起きも悪くないかも」

    若「朝いつも最後に降りて参るからの」

    唯「だって眠いんだもーん、今日は大丈夫だけど」

    東の空が輝いてきた。

    唯「もうすぐ日の出だよ」

    すると若君、唯の後ろにまわり、ハグ。

    唯「きゃっ」

    ふんわりと抱き寄せる。

    唯「えー?若君…」

    太陽が登りつつあり、眩しい。若君は腕をゆるめて唯の前に立ち、少し屈んで顔の高さを合わせ、真正面から見つめる。

    若「唯」

    唯「はい…」

    若「あいしてる」

    唯「えっ」

    若「唯、愛してる。そなただけを」

    くらくらするのは太陽が眩しいのか若君が眩しいのか。

    唯「は、反則ですぅ」

    胸に飛び込んだ。倒れそうだ。

    唯「あの」

    若「なんじゃ?」

    唯「心の準備、できてます」

    若「そうか」

    若君のキスはいつも優しい。

    唯「もうダメ、力入んないよ」

    足元がふらつく。

    唯「若君ぃ、抱っこして」

    若「だっこ?」

    唯「下からこう」

    身振りで伝えると、あっという間に抱き上げられた。

    唯「うふふ、お姫様抱っこ~」

    若「そうじゃな」

    唯「ねぇねぇ、くるくるーってして」

    若「くるくる?」

    唯「回って」

    唯を抱っこしたまま、360度回転。

    唯「きゃー、あはは~」

    若「唯、かわいいよ」

    唯「えーっえーっ!若君どうしちゃったの?違う人が入ってる?」

    若「実は尊に教えを乞うた」

    唯「やっぱり。尊、でかした!」

    公園を散歩中の人が、素敵ね~ドラマみたいね~と遠巻きに見ていた。

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    若君の現代語は、破壊力大。

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    返信先: 創作倶楽部
    初々しい二人

    妖怪千年おばばさん、拝読しました。尊は案外ドレス似合いそうですけどね。彼女を早速部屋に招くなんて、やるぅ。今後が楽しみです。

    家族写真の回も完成してたんですが、妖怪千年おばばさんの作品をリスペクトの上、書き足しました。バージンロードの事は忘れてたわ、お父さんがあんまり出てなかったわで、イカンイカン、家族は大切にしないと。投稿はもうちょっと先です。お待ちくださいませ。

    本日、久々にラブ多めです。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days6~8日20時10分、尊の指南

    若君には、美しい言葉のみ口にして欲しい。
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    尊が実験室に入ってきた。

    尊「若君、待たせちゃってすみません」

    若君「苦しゅうない、かえって難儀をかけたのう」

    シンデレラの絵本を若君に渡す。

    尊「さっきのシンデレラってのは、お姫様の名前で、この物語の主人公なんです。子供向けで読みやすいと思うんで、まずは目を通してもらえますか」

    若「心得た。しばし待たれよ」

    尊「わからない言葉は言ってくださいね」

    解説を交えながらも、読み終えた。

    若「この姫は、術が切れるのが子の正刻であるから急いたと」

    尊「そうです。現代ではこの話は皆知っているので、しばしば時間に制限がある時に例えのように使ったりするんです。若君がわかる訳ないのに使っちゃってごめんなさい」

    若「面をあげよ。しかしこの姫は唯に似ておるのう」

    尊「灰、かぶってました?」

    若「藁にまみれてはおったが」

    尊「あれ、案外当たってた。他にどんな所が?」

    若「綺麗な着物を持ってない、と」

    尊「それは足軽だから仕方ないですよね」

    若「…だがその折、わしが迂闊な物言いをしたらしく」

    尊「はい」

    若「唯にひどく泣かれてしまったのだ」

    尊「えーっ!」

    尊は、若君プレイボーイだ!と言いそうになったが、また説明がややこしくなるので止めて、

    尊「何を言ったんですか?」

    若「泣き顔も面白いと申したら、笑われた、とまた泣き出し」

    尊「えっそれは…大泣きすると思います」

    若「そうか。されど何故機嫌を損ねたのかわからぬのだ」

    尊は考えた。もしかしたら、戦国と現代とは同じ言葉でも意味が違うんじゃないか?

    尊「面白いの意味、他の言い方だと何になるか調べますので、少々お待ちを」

    若「忝ない」

    尊、面白いを検索中。

    尊「あの、例えば他にどんな時にそう思ったりしました?」

    若「唯に初めて逢うた折、戦は悲しむ者が増えるゆえ、してはならぬと申した。わしと存念が同じとわかり、もっと長く共に過ごしたかったが、すぐ去ってしまい、面白いと思うた」

    尊「なるほど。なんとなくわかってきました。その時、お姉ちゃんの事、好もしいおなごと思いました?」

    若「思うた。今も変わらぬ」

    尊 心の声(あ~生でお姉ちゃんに聞かせたい!戌の正刻しばりが今日は恨めしい)

    尊「あの、現代では滑稽という意味で使う事が多いです」

    若「そうであるか、それなら腹を立てるのも無理はない。唯には済まぬ事をした、詫びねばならぬ」

    尊「興味があるとか心引かれるとかが近くないですか?」

    若「おぉ、そうじゃ!これはしたり」

    尊「今度からは、違う言葉に言い換えるようにすればどうですか。例えば、泣き顔を見て」

    若「見て」

    尊「この場合は、可愛いよ、が一番合ってます」

    若「泣き顔も、かわいいよ」

    尊 心(ひゃー、誰ぞ唯を呼んで参れ!戦国の苦労が報われる~)

    若「尊、礼を申す。しかし泣いておらずとも、かわいい、なのだが」

    尊「ことある毎に、そう思ったら言えばいいんじゃないですか。あーでも出逢った当初より、固い絆だから」

    若「だから?」

    尊「…もっと喜ぶ言葉、教えます」

    尊、悪魔の、いや天使の微笑み。

    尊「で、明日皆で出かけるじゃないですか。お姉ちゃんの事だから、きっと珍しく早起きすると思うんで、朝一で言ってあげると一日ご機嫌に違いないです」

    若「してどのような」

    尊「〇〇〇〇〇」

    若「〇〇〇〇〇じゃな、〇〇〇〇〇、〇〇〇〇〇。心得た」

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    想像はつくと思いますが、明日をお楽しみに。

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    返信先: 創作倶楽部
    すみません!

    妖怪千年おばばさん、モチーフが被るのは、パラレルワールド多しだから、私は全然構いませんが、投稿のタイミングが被ってすみません!

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    返信先: 創作倶楽部
    日本語の勉強

    今回、いよいよ「面白い」の意味の違い、若君も尊も勉強します。
    No.331で、既にてんころりんさんにご説明いただいていまして、その節はありがとうございました。
    実はNo.329若君篇を投稿した時には、今回の話も完成してまして、あっさすがのご指摘!と少し焦りまして、触れる事ができず、ご挨拶が遅れました。失礼致しました。
    おっしゃる通り公式掲示板で知り、その時すぐに辞書検索しましたので、ちゃんと(いや、ちゃっかり?)覚えていました。学校の勉強と同じですね。見た読んだだけでなく、自分で動くと身に付きます。

    今は、2年前唯と若君平成に居ました月間なので、連日意欲的に活動しております。ストックまだ有りなので、出せる時は毎日でも出せますので、今しばらくお付き合いください。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days5―2~8日19時40分、慈愛

    二階がこんな事になってたとは。
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    覚と美香子の部屋。

    美香子「では開けるわよ~はい!」

    部屋に入ると、天井付近に棒が渡され、唯の月光舞の装束が幕の様に広げられてかかっている。

    美「二人分で二揃えあるから、やむなくこんな感じで保管だけど」

    芳江「素敵~」

    エリ「本当に艶やかな茜色ですね」

    衣桁には若君の直垂。

    エ「こちらはまたシックな臙脂色で、威厳があるわね」

    美「あの時代の、正装なんですって…」

    美香子が泣き出す。

    芳「えっ、先生」

    エ「私達が見たいとお願いしてしまったから、お別れの辛さがぶり返されたかしら。ごめんなさい」

    芳「あぁ…親としては、子供の望むようにはしてあげたいけど、もう二度と会えないかもと覚悟を決めて送り出すのは、私だったら出来るかと考えると、先生よく決断なさいましたよね」

    美香子、涙をおさえながら、

    美「違う、違うのよ。心配したのは若君の身の上なの」

    芳「そうなんですか?」

    美「実は、お二人だけに話したくて、唯を呼ばなかったの」

    エ「そうですか…お話ならいくらでもうかがいます。先生がそれで少しでも楽になるなら尚更」

    美「ありがとう。…唯が若君奪還した日は、敵方の娘との結婚式だったの。ずっと人質みたいな扱いで、戦場にも出ずっぱりで。そのいずれも辛かったに違いないのに、羽木の民を守るためならと、自分で決断して耐えていたって」

    芳「まぁ…確かまだ二十歳前でしたよね?」

    美「そうなのよ。もちろん現代と比べてはいけないけれどね。でね、唯がこちらに帰る時、若君が約束してくれたらしいの」

    エ「どんな?」

    美「唯が現代で生きるなら、若君も唯に守られた命を生き抜くって。戦国時代にそれはどれだけ大変か。でも自分から死は選ばない、唯がずっと心の中に居るから一人じゃない、時代は違っても唯と共に生きるって」

    エ「現代に暮らす私達には、到底想像出来ない決意ですね」

    美「もう一度会えて嬉しいわなんて簡単に言ってはいけない程、若君が過ごした日々は凄絶で。死と隣り合わせなんて言い方、軽過ぎて申し訳ないって思ったわ。傷ついて傷つき続けても、唯への想いを胸に生き抜いた若君の不断の努力と、やっぱり奇跡で、こうして来てくれて本当に本当にありがとうって」

    三人とも涙が止まらない。

    美「この話はね、全部唯から。若君にもそれとなく聞いたんだけど、はにかむだけで。心配かけまいと話さないのが、もういじらしくて」

    芳「若君って、どこか淋しげな感じがします。戦国武将ってそういうものなのかと思ってました」

    美「唯が、無性に抱き締めたくなる時があるって言うの。あんなに凛々しいのにふと、迷子になって泣きじゃくる子供みたいに見えるって。それは2か月半一緒なだけの私達も少しわかるのよ」

    エ「若君は、唯ちゃんに母性愛を感じてるんじゃないでしょうか」

    美「だと思うわ。小さい頃から総領ありきで帝王学を叩き込まれ、生活に不自由はないけど甘えられる母はない。そんな孤独とも戦っていた青年がある日、守ります!ってガムシャラに突進してくる女の子と出逢った。気になり始めて心の扉をそっと開いたら、無償の愛が惜しみなく注がれて溺れそうな程。きっと心の渇きが満たされたのね、恋に落ちるのは必然よ。もう、唯が若君を好きっていうより、若君には唯が必要不可欠なんだわって」

    芳「それでは送り出すというより、もしかして若君に唯ちゃんを差し出す感じなんですか?あっ言い過ぎたでしょうか」

    美「ううん。合ってる。この青年をもう一人にしてはいけない。彼を孤独から解放してあげたい。反対してた時期もあったんだけどね。偶然ではなく、満月が導いた贈り物だと、ようやく気付いたの。唯なしでは彼の幸せは有り得ないって断言できるから、唯よろしくね若君頑張れって気持ち」

    芳「そうだったんですか。でもよく決断なさいました。そういえばさっき、女子高生が射抜かれたって話ありましたけど、私達も初めて若君にお会いした時、ズキュンと、ね?」

    美「まだ全く動けない頃よね?」

    エ「はい。先生が目覚めを確認して退出なさった後、第一声で私達名前を訊かれて」

    芳「そう~今でもときめいちゃう。動けない中一人一人に目線をくださって、芳江殿エリ殿難儀をかける、っておっしゃって」

    美「まあ。そこが若君の素晴らしい所よね」

    エ「このお仕事も長いですけど、そんな優しい言葉かけてもらえるのは、後にも先にもあの一回だと思います」

    美「そんな素敵な青年が息子だなんて嬉しいわ」

    エ「すっかり若君の母ですね」

    美「確かに、娘を送り出すというより息子を送り出す淋しさ?」

    芳「それじゃ唯ちゃんの立場が~」

    美「唯は生き抜く。あの子ならどの世界でも大丈夫、若君と一緒なら何も心配ないわ。そうそう、結婚のお願いを改めてされた時の若君、唯をくださいじゃなく、伴いたいって言ったの。唯は人として対等、本当に大事にしてくれてるってわかるのよ」

    エ「さっきお食事の時も、唯ちゃんへの眼差しが、愛おしさに溢れてて。見ててキュンキュンしました」

    美「でしょう。お二人とも話聞いてくれてありがとう。そろそろ降りてまたお茶しましょう」

    芳&エ「はい」

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    良かったね、若君。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days5―1~8日19時40分、質問です

    さすが若君、聞き逃さない。
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    引き続き、一階リビング。

    唯「落雁って、儚げなトコがいいよねぇ」

    覚「まだ食べるのか?湿気らなけりゃ日持ちするから今じゃなくても」

    唯「初デートを思い出してるのー、見てるだけ」

    若君「…のう尊」

    尊「何?若君」

    若「ちと訊ねたき儀が」

    尊「ははっ、何でござろうか」

    若「不吉な事を申したな」

    尊&唯&覚「?」

    若「誰ぞ命を落とすのか?」

    尊「なぜそんな事思ったんですか?」

    若「しんで、と申した」

    尊&唯&覚「あ」

    尊「戌の正刻のシンデレラ、ですか?」

    若「さよう。あの場にはそぐわぬゆえ何事かと」

    唯「尊~、変な例え使うから」

    覚「上手い、とは思ったけどな」

    尊「ごめんなさい。じゃあ戌の正刻、8時過ぎたら資料出して説明します。あの、誰も命は落としません」

    若「そうか」

    覚「ところで、明日は家から礼服着てかなきゃダメか?僕も向こうで着替えできる?」

    唯「男性用更衣室あったから大丈夫だよ。車の運転してもらうからラフな格好で行って。あー今日寝られるかなー」

    尊「寝ないと写真写り悪くなるんじゃないの、顔むくむよ」

    唯「そうだけど、もう若君の花婿姿が素敵すぎて…あっヨダレが」

    美香子達が降りてきた。

    覚「おっ、おかえり。お茶入れるよ。ん?何か三人共どうかしたか?」

    美香子「ん?戦国の着物に感動してたのよ。唯、なんて顔してんの」

    尊「妄想のかたまり」

    美「あー明日が待ち遠しいのね。一緒に予約しに行った時も大騒ぎで」

    芳江「ご家族でお出かけですか?」

    美「えぇ。写真館に」

    エリ「まぁ、家族写真ですか」

    美「それもあるけど、唯の花嫁姿が見たくて」

    覚「プラス若君の花婿姿だろ。はい、冷めない内にお茶どうぞ」

    芳「まぁ。親孝行ね唯ちゃん」

    唯「えへ。和洋ふたつともです」

    美「私達、案外若君の和服姿をそんなに見てなくて。それも楽しみなんです」

    尊「さて~、お楽しみの所、そろそろ8時なんで、若君をお姉ちゃんから隔離します。若君、実験室に先に行っててください」

    若「心得た。ではこれにて。芳江殿、エリ殿、ゆるりと過ごされよ」

    芳&エ「痛み入ります~」

    唯「若君また明日ねっ、おやすみなさーい」

    エ「あら思ったよりあっさり」

    美「若君がきちんと約束を守ってるから、見習ってもらってます」

    若君が実験室に入っていった。

    覚「お前資料はどうするんだ」

    尊「絵本の画像を検索しようかなって」

    美「絵本?何で」

    尊「若君にシンデレラの説明しなくちゃで」

    美「あらま。さっきのね。えーと、待ってて。確か」

    美香子がリビングを出てどこかへ。

    唯「どこ行った?」

    覚「クリニックじゃないか」

    美香子がシンデレラの絵本を手に戻る。

    美「はい、どうぞ。使って」

    唯「えー?こんなんあったっけ?」

    芳「待合室に昔置いてた本ですね」

    エ「週刊誌とかと違って、置いている時間が長いので、劣化が激しくなったらさげるんですが、まだ取ってあったんですね」

    美「そろそろ処分かなと思ってたら、まさか役に立つなんて」

    尊「お母さんありがと、若君待たせてるから行くね」

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    宗熊にもらった落雁は、お忘れのご様子です。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days4~8日17時、賑やかな食卓

    ドラマの若君の姿に、寄せました。
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    夕方の速川家。若君が米袋をキッチンへ運ぶ。

    覚「あーおかえりおかえり。わっ、お前らやっぱり若君だけに運ばせたな」

    若君「父上、大事ないゆえ」

    唯「ケーキどこ置く~?冷蔵庫~?」

    覚「さすがに入らん。暖房の当たらない隅っこに置いて」

    尊「お母さん達まだ仕事?」

    覚「いや、終わった後買い物行くって言ってたけどもうすぐ帰るだろ。ほれ、支度手伝って」

    若君が手を洗い、慣れた手つきでエプロンを着ける。既に日課。

    若「父上、何をいたせば良いか」

    覚「あーありがとね。イカやマグロを切ったから、皿に分けてくれる?若君はホントによく気がつくなあ。それに比べてウチの娘息子ときたら」

    唯「若君だって息子じゃーん」

    覚「お前が言うな。若君はな、戦国なら黙っていても飯が運ばれてくる身分なのにこんなに動いて」

    若「父上、次は」

    覚「え、もう?」

    三人登場です。

    芳江&エリ「こんばんは~」

    美香子「お待たせ、あら~豪華ね」

    エ「今日はお招きありがとうございます。あら、若君」

    芳「あらあ」

    若「エリ殿、芳江殿、しばらくであった」

    芳「エプロン姿も素敵ねぇ~」

    エ「お食事がもっと美味しくいただけるわ~」

    覚「さ、座って座って。今日は急ですいませんでしたね」

    唯「えっ?約束してなかったの?」

    美「若君が帰る日が決まったじゃない。逆算してて今日位どうかなって思って。二人に聞いたら都合つけてくださって、それで手巻き寿司パーティーにね」

    尊「そうだったんだ」

    若「それはあい済まなんだ、礼を申す」

    エ「でねデザートを、ケーキはと思ってたら、買ったとうかがったので」

    芳「ちょっと目先の変わった物にしたの。こちら皆さんでどうぞ。ケーキの後でも大丈夫よ」

    唯「えーなになに、わぁ綺麗な箱」

    皆で覗きこむと、若君が一番反応した。

    エ「若君にとっては珍しくない物だけど、現代味もいいかしらって」

    若「これは」

    唯「落雁!」

    美「あれ、知ってた?」

    尊「お母さん」

    美「ごめんごめん、いただき物でしか中々口にしないじゃない」

    唯「あのね、初デートの時若君がくれた」

    尊「…餌付け?」

    若「兄上からちょうど頂戴した物があっての」

    芳「プレゼントに?素敵ね~。さりげなく懐からサッと出してって感じかしら?」

    唯「えっ見てた?」

    エ「芳江さん、二人の甘い想い出はそっとしておいてあげなくちゃ」

    芳「あらそうよね、若君も図星って顔してるし」

    若「いや、わしは」

    唯「やーん、若君可愛い!」

    覚「はいはい、そろそろ始めるよ。じゃあ」

    手巻き寿司パーティー、スタートです。

    唯「若君が巻いたのが食べたい!ちょうだーい」

    覚「お前全部取り上げるつもりだろ」

    唯「口開けて待ってるよりはいいでしょ。若君には私が作ったのあげるからいいの、はいとりかえっこ」

    尊「デカっ!それにはみ出まくってるし」

    美「もっとキレイに~」

    唯「はっ、一瞬おふくろさまに言われたかと思った」

    若君が微笑む。

    美「怒られるポイントはどの世界でも同じって事よ。こんなんで奥方がつとまるかしら、心配」

    尊「お城の奥の院で、不束な姫はちゃんとシメてもらえるんじゃない?」

    唯「あー」

    尊「身に覚えがあるな」

    若君、黙々と寿司を巻いている。

    エ「それにしても、若君の手って大きいのね。手のひらの海苔がちっちゃく見えるわ」

    芳「そうそう、でお顔が小さいでしょ、とても戦国時代の方には見えなくてモデルさんみたい」

    美「だから女子高生も群がるわよね」

    若「その節は、難儀をかけ申した」

    美「いいのよ、彼女達の気持ちもわかるし」

    尊「若君は、無自覚な超イケメンだから。歩くだけで女子高生を射抜いてく」

    唯「えー、そんな色目使っちゃダメだよぉ」

    尊「使わなくても射抜く」

    エ「そうね、綺麗なお顔立ち。それに、醸し出す品がとてもお有りなの」

    美&芳「わかる」

    覚「モテモテだね~」

    若「よくわからぬが、忝ない」

    食事後、大量のケーキも捌ききり、ティータイム中。

    芳「そういえば唯ちゃん、今回とっても綺麗なお着物で帰ってきたって聞いたけど」

    唯「はい、真っ赤なやつですね」

    芳「それ、是非拝見したいんだけどいいかしら?」

    エ「目を見張る鮮やかさ、って先生にうかがって。若君の御召し物もとっても素敵って」

    唯「そんな、今までに自由に見てってくれれば良かったのに」

    エ「いえ、やっぱり唯ちゃんの許可は取らないと」

    唯「じゃあ二階に行きましょ」

    唯が立ち上がると、美香子が止めた。

    美「いいわよ、お着物は私達の部屋にあるから、あなたはここに居なさい。もう7時30分よ。」

    唯「あ~あと30分!」

    尊「戌の正刻のシンデレラ~」

    若「?」

    美「じゃあお二人どうぞ」

    三人は、二階へ上がっていった。

    ┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅

    次回、進行が一階二階に分かれます。

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    月に願います

    ぷくぷくさん、ハラハラしながら読ませていただいております。熊には幸せになって欲しい、きっときっとなると願うばかりです。

    妖怪千年おばばさん、ありがとうございます。動画観ました。何度観てもいいですね。
    で、思い出した事が。本編10話で、唯が拐われた翌朝、阿湖姫が「やはりご存知だったのですね」の後、若君が4回刻んで振り向きます。なぜ刻む、それも演技指導ですかと思いながらも、毎回数える私です。

    では本日も。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days3~8日15時30分、おつかいできたかな

    若君が楽しそうだから、いっかー。
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    スーパーにて。まずは米をゲット。

    唯「なんか追加で買う~?」

    尊「特に思い浮かばないよ」

    唯「手巻き寿司に入れたい具ってさ、だいたいお父さんセレクトで正解なんだよね」

    尊「確かに」

    唯「ケーキとか買ってっちゃダメかな~?まだ若君とも食べてないんだよね」

    尊「へー、とっくにデートで行ってるかと思った」

    唯「今後の楽しみにとっといたけど、今なら自分のおこづかいじゃないし」

    尊「現金な。でも若君と一緒にティータイム楽しそう。お父さんに聞いてくるよ」

    尊はスマホを操作しながら少し離れた。

    若「ケーキ?誕生日の話の折聞いたような」

    唯「そうそう、若君には平成ライフを満喫してもらわないとね」

    若「平成ライ、フ?」

    唯「えっと、今この、先の世での生活、です。しまった、説明担当がいない時にしゃべっちゃったよ」

    尊「お姉ちゃーん、そんな事だろうと思ったって。OKだけど、今夜は芳江さんエリさんも来るから、全員分買って早く帰ってこいってさ」

    唯「えーそうだったんだ、楽しみ~。了解でござる。若君、あっちね」

    尊「はやっ」

    ケーキ売場ショーケースの前にしゃがむ二人。

    唯「若君、どれにする?」

    若「ほぅ、まるで錦絵のようじゃの」

    店員達が、超イケメン~とうっとりしながら若君を見ている。

    尊 心の声(どれだけ綺麗なケーキ並べても、若君に目がいっちゃうよなぁ。ある意味罪作り)

    若「選べぬ。尊、頼む」

    尊「えー?きっとどれも美味しいよ」

    唯「私も選べなーい。いっそさ、ここからここまで全部、って贅沢は?」

    尊「それ、一人2個計算じゃん。人の金だと思って」

    唯「あんたの金でもないし」

    尊「若君、いいですか?」

    若君「苦しゅうない」

    帰り道。若君は軽々と米10キロを肩に担いでいる。ケーキも大量で結構な重さなので、唯と尊で一箱ずつ運んでいる。

    尊「お姉ちゃん、何キョロキョロしてんの」

    唯「若君を狙って、変なのがついてきたら大変じゃん」

    尊「守ってるね~。少なくともプロレスのスカウトは来ないと思う。でも凄いな若君、涼しい顔で運んでる。あ、涼しい顔はずっとだった」

    若「何程でもない。芳江殿エリ殿には世話になったゆえ、会うのが楽しみじゃ」

    尊「そうだね、確か初めてジーパン穿いた時、芳江さんが手伝ってくれたんだよね」

    唯「えー」

    若「何とか身に着けたが、この小さい金具に手こずった」

    唯「ファスナーに?そんな…きわどい」

    尊「お姉ちゃん、顔赤いよ」

    唯「ちょっと想像して」

    尊「妄想でしょ、芳江さんは仕事で慣れてるよ。それにそんな事で奥方がつとまるの?」

    唯「うっ」

    若「尊、唯はのう、腹が決まったようで決まっておらぬのだ」

    尊「腹が決まる…あぁなるほど。弟に言っちゃっていいんですか?」

    若「さすが尊は賢いの」

    唯「ちょっと尊 ~!そのわかったような言い方、わかって言ってる?」

    尊「なんとなく。ちょっと照れるし、お姉ちゃんが母になるなんて全く想像できないけどね」

    唯「わかり過ぎの飛躍し過ぎ!恥ずかしい…」

    尊「若君にとって、跡継ぎ問題はお家の一大事だからね。側室に取られてもいいの?」

    唯「ううっ」

    若「尊、わしは側室をめとるつもりはないのじゃ」

    尊「えー!そうなんだ、凄い!お姉ちゃんホント愛されてる」

    唯「えへへ~」

    尊「励め。」

    唯「なんであんたに」

    若「尊はわしの味方じゃ」

    唯「若君まで!もー!」

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    ただいま帰りました~。

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    返信先: 創作倶楽部
    いろんな物語あり

    見たよ!と、続々と挙手。大変喜んでおります( ;∀;)

    ぷくぷくさん、熊シリーズ、楽しみにしてます!私の物語は今後、平成Daysの名の通り現代に特化しますので、宗熊は…うん今のところ登場予定はありません(^_^;)

    ここで一つお詫びを。ぷくぷくさん始め他の作家さんが使用済みのモチーフが、きっと被ります。既にスーパーのカートとか被りましたもんね。アプローチは違う筈なので、すみませんがパラレルワールドは幾つもあるらしい、と大目に見てやってください。

    梅とパインさん、そっとしておいていただきありがとうございます。小平太だったら危なかった~!(偏見?)想い人のあるなしの違い、ですかね?
    源三郎とトヨ、幼馴染みであるがゆえの、あと一歩が出せなくて怖いのでも一挙手一投足にときめくの、ってヒリヒリした感じ、好きです。お二人も美男美女ですもんね。続きをまた見せてください。

    さて、もう次のお話です。毎日と決めた訳ではありませんが、出せる時には出しますね。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days2~8日14時30分、仲良きことは

    イケメン保育士と園児二名が歩いてるような。
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    唯と若君が実験室から出てきた。

    唯「いい天気!さっ、お出かけしましょ。どこ行こっかな~」

    覚がキッチンから顔を出した。

    覚「おーい、出かけるなら買い物頼む」

    唯「えー?聞こえない聞こえない」

    若君「父上、どんな御用じゃ?」

    唯 心の声(ちぇー、若君優しいから~)

    覚「米を買ってきて欲しいんだけどな。重いけど若君に頼めるなら」

    若「お安い御用じゃ。して、どのくらいの重さかの」

    覚「10キロ。あーわかんないか~」

    尊「若君、甲冑一人分よりか全然軽いですよ。半分以下です」

    尊が実験室から出てきた。

    唯「なんであんたわかるの」

    尊「若君にわかるように説明しないと。大切な兄上なんで」

    唯「兄上…うんうん!」

    若「なら二つは持てるの」

    覚「いやいや~一つでいいから。イケメンが軽々と二袋も持ってたら、今度は女子高生じゃないのがついてきちゃうよ」

    尊「誰が?」

    覚「プロレスのスカウトとか」

    唯「ちょっとー!若君で遊ばないで!はいはい、行ってくるから!お金ちょうだい」

    覚「頼むね。夜は手巻き寿司だから楽しみにな。今日は大丈夫だけど明日の朝御飯が心細くて」

    唯&尊「やったー手巻き寿司!」

    若「父上の飯は何でも美味いが、二人がそれほど喜ぶのなら楽しみじゃ」

    覚「はいよろしく。なんか巻きたい具あったら買ってきてもいいぞ。若君ばかりに荷物持たせるんじゃないぞ」

    唯「いいよ、尊連れてくから」

    尊「はあ?」

    唯「あんた今一緒に喜んだじゃん。お散歩デートから、新婚カップルのスーパー巡りwith小姓!に変更するわ」

    尊「最後、柚子胡椒みたいに聞こえるけど」

    若「共に参ろう。尊が居れば心強い」

    尊 心の声(あっ、若君の不安がダダ漏れ)

    唯「そりゃ二人だけがいいに決まってるけどさ、仕方ないから連れてってあげる」

    若「良いか?」

    尊「承知つかまつりました、若君」

    若「それでは、出立いたす」

    唯&尊「ははーっ」

    覚「夕方には戻れよ~」

    三人、歩いてスーパーへ向かっている。

    尊「ここは歩道が狭いんだから、手つなぎ禁止!一列!」

    唯「えー」

    若「尊の申す通りじゃ、唯」

    スーパー近くで、歩道が広くなった。唯はすかさず腕を絡ませたが、

    尊 心(一歩下がって歩くのも何だかな。前に出るか)

    すり抜けようとすると、なんと若君が手を差し出してきた。

    尊「えぇ?僕と?」

    若「この手つなぎとやらは、なかなか幸せな気分になる。尊もいかがじゃ」

    尊 心(それはお姉ちゃんとだからでしょう?でも断るのもなんだし)

    三人並んでお手手つないで。

    唯「変な集団~」

    尊「いや、なんか楽しいかも」

    若「尊もいつか姫君とな」

    尊「えー」

    唯「えー」

    尊「何だよ姉ちゃん!」

    若「姉弟仲睦まじいのう」

    唯&尊「違う違う!」

    若「ハッハッハッ」

    入口に到着。

    尊「カート取ってくる」

    若「カー、ト?」

    唯「買いたい品物を入れる、荷車みたいな?」

    カート登場。

    若「唯の馬とはまた違う、鋼の車じゃな」

    尊「自転車とは用途が違うんで」

    若「この手前のは何じゃ?」

    チャイルドシートの部分を指差す。

    唯「これは、幼き子をここに乗せます。二つ開いてる所に両足を入れて」

    若「幼子のみか?」

    唯「うん、孫四郎でもちょっと大きいかな。なんで?」

    若「じいが足腰が悪くなってきておるゆえ、乗せてやりたい」

    唯「じいを?!」

    尊 心(お姉ちゃんが言ってた、世話になった天野家のじいの事?会った事はないけど、う~若君には悪いけど笑える!)

    唯も尊も、若君の優しさがわかるからこそ、笑いをこらえている。

    若「いかがした?」

    唯「うんとね、じいって、全然じっとしてないじゃないですか。足バタバタすると、まだお金払ってない品物を蹴飛ばしそうだから、」

    尊 心(お姉ちゃんにしてはグッジョブ!)

    唯「違う乗り物があるの」

    唯、キャラクターの形になっている幼児用カートを持ってきた。

    唯「まっ、百歩譲ってこれかな」

    若「ほう、色鮮やかであるの。じいが喜びそうじゃ」

    尊 心(夫婦漫才か!)

    若「尊、なんじゃ?」

    尊「仲睦まじい事で」

    唯「でしょでしょ~」

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    励みになります!

    てんころりんさん、早速感想までいただきありがとうございます。

    千絵ちゃんさんにも背中を押され、作家デビューさせていただきました。

    てんころりんさん、感服しました!若君の干支をお調べになったとは。身近に感じる事ができて嬉しい。再来年は、年男ですね!

    毎日誰かの誕生日、私の完全オリジナルだったらカッコ良かったんですが、残念ながら違います。
    私が以前住んでいた町に、ある洋菓子店がありまして、年中無休なんです。ショッピングモールの中だから無休とかではなくです。その理由というのが「毎日誰かの誕生日だから、必ず祝ってあげられるように休みなし」だったんです。いたく感動しまして、今回少し変えて若君に語ってもらいました。

    日付の訂正もありがとうございました。必ず夜ですもんね。失礼いたしました。期せずして同じ日になりました。

    この後第2話です。早いかしら?ストックが有りますので…。

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    返信先: 連絡掲示板
    ありがとうございました!

    どなたか別の方の投稿とダブったのではないので、ご意見いただく方には少しわかりづらいですが、結構です。
    夜分に失礼いたしました。

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    返信先: 創作倶楽部
    二人の平成Days1~2018年12月8日土曜14時、一日一日を大切に

    平成での29日間、ところどころを覗きます。
    ┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅

    土曜の昼下がりの実験室。若君と尊の二人。

    若君「しかしこの部屋は、まるで生きているようじゃ。常に光が明るうなったり暗うなったり。面妖な」

    尊「生きてる、なるほどそうかもですね」

    尊 心の声(機械に目を輝かせるトコなんて、若君も男子って感じだな)

    唯が入ってきた。

    唯「みーつけた。んもう、籠るのは尊だけでいいのに」

    若「この部屋にはいくらでも居られる」

    尊「ほら、男同士通じてるんだよ」

    唯「なにそれ。ねえねえ、若君ってさー、誕生日っていつ?」

    尊「なにそれ急だし」

    若「たん…じょうびとな?」

    唯「ケーキ…はないな、お祝いのご馳走とかパーティーとか」

    若「?」

    尊「お姉ちゃん」

    唯「何よ。尊知ってるの?」

    尊「じゃなくて。戦国時代は、そんな風習はないんだよ」

    唯「そうなの?いつか覚えとこと思ったのに。えーじゃあ、いつ年とるの?」

    尊「誰もかれも年のはじめ、元日に一歳増えるんだ。数え年って聞いた事ない?」

    唯「ない」

    尊「これだから。だからいつ生まれたかは知っててもお祝いはないよ、ねえ若君」

    若「そうじゃな。生まれた日とは大切か?」

    尊「そうですね、現代では」

    若「そうか。では毎日が大切じゃ」

    唯「なんで?」

    若「毎日誰かの誕生日じゃ」

    尊「深い…さすが総領」

    唯「毎日大切?超カッコいい!じゃあ今この時間も大切だから、お散歩デートに行きましょ、若君~」

    男子、顔を見合わせて苦笑。

    ┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅┅

    次回、お散歩デートなるか。

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    返信先: 連絡掲示板
    お手数ばかりかけてすみません…

    先ほどとは似て非なる原稿、送信成功しましたが、今度は329が重複ですね。マスター様さえ良ければ、私はこのままで良いですが、(内容的に2つはセットなので)不都合な事はありますでしょうか。

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    返信先: 創作倶楽部
    ドラマ最終話ダイブ!の続き~若君篇~

    こちらは、同じシチュエーションの若君側です。
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    愛しい唯の鼓動を感じながら、空を眺めていた。

    若君「唯」

    唯「はぁい…あっごめんなさい!」

    首に回していた腕をほどき退こうとするので、

    若「いや、そうではない」

    胸元に引き戻し、再び腕の中に。

    唯「えっ」

    空の彼方を見つめながら語りかける。

    若「…そなたは誠に軽い身よのう、手足も棒切れの様であるし」

    唯「えー?それ、褒めてます?」

    若「褒めておる。前より思うておったが、このような体で、幾度もわしや羽木を救うてくれた、心より礼を申す」

    唯「そんな。お礼は前も言われたし、若君を守ると決めたのは私だから」

    若君 心の声(しかし戦はまたいつ始まるやわからぬ。何とか唯を出さずにすむ手立てはないだろうか)

    唯「あっでも、背中とか痛いじゃないですか」

    唯が体を起こそうとする。

    若 心(このままするりと逃げてしまいそうじゃ)

    右手を伸ばして顔を包んだ。

    若「このままで良い。眼前には一面澄んだ空と唯だけじゃ。心地よい」

    髪を撫でながら見つめると、唯はまた泣きそうな顔をしている。

    唯「若君…」

    若「なんじゃ?」

    唯「超…超幸せですぅ」

    若「幸せか、わしもじゃ」

    若 心(笑顔も泣き顔も実に面白い。しかしそれを伝えると唯はいつも腑に落ちない顔をする。先の世とは意味合いが違うようだが、わからぬ。尊に聞いておくべきであったな)

    唯「…若君ぃ」

    若「ん?」

    唯「心の臓が止まりそうですぅ」

    若 心(どこかで聞いた様な。何も食してない筈だが、例えで良いのであろう)

    若「ハッハッハ、それは困るのう」

    若 心(尤も、唯が拐われた折はわしも心の臓が止まりそうであったわ。今となっては懐かしい話じゃ。ここまで心を動かされるとは)

    若「心通じ合う姫など要らぬ、と思うておった時期もあったがの」

    唯「そうなの?」

    若「唯に出逢うて誠幸せじゃ」

    体を起こし、唯も座らせたが、うつろな目で下を向いている。

    若 心(今が適期では)

    あごをそっと持ち上げる。驚いているが構わず近づき、唇を重ねた。邪魔する者もなく、風の音と鳥のさえずりだけしか聞こえない。

    暫くすると、唯が怒り出した。

    唯「若君…速攻過ぎますっ!さすが戦国武将、じゃなくてっ」

    若「ん?如古坊や源三郎が参る前にと思うての」

    若 心(何ゆえこうも腹を立てておるのか?同じ気持ちではなかったのか)

    唯「あぁそだね。じゃなくて!なんというか、もちょっともったいぶるというか、ロマンチックに…ってこれ英語じゃん、もーっ何て説明すれば!」

    若 心(早口であるし、先の世の言葉も入っているようでわからぬが…わしが悪いようじゃし、落ち着くまでもう少し話を聞こう)

    若「それで?」

    唯「ファーストキスなんだからあ、あっまた英語だった、えーと初めての~口づけなんですぅ。そりゃ若君にとっては初めてじゃないかもしれないけどさ、あっ否定しない?ちょっとショック」

    若 心(今まで焦らされておったから、わしは堪忍袋の緒が切れそうじゃったのだが。初めてとそうではないのは何か意義が違うらしいが何であろうか)

    若「唯が何に腹を立てているかはわからぬが」

    向き直って真っ直ぐ唯を見つめる。

    若「では如何すれば良い?」

    唯「そうゆーんじゃないんだけど…もういいです」

    若 心(落ち着いてきたようだな)

    若「良いのか?」

    唯「じゃあ今度からはー、心の準備ができてからで」

    若「ほう、あいわかった」

    若 心(そうか、急いてはならぬのだな。それはあい済まなんだ。これからは必ず許しを得よう)

    唯「でも私は、若君が初めてで良かったし、これからもずっと若君だけですから」

    若「そうか、それは喜ばしい事じゃ」

    唯「ずっとお供するんですからっ」

    若 心(必ず守ってみせようぞ)

    若「心得た、で」

    若 心(改めて許しを)

    唯「へ?」

    若「今はもう準備は出来ておるか?」

    唯「えっ?えっと…はい…」

    もう一度優しく口づけた。

    この世界に二人だけ、かのような、静かで緩やかな時間だった。

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    返信先: 連絡掲示板
    なるほど

    番号が328で重複しましたが、このままで良いでしょうか。
    この後、まだ投稿いたしますが330になるんでしょうか?

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    返信先: 連絡掲示板
    すみません

    はい、最新のみで結構です。

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    返信先: 連絡掲示板
    張り切って送りましたが…

    私の創作倶楽部への投稿が、4つ渋滞している模様です。お手数おかけしますが、どんな不具合かも教えていただけると幸いです。

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    返信先: 創作倶楽部
    ドラマ最終話ダイブ!の続き~唯篇~

    一緒に倒れこんだ後、若君に抱きついたままの唯。

    唯 心の声(なんか…もう一回プロポーズされたみたいな感じ?超嬉しい!)

    日差しが暖かい。

    唯 心(ぽかぽかして気持ちいい…若君もあったかい…)

    夢うつつにまどろんでいた。

    若君「唯」

    唯「はぁい…あっ!」

    若君に、全体量乗っかったままでいる事にようやく気付く。

    唯「ごめんなさい!」

    首に回していた腕を外し、退こうとすると、

    若「いや、そうではない」

    胸元に引き戻され、再び抱き締められた。

    唯「えっ」

    戸惑っていると、若君はゆっくり話し始める。

    若「…そなたは誠に軽い身よのう、手足も棒切れの様であるし」

    唯「えー?それ、褒めてます?」

    若「褒めておる。前より思うておったが、このような体で、幾度もわしや羽木を救うてくれた、心より礼を申す」

    唯「そんな。お礼は前も言われたし、若君を守ると決めたのは私だから」

    そう話しながら、

    唯 心(前から軽いと思ってたって…どゆこと?あ、そっか!長沢城でおんぶしてもらったっけ。えへへ~。でもあの超カッコ良かった若君、全然見えなかった~ちょっとざんねーん、あーあとお姫様だっこもあこがれるなあ~今度おねだりしよっ)

    兄上の部屋でのくだりは認識なくカウントされていないが、思い出してはニヤけ妄想してはニヤけていた。が、

    唯「あっでも、背中とか痛いじゃないですか」

    降りようと体を起こすと、若君の右手が伸びて顔を包み、

    若「このままで良い。眼前には一面澄んだ空と唯だけじゃ。心地よい」

    見つめながら優しく髪を撫でるので、胸が熱くなりまた泣きそうだ。

    唯「若君…」

    唯 心(会えなくて辛い事もあったけど、なんか、なんか…)

    若「なんじゃ?」

    唯「超…超幸せですぅ」

    若「幸せか、わしもじゃ」

    唯 心(もう、夢じゃない)

    ふっと体の力が抜け、若君の胸に再び持たれかかった。

    唯「…若君ぃ」

    若「ん?」

    唯「心の臓が止まりそうですぅ」

    若君、少し考えた様子だったがすぐ破顔。

    若「ハッハッハ、それは困るのう」

    声が体越しにも響いて、全身で若君を聴いているよう。

    若「心通じ合う姫など要らぬ、と思うておった時期もあったがの」

    唯「そうなの?」

    若「唯に出逢うて誠幸せじゃ」

    若君は体を起こした。唯も座り直したがまだうつろに下を向いている。

    若「唯」

    大きな手で優しくあごクイされ顔を上げると、思いの外距離が近い。

    唯 心(あっ)

    目を閉じる間もなく、唇が重なった。

    唯 心(はやっ!えーっえー…)

    驚きはしたが、次第にその感触の柔らかさに、

    唯 心 (キスって、キスってこんなに体までトロけるものなの…)

    目を閉じすっかり夢見心地。風の音と鳥のさえずりだけが二人を包んでいる。

    ……どれだけ時が流れたか、もう一度強く抱き締められた。腕の中で唯は我に返り、

    唯「若君…速攻過ぎますっ!さすが戦国武将、じゃなくてっ」

    若「ん?如古坊や源三郎が参る前にと思うての」

    唯「あぁそだね。じゃなくて!なんというか、もちょっともったいぶるというか、ロマンチックに…ってこれ英語じゃん、もーっ何て説明すれば!」

    怒涛の勢いに、若君が首をかしげている。

    若「それで?」

    唯「ファーストキスなんだからあ、あっまた英語だった、えーと初めての~口づけなんですぅ。そりゃ若君にとっては初めてじゃないかもしれないけどさ、あっ否定しない?ちょっとショック」

    若「唯が何に腹を立てているかはわからぬが」

    若君は向き直り、

    若「では如何すれば良い?」

    唯「そうゆーんじゃないんだけど…もういいです」

    若「良いのか?」

    唯「じゃあ今度からはー、心の準備ができてからで」

    若「ほう、あいわかった」

    唯「でも私は、若君が初めてで良かったし、これからもずっと若君だけですから」

    若「そうか、それは喜ばしい事じゃ」

    唯「ずっとお供するんですからっ」

    若「心得た、で」

    唯「へ?」

    若「今はもう準備は出来ておるか?」

    唯「えっ?えっと…はい…」

    もう一度そっと優しく口づけられた。

    唯 心(ドキドキが止まんないよぉ!若君、策士?)

    周りには終始誰も居なかった。急いで呼びに来る者がいないという事は平和の証であり、束の間ではあるが緩やかな時間が流れていた。

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    返信先: 創作倶楽部
    失礼いたします

    最近、アシカフェに入店いたしまして、こちらには初めて参りました。夕月かかりてと申します。

    諸先輩いらっしゃるなか私も、とムクムク創造が膨らみ、僭越ながら創作物語を発表させていただきたく、お邪魔いたしました。

    私の物語ですが、

    ・ドラマは本編とSP、Blu-rayの赤青の内容は観ている

    ・原作は読んでいない

    ・でも公式掲示板などで漏れ聞いた、原作関連の内容が混じるかもしれない

    ・キスに至る際の寸止めは、ない

    となっております。「今回寸止めありません」と毎回お伝えするのも興醒めですので、アシガールは寸止めこその美!とお考えの方は、ご覧になられませんようお願いいたします。

    本日、一気に三篇投稿いたします。ドラマ最終話の続き二種と、平成での二人の物語第1話です。

    ド新人創作者の物語、ご笑納ください。

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    返信先: アシガール掲示板
    すぐ、隣に…

    ユーザー登録も完了いたしました。今の心境をお話しさせてください。

    明日は11月24日。二年前にアシガールSPで、唯と若君が平成に来た日ですね。12月22日まで居たのは既出の通りですね。

    私が、アシガールを知って初めて迎えるこの季節。去年は、知らなくても充分幸せに過ごしていました。でも今年、知った事で、より彩りある生活になっています。

    二人が過ごした同じ季節がやって来た!すぐ隣で、腕をぶんぶんしながら歩いてるかもしれない、スワンボート漕いでるかもしれない。架空の物語だからこそ、今、それが起こってるって想像したっていいじゃない。

    二人の幸せな姿が見たくて、想像から創造へ。ひとえに私が見たかったから、に尽きます。

    いよいよ創作倶楽部沼に入ろうと思います。遅れて登場したアシラバで、皆さんと熱の入る時期がずれているのは承知の上ですが、今の私の熱い想いでした。

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    返信先: 連絡掲示板
    入ります

    ありがとうございました!

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