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    無題㉕

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    ナレ:2時過ぎに尊が帰って来た。
    覚:「今日は早いな」
    尊:「先生の研修会で早終わり」
    覚:「そうか」
    ナレ:尊は着替えて実験室へ。お父さんは買い物に吉乃と阿湖姫を誘った。
    吉:「良いのでござりまするか?」
    覚:「大丈夫でしょう」
    吉:「では、姫様、あのわんぴいすとやらを着て参りましょうか」
    阿:「はい」
    ナレ:ウイッグを付けワンピースに着替え出掛けた。信近は吉乃の姿にニコニコしながら
      見送った。出掛ける前にお父さんはみんなにお茶を淹れていた。成之は湯吞を持ち縁側に。
    成:「忠清が申しておった穏やかな里とな」
    信:「まことに」
    小:「若君は、ふた月、唯とひと月おったのですな」
    源:「さようですね。  便利を楽しむと仰せになられておりました」
    じい:「わしは未だ居りたいのぉ」
    信:「我らとて、この里に居りたいと存じますが、致し方ない事なのです」
    じい:「そうじゃのぉ」
    成:「唯や忠清の前では申さぬ方が良いと思うのだが」
    小:「何故でござるか?」
    成:「唯は、我らを助けるためにこの世に。仮にあの場に居ってあの者等を我らの力で追い払う
       事が出来たやも知れん」
    小:「それは分かりませぬが」
    成:「そうであろうが、出来たやも知れん」
    小:「はぁ」
    成:「未来の尊も申しておった、戻る折に皆が戻れるのかどうかも分からぬと。尊殿は術を
       思案しておるようだが、どうなる事かは分からぬ。唯は、この世に皆を連れて参らなけ
       れば、戻る事の叶わぬことも知らずにおれたのだ。この場に居りたいと申せば、
       戻る事が叶わぬであろうことを知った唯が、連れて参った事を悔やむのではないかと
       思うのだが」
    源:「成之様」
    じい:「そうじゃの、あやつは、唯はわしらの命を助けるために連れて参った。だがのぉ
        成之様、悔やむとは後ろを向く事であろう」
    成:「さよう」
    じい:「ならば、唯は悔やんでは、おらんじゃろう」
    成:「何故に、そう申される?」
    じい:「あやつは常に前を見ておる。前に進む事だけを考えておるのだと思うのだがの。唯は
        戻れるであろうかではなく、戻ると」
    成:「戻る」
    じい:「さよう、あやつは、それだけじゃ。  想いは二つと無いのじゃよ」
    小:「おじい様」
    信:「そうじゃ。 わしらは無事に戻れる、いや、戻ると信じて、明晩は笑っての、唯の父上、
       母上、尊に礼を申そうではないか」
    源:「そう致しましょう」
    ナレ:そこへ尊が実験室から出て来た。大きく伸びをしながら、
    尊:「あ~  間に合ったぁ」
    小:「尊殿、間に合うたとは何じゃ?」
    尊:「明日、見せますから。  あれっ、お父さんは?」
    源:「父上様は吉乃様と阿湖姫と買い物に参られました」
    尊:「そうなんですね。  小腹が空いたな、何かあるかな?」
    ナレ:ストックの棚を見ていた。そこにクッキー缶があり出してみんなで食べた。
      お父さんに連れられてスーパーに来た吉乃と阿湖姫は色とりどりの棚の品物に驚いていた。
      お父さんが野菜コーナーで物色している時に、他の客がカートを押しているのを見て
      阿湖姫が同じ様に押してお父さんの元へ。
    覚:「すみませんね」
    阿:「楽しい物ですね」
    ナレ:吉乃が肉の塊を見付けて、
    吉:「父上様、これは?」
    覚:「牛肉。 牛の肉です」
    ナレ:牛肉の塊を注文して受け取りその場を離れた時に説明した。吉乃は捕えず捌く事もなく  
      容易く手に入る事に驚いていた。鮮魚売り場でも同じように驚いていた。
    吉:「この世の者等は容易く手に入るのでございまするな」
    覚:「はい。  だから、有難みを忘れず、子供たちには必ず、いただきますとご馳走様を
       言うように言ってきました」
    吉:「さようですか」
    ナレ:唯が囲炉裏の前での態度を思い出したが、お父さんには言わなかった。だがやはり父親、
    覚:「その時は、注意して下さいね」
    ナレ:だが、悪丸が捕え持ち帰って来た時、吉乃は唯が獲物に手を合わせていた事も見ていた。
    吉:「案ずることはございませぬ。唯は、父上様のお言葉をしっかと」
    覚:「そうですか。  ありがとうございます」
    ナレ:二人から離れて阿湖姫がお菓子売り場の棚の前に立って、何かを見ていた。側に行くと、
    阿:「この物は何じゃ?」
    覚:「お菓子です」
    阿:「菓子とな」
    吉:「唯が、戻って参った折、このような物を子等に渡しておった」
    覚:「そうなんですか。  喜ばれたのでしょうか?」
    吉:「食した事のない味ゆえ」
    ナレ:そう言った事で子供たちの口には合わなかったのだと分かった。
    覚:「好き好きですからね。  阿湖姫様、食べてみたい物が有れば、カゴへ」
    阿:「良いのでしょうか?  やはり」
    覚:「もぉ、 気にしないで下さいな」
    阿:「では」
    ナレ:色鮮やかな袋を手にした。
    覚:「いやぁ、それは、辛いですよ」
    阿:「辛いと?」
    覚:「結構。 最初に食べたカレーよりも辛いかもしれませんよ」
    ナレ:阿湖姫はそれを聞いて戻し、辛くない物か聞いてポップコーンの袋をカゴへ。
      みんなも食べたがるだろうと追加でお父さんが4袋をカゴへ。
    覚:「では、そろそろ帰りましょうか」
    ナレ:レジに行き、支払いを済ませ、エコバックに二人も手伝い詰めた。トランクに入れて
      乗り込むと唯から連絡が。
    覚:「分かった。  生もの買ったから、一旦家に戻ってから行くよ。降りた所で待って
       いなさい」
    ナレ:唯に伝え、家に戻った。

    つづく

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    無題㉔

    ナレ:翌朝、食事中に尊が、
    尊:「明日、パーティーしない?」
    覚:「どうした?  でも」
    尊:「大丈夫   って事で」
    覚:「そうか。  なら」
    ナレ:最近の険しい表情とは違っていた。だが深くは聞かなかった。
    唯:「いいねぇ。   やろう」
    阿:「唯?」
    唯:「楽しい事ですよ」
    若:「あの折の?」
    唯:「そうですよ」
    若:「唯、ではあの物をか?」
    ナレ:唯はクラッカーの事だと分かった。
    唯:「はい」
    ナレ:話は終わり尊は学校、お母さんは仕事、お父さんは洗濯、若君が掃除機、他のみんなは
      手分けして床や窓を掃除していた。何故か唯は監督。その態度にお父さん、吉乃はやれやれ
      と思った。昼ご飯の後、じいが昼寝。その姿を見て若君と成之は同じ事を考えていた。
      こうして穏やかに休むことはもう無いであろうと。お互いに考えている事が分かり、
      顔を見合せた。
    若:「兄上」
    成:「我らがこの者等を守り通そうぞ」
    若:「さようですね」
    ナレ:じいが何やら寝言を言いながらニコニコしている。
    若:「じいはどの様な夢を見ておるのでしょう」
    成:「そうじゃの。  夢か」
    若:「私は、戦場に居る夢をよう見ました。  唯には申しておりませぬが、唯と離れてより
       そののち会うまで一度も唯の夢を見る事はございませぬ」
    成:「その旨を唯が聞いたならば悲しむ、いや腹を立てるのでは?」
    若:「私は、己では分からぬ己の心の奥底で唯に今一度会えると信じて居ったのではと、
       そう思うのです」
    成:「そうなのかもしれんな」
    若:「兄上は夢を見る事は?」
    成:「そうじゃの、  幼き頃より幾度も同じ夢を見ておった」
    若:「どの様な?」
    成:「闇から私の方へ伸びる手、己の手を伸ばすのだが届かず。その様な夢をの。だが、
       恐ろしいとは思わなんだ」
    若:「奇怪な夢でございますね」
    成:「だが、忠清と会うて、心穏やかになってからは見る事もなくなっての」
    ナレ:少し離れて見ていた吉乃が、
    吉:「申し訳ございませぬ、お二人のお話が耳に。  成之様」
    成:「吉乃殿?」
    吉:「わたくしが思いますに、その手は若君様であったのではと」
    成:「そう   そうかもしれんな。  忠清と心通じる事を暗示しておったのだろう」
    若:「兄上」
    ナレ:そこへ出掛ける支度をしてきた唯が、
    唯:「なに、話してたんですか?」
    若:「何ほどでもない。  如何した?」
    唯:「そろそろ、買い物に行きましょ」
    若:「あい分かった。  兄上、行って参ります」
    唯:「お父さんお願い」
    ナレ:唯の声でじいが起きた。
    じい:「唯、何処ぞに?」
    唯:「色々とね、  フフフッ」
    ナレ:唯は若君と共に飾りを買いに出掛けた。
    小:「唯は何かを企んでおる様に笑っておりましたが、大事無いでありましょうか?」
    信:「確かにそうであったが、だが、わしらを楽しませようとしてくれておるのじゃよ」
    じい:「明日が楽しみじゃのぉ小平太」
    小:「はい?」
    ナレ:返事をして振りぬいたがじいはシャチのぬいぐるみに話しかけていた。
    小:「おじい様、もしや、その物の名が小平太なのでありましょうか?」
    じい:「そうじゃよ。  悪いか?」
    小:「なにも私の名を付けなくとも良いではないですかぁ」
    じい:「構わんじゃろ」
    小:「おやめください。  他の名を」
    じい:「そこまで申すなら、致し方ない変えるとするか。  では信近はどうじゃ」
    信:「何故、私の名を。  それこそ、おやめください」
    じい:「ふ~   ケチ」
    ナレ:水族館に行った時、館内でじいと唯がソフトクリームを買った。じいは色で気に入った
      ストロベリー味で唯はチョコ。美味しそうに食べているじいに一口わけてとスプーンを
      持った腕を伸ばした時に『ならぬぞ』と言ったじいに唯が『ケチ』と。言葉の意味を聞いた。
    信:「何ですか、それは。  父上」
    じい:「何でもござらぬよ」
    成:「信茂殿、その名はしゃちと申すのであればその様な名では?」
    じい:「しゃち  あっ、むじながよう、しゃっと申しておったな。  では、しゃ」
    小:「しゃ  ですかぁ」
    吉:「父上様、そのままのしゃちでは?」
    阿:「尊殿の作られたまぼ兵くんの様に、しゃちくんと名付けては?」
    じい:「しゃちくん    そうじゃの。  では、お前は今日からしゃちくんじゃぁ」
    ナレ:じいはぬいぐるみを抱きしめた。信近と小平太は呆れ顔。

    つづく

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    餅つき機

    てんころりんさん、そうです我が家の餅つき機を登場させました(^_^)
    皆様が映像化して楽しんで頂いている様で(でしょうか?)
    私も書いていながら楽しんでいます。なんやかんやと此処に来て落ち着く事が無かったのですが、考えているストーリーの中にまた新たな文章が加わってまた長くなってしまいました。
    速やかに終わらせ無いと延々と続く恐ろしさが(;_;)
    いつもの如く矛盾いっぱいですが、続きを(^_^)

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    ぷくぷくさんの物語 その後の展開

    私「若君は現代で3ヶ月」と書きましたが、あれ、連ドラの矢傷を負った時の2ヶ月と、SPの1ヶ月を合わせただけです。
    特別な意味ありません。f(^^;
    餅つき機が登場しました!
    ぷくぷくさん、お使いなのかな?
    味噌田楽も冷蔵庫にいつもストックされてるんでしたね (公式での話) 思い出しちゃいました。
    関係ないっか。f(^^;

    若君が言った『逃げ延びた』、お父さんが気にして、唯は無理くり誤魔化して、若君は慌てて合わせました ??。 なるほどね。
    ドラマには なかったですが、戦国と現代の差はあって、聞かせたら親は心配します。
    若君には日常だから、うっかり言ってしまい、唯は賢いなぁ。

    皆、お餅で満腹。お母さんは看護婦さん達と月一のランチとか、微笑ましく、爺が兄上をギュッとして阿湖姫が涙ぐむ、グッと来ました。

    2日後は満月?なんですね。
    尊は皆と水族館に行った帰り、電車の吊り広告を見て、( ゚д゚)ハッ! インスピレーションが湧いたみたいでした。
    学校に行く時間と食事の時以外、実験室に籠ってますね。
    皆、尊を気遣いながら、言葉に出さず、待ってますね。私も待ってます(*^^*)。

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    無題㉓

    ナレ:明後日に満月を迎える夜、若君がひとり庭に立っていた。
    源:「若君様?」
    若:「ん」
    ナレ:夜空を見上げる若君。
    若:「唯と参った折に、450年後の月と同じに見えるにと申した事があっての」
    源:「はぁ」
    若:「だが、今一度、同じ思いをするとは思わなんだ」
    源:「さようでしたか。  わたくしもこの世の月を見られるとは。この月を覚えておきます」
    若:「ん。  ときに、源三郎」
    源:「はい?」
    若:「源三郎はこの世に参った折、この便利な世に居ってはと案じておったな」
    源:「さようでした」
    若:「どうじゃ?」
    源:「日々を楽しゅう過ごし、案じていた事など忘れておりました」
    若:「そうか。   それで良い」
    源:「はい」
    ナレ:じいが風呂が空いたと呼びに来た。成之に声をかけ三人は風呂場へ。じいはお父さんの
      淹れてくれたお茶を飲んでいた。
    じい:「父上殿の淹れてくれた茶は美味いの。  だが」
    覚:「では、戻る時に少し持って行かれては?」
    じい:「持てるのか?  如何にして?」
    ナレ:お父さんは棚のボトルを見せて、
    覚:「この容器に入れて。直ぐには冷めないので。  冷たい水を入れてもしばらくは
       冷たいままで」
    じい:「まことに便利じゃの  ほぉ」
    ナレ:じいはボトルを手にし感心していた。
    覚:「尊、大丈夫かね?」
    ナレ:尊は水族館から戻った夜から実験室へ。翌日からも学校から戻ると直ぐに実験室へ。
      大荷物を抱え帰ってきたこともあった。食事と風呂、トイレ以外は自分の部屋に戻らず
      実験室に籠っていた。だからここ数日の会話は挨拶程度。尊が風呂から上がった若君に
      珈琲を頼んだ。
    若:「尊、寝ておるのか?」
    尊:「大丈夫です。ちゃんと寝てますから。  ありがとうございます」
    ナレ:珈琲を持ちまた実験室へ。尊の行動は未来の尊に託された事だとお父さんも若君もわかって
      いる。だが、この短期間で成果が上げられるか心配していた。だからプレッシャーを
      掛ける事になるのではと考え何も言わずにいた。尊を見送る若君の眼差しに
    覚:「唯より若君の方が尊の想いが分かっているようですね」
    若:「唯とて、わしと同じであろ。  尊を案じておる」
    覚:「そうでしたね」
    若:「だが、大事無いであろうか?」
    覚:「神のみぞ知るってことでしょうか」
    若:「ん?  さだめと申す事であろうか?」
    覚:「運命。  そうですね」
    ナレ:二人が話している所へトイレから出て来た小平太が、
    小:「若君、私もこおひいを所望したいのですが」
    若:「良いぞ」
    ナレ:小平太は若君の予言通り、直ぐにブラックが好みとなった。
    小:「今となりましては、こちらの方が美味いと」
    ナレ:小平太が飲み終わった頃、若君はふっと笑い、
    若:「小平太」
    小:「何でございましょう?」
    若:「このこおひいを、眠る前に飲むと、眠れなくなるのだそうじゃよ」
    小:「えっ、何故でござるか。  もう飲み干してしまいました。  あっ、飲み干すのを
       待っておられたのでは?」
    若:「ふっ」
    小:「若君ぃ」
    覚:「若君、楽しまれてますね。  まぁ、そう言いますね」
    小:「誠でござるか」
    ナレ:そこへお母さんが来て、
    美:「一般的にはそう言う事になるそうだけど、その時間も人それぞれじゃないかしら、
       そんなに心配しなくても大丈夫でしょ。 眠くなるまで若君に付き合ってもらえば。
       ねぇ、若君」
    若:「そうじゃの。   付き合うぞ。  ならば、父上」
    覚:「何ですか?」
    若:「おせろをの」
    美:「えっ!」
    ナレ:お父さんが驚く前にお母さんが声をあげた。
    覚:「お母さん?」
    美:「何でもないわ」
    覚:「あ~そうか、気にしてるんだね。  でも、もう知ってるよ」
    美:「えっ?」
    ナレ:若君との対戦後、棚に仕舞っていたオセロを尊がたまたま探し物をしていて、尊に何で
      こんな所に有るのかを聞かれ、負けて悔しかったから二度とやらないつもりで奥へと。
      尊は可哀想になり今迄の事を話した。驚いたがでも薄々感じてもいたお父さんは、尊が
      はっきり言ってくれたことですっきりした。でも誰もやろうとは言わないのでそのまま
      だったとお母さんに説明した。
    美:「そうだったの。 ごめんね」
    覚:「僕の方こそ、みんなに勝ってお山の大将だったから。  じゃ、やりましょうか」
    ナレ:オセロを出して一通り小平太に説明して若君と対戦。周りでみんなが見ていた。
      ビギナーズラックなのか小平太が圧勝。
    覚:「小平太様、凄いですね」
    小:「私が勝ったのであろうか?」
    若:「そうじゃよ。  小平太は強いのぉ」
    ナレ:小平太は満面の笑顔。その笑顔を見て唯は、小平太の笑顔ってあんまり見ないから貴重だと
      思っていた。じいがまた興味を示し小平太と対戦。やはり小平太が勝った。お父さんは
      負ける覚悟で小平太に挑んだ。お母さんも唯も負けるだろうなと思っていたが、お父さんが
      小平太に勝利。
    唯:「小平太さん、手加減しました?」
    小:「ん?」
    覚:「それは僕が聞く事。  手心を加えてくれました?」
    小:「いや、私はその様なまねはしてはおらぬぞ」
    唯:「マジ」
    美:「すごいわね、お父さん」
    覚:「今日はよく眠れそうだよ。 あははっ」
    ナレ:すると後ろでじいが大欠伸、つられて小平太も欠伸。
    小:「眠くなって参りました」
    ナレ:四人は布団へ。明かりを少し暗くした。お父さんはオセロの箱を嬉しそうに片付けながら、
    覚:「僕にも運気が回って来たかな」
    ナレ:その言葉にはお母さんも唯もちょっと違うかもと思ったが言わずにいた。

    つづく

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    無題㉒

    ナレ:ある朝、尊が寝坊した。
    覚:「飯は?」
    尊:「食べてる時間無いから。  じゃ、行ってきます」
    ナレ:急いで出て行った。引き籠る前もまた学校に通うになっても、尊は余裕
      を見て出掛けていたから、慌てて出掛ける光景をお父さんが見たのは
      初めてで嬉しくなりニコニコしていた。
      唯の場合、朝練の無い日以外は結構そんな状態だった。
    若:「父上、如何した?」
    覚:「何でもないですよ」
    若:「さようか」
    覚:「はい。  で、今日の昼は餅にしましょう」
    吉:「支度が容易ではないかと」
    覚:「もち米の用意は昨日の晩からしてますし、杵と臼が無くても」
    ナレ:お父さんは納戸に行き、段ボール箱を持ってきた。箱から餅つき機を
      出して、
    覚:「これで餅をつくんです」
    信:「この様なものでか」
    ナレ:皆はその得体のしれない白い箱型を見ていた。
    小:「若君は存じておりましょうか?」
    若:「わしも、この様な物を見るのは初めてじゃ」
    覚:「そうですね。 餅は作らなかったな」
    若:「そうじゃの」
    唯:「私、きな粉餅が食べたい」
    覚:「色んなバリエーションにするから。勿論きな粉もな。  唯、
       お前も手伝えよ」
    唯:「OK!]
    若:「唯」
    唯:「何ですか?」
    若:「おっけぇとは、長沢城より逃げのびる折にも申しておったの」
    覚:「逃げのびる?」
    ナレ:捕えられたことは話していないので、どうすればと唯の頭はフル回転。
    唯:「そぉ   逃げのぶびるじゃなくて、背が伸びるよ。長沢城ってと
       こで、伸びる方法、背を伸ばす方法って。 ぶら下がり健康器みたい
       な物にぶら下がる時に大丈夫かって聞かれて、OKって言ったのよ。
       ねっ 若君!」
    ナレ:強めに言われた若君は、
    若:「さっ  さよう  父上  けんこう  背を  伸ばしたのじゃ」
    ナレ:片言の日本語状態。
    覚:「はぁ。  そうなのか。  でも、戦国時代にそんな物あるのか?」
    唯:「今の様な物じゃないわよ。  えっと、 物干しみたいな物よ。  
       そっ、そう言う形よ。   もぉこの話はおしまい。  
       で、どんな物作るの?」
    ナレ:無理矢理話題を変えた。
    覚:「おかしな奴だな。  まぁいい。  納豆、きな粉、大根おろしの
       辛み餅、餡、ずんだとごまだれ、くるみだれの予定だよ」
    唯:「すごいね。 でもずんだとかごまとかくるみは、手間がかかるん
       じゃないの。作らない私でもわかるよ」
    覚:「心配ご無用」
    ナレ:お父さんは棚から3袋をテーブルに置いた。
    唯:「へぇ、こう言うのあるんだ」
    覚:「僕も、この前の買い物の時に初めて気づいて、で、皆さんに餅を
       って思って買ってきた。餅に絡めるだけで良いんだよ」
    唯:「そうなんだ。  現代は便利な物があるのじゃのぉ。 はっはっはっ」
    ナレ:唯はこれなら簡単だから率先してと考えていたが、
    覚:「お前は、大根をおろして」
    唯:「そぉなん。  まぁ、良いけど」
    ナレ:お父さんは朝ご飯の後、さっさと洗濯を済ませ用意を。一晩水に付けた
      もち米を入れスイッチON。
    じい:「父上殿、これで餅になるのかのぉ」
    覚:「この中で蒸して、その後作工程です。 蒸しあがったとブザーが
       鳴ってからです」
    ナレ:じいはジッと見ていて、ブザーが鳴り驚いた。
    じい:「何じゃ? 今の音は?」
    唯:「さっき言ったブザーよ」
    じい:「わっ  わかっとるわい」
    唯:「はいはい」
    ナレ:お父さんが蓋を取り、次の工程。音がし始めて下の方から動き出した。
    信:「下に何か入っておるのか?」
    覚:「こねる機械が入っていますから」
    ナレ:徐々に動きが大きくなり、しまいには塊がひとりでにグルグル動き出し
      た。
    じい:「忙しいのぉ。まるで尊殿の様じゃ」
    ナレ:朝の尊の様子に例えていた。
    覚:「信茂様、うまいですね」
    じい:「いや、まだ、食うとらんが」
    唯:「そう言う意味じゃないんだけどねぇ。 ふっ」
    じい:「何じゃ?」
    唯:「何でもないっす」
    ナレ:唯は蒸している間に大根とおろし金を渡され、おろしながら話していた。
    覚:「よそ見しながらだと怪我するぞ」
    唯:「大丈夫」
    ナレ:側で見ていた阿湖姫が自分もやってみたいと言ったので渡した。
      楽しそうにおろしていた。源三郎には納豆を混ぜるように頼んだ。
    源:「飯の折にも食しましたが、餅にでもございますか?」
    覚:「そうですね。  皆さんは、ご飯の時も食べられていましたから、
       大丈夫かなと」
    源:「はい」
    ナレ:ネバネバの糸が結構。
    覚:「ハイスピードで混ぜたんですね。もぉ大丈夫でしょう」
    ナレ:お父さんに頼まれた取皿と箸を吉乃はみんなに配った。器にそれぞれの
      具材を入れて用意。出来た餅を上新粉の上に置き一口大にちぎり、
      具材の入った器へ。味は想像できない物もあるが皿に取り頬張った。
    成:「阿湖」
    阿:「はい」
    成:「この緑のずんだと申す物は甘うて美味じゃ」
    阿:「さようですか」
    ナレ:阿湖姫は取らずにいたが成之の美味といった事で自分も食べてみた。
    阿:「さようでございますね」
    ナレ:お父さんは今の餅を全部ちぎって器に入れ、次の用意をした。
    覚:「また作りますね」
    ナレ:みんなは嬉しそうに頷いた。唯はきな粉ばかり食べていた。
    覚:「お前ばっかり。  他の物も食べなさい」
    若:「唯、このおろしも美味いぞ」
    唯:「辛いから、私は、  ずんだでも」
    ナレ:ずんだを食べようとしたが器に餅は無かった。
    唯:「お父さん、無いよ」
    覚:「そうか。  待っていなさい」
    ナレ:唯は他の物を食べることに。二回目の餅がグルグル回るのをじいが
      楽しそうに見ていた。動きに合わせて見ていたからか、
    じい:「目が回ってしもぉた」
    ナレ:ふらつくじいを小平太が支え、ソファーに座らせた。その姿を見て
      若君はあの絶叫マシーンに乗せなくて良かったと思っていた。
      2回目の餅を食べていて途中でみんな満腹になった。
    源:「父上殿、もう入りませぬ」
    覚:「皆さんも、もぉ?」
    ナレ:みんな、満腹だと言った。残った餅を伸し餅にした。
    信:「のしてどうするのですかな?」
    覚:「一晩もすれば硬くなりますから、今度は焼いて醤油に付けて海苔を
       巻いて」
    信:「さようか。それもまた楽しみじゃの」
    ナレ:お父さんは残り物の餅を食べていた。その様子を見て吉乃が、
    吉:「父上様にばかりに。  申し訳ございませぬ」
    覚:「いつもの事ですから。吉乃様だって、子供たちの残した物を。 
       でしょ?」
    吉:「さようですね」
    唯:「お父さんとお母さんは大変だよねぇ。  あっ、で、
       うちのお母さんの昼は?」
    ナレ:みんなも廊下の方を見た。
    覚:「今日は月に一度の芳江さん達とのランチだから」
    唯:「そうだったね」
    成:「唯、らんちとな?」
    唯:「お昼ご飯の事ですよ」
    成:「さようか。  では、我らも昼はらんちと申そうかのぉ」
    ナレ:成之が冗談を言ったのでみんなは珍しいと思った。
    成:「おかしなことを申したであろうか?」
    阿:「その様な事はございませぬ」
    唯:「そうですよ。  兄上さんは、本当は楽しい人なんだなぁって」
    成:「さようか」
    ナレ:成之は楽しそうに笑った。
    じい:「成之様」
    成:「どうされた?」
    ナレ:じいは成之に抱き着いた。成之は驚いた。
    成:「のっ  信茂殿?」
    じい:「わしは若君を幼き頃、時折こうして、そぉ、唯に教えをの。
        こうする事をギュッと申すのだと。だからの、今度は成之様を
        ギュッとな。   今までの分じゃ」
    ナレ:ぎゅっとされた成之は笑顔でじいを抱きしめた。その姿に阿湖姫が
      目頭を押さえた。お父さんがティシューを渡した。
    阿:「すみませぬ」
    ナレ:穏やかな時間が流れた。

    つづく

    因みに、私はず~っと【ティッシュ】と言っていましたが、
    正式には【ティシュー】だと、50過ぎて知りました(^_^;)
    箱などに書いてありましたが、じっくり見た事は無かったなぁと(^_^;)

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    長い妄想劇

    てんころりんさんが3ヶ月の事を申されて
    あれっっと思いました(^_^)
    その事はまだ先ですが、ちょこっとその事を書いているのでビックリ(^_^)
    てんころりんも皆様も脳内変換を楽しんでいただけているかと
    すみませんまだ続きます(^_^;)
    てか、湧き水の如く湧いています(^O^)/
    マスターさんが作って下さったこの板【創作俱楽部】が有難いです(^_^)
    マスターさんありがとうございます(^_^)

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    3つ出ましたね!

    若君はドラマの中で現代で合計3ヶ月過ごしました。他の人達に比べたら は~るかに現代を知っているんですね。
    ぷくぷくさんの物語では、若君は最初は驚くけど掃除機が気に入ったのでした。懐かしい?

    ドラマで耳に残る言葉をうま~く使ってますね。
    小平太『…そのぉ。』爺様『むじなぁ。』(^o^)
    成之『似合うておる。』信近『よう似合うておる。』若君の台詞ですが2人の声が聞こえます。
    洋服を着た女性陣より2人の方が照れてるのも可愛い☺️。

    覚さんと吉乃さんのお弁当?作りが微笑ましい。電車の中で『あの団体、イケメン率高くない?』と言われてる(´∀`)。水族館のシャチの黒い縁取りの目の話が意味深でした。

    尊は全員を無事に戦国に帰す方法に希望の光が見えた様ですね。何に気付いたのでしょう??

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    無題㉑

    ナレ:一通り見て、海岸に出てシートの上に弁当を広げた。吉乃が自分が作った卵焼きだと話すと
      真っ先に信近が取り口に運んだ。
    信:「美味い」
    吉:「さようでござりまするか?」
    じい:「まことじゃ」
    ナレ:信近が答える前にじいが言ったので、信近はチョイじいを睨んだ。吉乃は信近の紙皿に
      タコさんウインナーを置いた。
    信:「これは何じゃ?」
    吉:「たこさんういんなと申す物です」
    ナレ:信近が箸で掴む前にじいが横取りして口に運んだ。
    信:「父上」
    吉:「父上様」
    じい:「すまぬ」
    唯:「じい、怒られてるぅ」
    覚:「唯、お前も」
    唯:「え~なんでぇ  とばっちりじゃん」
    ナレ:頬を膨らませている唯の紙皿に若君がピーマンの肉詰めを置き微笑んだ。
    唯:「わかぎみぃ   私、  ピーマンはぁ」
    若:「何じゃ?」
    阿:「唯。食してはどうじゃ?」
    唯:「え~」
    美:「せっかく若君が取り分けてくれたんだから」
    唯:「でもぉ」
    ナレ:唯がピーマンが苦手だったことを知らなかった若君が唯の態度で食べられないのだと。
      ピザを食べた時に唯がピーマンの入っていない物ばかり食べていたのを思い出した。
    若:「すまなんだ。  わしが食すのでな」
    ナレ:紙皿に箸を伸ばすと、
    唯:「大丈夫です。  食べます」
    ナレ:唯は鼻をつまんで口を大きく開け、文字通り放り込みモグモグと噛み飲み込み一気に食べた。
    美:「唯、偉いわねぇ」
    唯:「はぁ   もぉ、一生分のピーマン食べたから、  もういいでしょ」
    覚:「大袈裟だなぁ」
    唯:「じゃ、若君も」
    若:「あい分かった」
    ナレ:若君は唯がしたように鼻をつまんで食べた。唯は笑ってしまった。みんなも笑った。
      なんだかんだと賑やかに食べ、食べ終わると浜辺ではしゃいでいた。その様子を見ていた
      吉乃、若君、成之。
    吉:「唯と尊殿は仲が良いのぉ」
    美:「小さい頃はしょっちゅう喧嘩してましたよ。残しておいたの食べたの食べないとか。
       そんな事で」
    覚:「そうだったな。  尊が中学に上がる頃から唯がちょっかい出しても、それを
       かわすようになって、喧嘩もなくなりましたね」
    美:「尊の方が大人って事でしょうね」
    吉:「さようですか」
    ナレ:お父さんは思い出してスマホのアルバムから一枚を画面に大きくさせ三人に見せた。
    若:「父上、この者等が唯と尊であろうか?」
    覚:「そうですよ。 泥だらけで睨んでいるのが小学校に上がる前の唯で、泣いているのが
       尊です」
    成:「何故この様な姿なのですか?」
    覚:「初めは仲良く泥団子を作っていたそうですが、どっちが大きな泥団子を作れるかと競争
       して、必死に作ったそうです。尊の方が大きいのにそれを認めない唯が尊の作った
       泥団子を踏みつぶしてしまったと。で、私が叱った時の写真です」
    美:「たまたま、私が休憩中で、私が写したのよ」
    若:「そうであったか。  だが、わしは心温まるさまに見えるぞ」
    覚:「僕も、なんか良いなぁって思ってスマホに入れたんです。  でも、唯には見せた事
       内緒ですよ」
    若:「あい分かった」
    ナレ:吉乃と成之も頷いた。
    覚:「成之様に聞きましたが、子供の頃は一緒に住んでいなかったと」
    若:「兄上?」
    成:「ん」
    覚:「だから、こんな喧嘩していないんでしょうね」
    成:「そうじゃ。  なれば、この様に他愛もない喧嘩をの」
    ナレ:若君を見ると若君も微笑んだ。二人はあの日の喧嘩はお互いの心を知る前の事、
      喧嘩に数える事では無いとお互いに思った。
    若:「なれば、兄上、私達も何れ、泥団子を作りましょう」
    成:「そうじゃの。  だが、唯は共にせぬようにの」
    吉:「何故でござりまするか?」
    美:「あ~ そういう事ね。  踏みつぶされるかも  ふふっ」
    ナレ:若君は成之の冗談に笑った。
    覚:「でも、今の事、唯に知られたら大変ですよ。  ははは」
    ナレ:ここだけの話でと約束した。
    覚:「そろそろ帰りましょ」
    ナレ:みんなに声を掛けた。土産を買い帰路についた。帰りの電車の中では一番はしゃいでいた
      じいがウトウトし始めた。
    信:「父上、私に寄りかかりお休みなさいまし」
    じい:「すまぬ。  だが、わしをひとり置いて参るのではないぞ」
    信:「その様な真似は致しませぬ」
    じい:「お前を信じよう」
    信:「はぁ」
    ナレ:じいは程なく寝息を立てた。何故か気に入ったシャチのぬいぐるみを抱いて。阿湖姫も
      歩き疲れたのか成之に寄りかかり眠っていた。若君が、
    若:「唯は休まぬのか?」
    唯:「寄りかかって欲しいんですかぁ、やだもぉ、  ムフッ」
    美:「唯、何、その変な笑い方」
    唯:「何でもないっす」
    ナレ:唯は立ち上がりつり革を掴んだ。すると若君も隣に立ち同じ様にした。帰りの車中の客が
      その姿に「羨ましい」と。それが聞こえた唯はひとりニヤけた。
      尊は中刷り広告を見ていた。
    覚:「尊、どうした?」
    尊:「ううん、何でもないよ」
    覚:「そうか」
    ナレ:そう答えた尊が何かを考えているだろうとは思ったが、尊の見ていた広告を見ても
      お父さんは何の事やら分からなかった。尊は毎日考え、実験室に行くが方法が見つからず
      直ぐに出て来るという生活だった。だが、この時、尊は希望の光が見えた。その時、
      あの日の若君の言葉を思い出していた『道筋が見える』と。

    つづく
      

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    無題⑳

    お出掛けです(^_^)

    ナレ:日曜の朝。お父さんと吉乃が早起きしてせっせと弁当作り。お父さんが長方形のフライパンを
      出してきた。
    吉:「その物は?」
    覚:「フライパンです」
    吉:「ふらいぱんとな、形が違うておるが」
    ナレ:吉乃は丸い形の事を言っていた。
    覚:「これは卵焼き器です。他に使い道は有るでしょうが主に卵焼きを作る時に使うんです。
       初めに僕が」
    ナレ:一つ目はお父さんが作りながら教えて、二つ目は吉乃が作ってみた。火加減を失敗して
      ちょっと焦げたところも有り、お父さんの色鮮やかな卵焼きとは見た目も違う。
    吉:「父上様とは違うた物にございまするな」
    覚:「香ばしくていいですよ。でも初めてなのに上出来ですよ。  ほんと吉乃様は教えがいが
       ありますよ」
    ナレ:高校は弁当だからと唯に料理を伝授しようとしたが、唯が諦める前に、お父さんが
      ギブアップ。お父さんは天井を見て溜め息。その意味が分かる吉乃は、
    吉:「この世ではこれ程までに便利な代物もございますが、様々な事を覚えるのは難儀かと」
    覚:「慰めて頂いて、ありがとうございます」
    ナレ:お父さんは、タコさんウインナーの切り方を教え、炒めるのを吉乃に。
    吉:「まこと、この世の食材はからふるでござりまするな」
    覚:「えっ?」
    吉:「唯に教えをの。 色鮮やかな物をからふると申すのだと」
    覚:「そうですか。あいつは家事の事は教えられないでしょうけど、楽しむことは伝授できま
       すね」
    吉:「さようですね」
    ナレ:弁当と並行して朝食を。起こさないと起きてこない唯がこの日は自分で起きて来た。
      お父さんたちは思った。いつもそうであればと。
      朝ご飯を食べ、支度の途中お父さんがタクシー会社に連絡した。自動車は動く姿が初めて
      なので、手を掛けなくとも開くドアに驚き、緊張しながら乗り込んだ。若君が助手席、
      唯と阿湖姫と成之、お父さんとじいと信近と吉乃、お母さん、尊、小平太、源三郎。
      駅に到着するまで皆は黙っていた。
      時間を気にしないように余裕で出て来たので、みんなに切符を買う体験をさせることに。
      速川家、若君が教え乍ら。その様子を他の客がどんな団体と不思議そうに見ていた。
      じい達の出て来た紙をジッと見ていた姿は、あの日の若君と同じだった。紙を入れ、
      別の紙が出てくる、紙を入れ板が開き、出て来た紙は同じと。ホームに立ちキョロキョロ
      していると電車が滑る様に入って来た。
    信:「この物が、若君の申されておった、でんしゃと申す物ですかな?」
    若:「そうじゃ。  では、乗りますぞ」
    ナレ:7人は恐る恐る乗り込み、空いている席に腰をおろした。程なく発車。流れる景色を
      見ていた成之が、
    成:「物が飛んでおる様に見えるの」
    覚:「そうですね。 そう見えますね」
    ナレ:離れた場所から二人の女性の話し声が聞こえてきた。
    A:「ねぇ、あの団体、イケメン率高くない?」
    B:「ほんとね」
    ナレ:じいはイケメンの意味も知っているので隣の唯に、
    じい:「あの者等は、わしの事を申しておるのだな」
    唯:「違うと思いますけど」
    じい:「むじなぁ。  わしも若き頃はそう、いけめんじゃったのだぞ」
    唯:「はいはい」
    ナレ:じいは頬を膨らませた。
    A:「あのおじいちゃん可愛い」
    ナレ:それが聞こえ、今度は笑顔。唯は、忙しい人と思っていた。みんなは緊張が解けてきて
      流れる景色を楽しそうに見ていた。
    成:「忠清」
    若:「はい?」
    成:「この世の乗り物はまことに速いのぉ」
    若:「さようです。  この乗り物が有れば小垣へも吉田城へも容易く参る事が出来ると」
    成:「そうじゃの」
    ナレ:相向かいに座る吉乃と信近は二人が穏やかに話す姿を微笑ましく思い見ていた。
      水族館に到着して中へ入り、ジンベイザメを見たみんなはあまりの大きさに言葉が出な
      かった。今回は着替えが無いので濡れないようにカバーしてイルカやシャチのショーを
      見ていた。
    じい:「尊殿、何故、怒っておるのだ」
    尊:「えっ、僕?」
    じい:「あの者じゃ」
    ナレ:じいが言っているのはシャチの事だった」
    尊:「シャチね。  怒ってる?」
    じい:「目が睨んでおるようでの」
    尊:「あぁ、あの黒いのは目じゃないんですよ。黒い中に小さな目が有るんです。目だけ見ると
       意外と可愛いんですよ」
    じい:「さようか。  怒っておるのであの様になっておるのかと思うた。  可愛いとな」
    尊:「はい。  でも確か、海のギャングとかって言われているんです」
    じい:「ぎゃんぐ?」
    尊:「ん~と  盗賊です  かな?」
    じい:「恐ろしいのじゃな。  目は可愛いのにの。  だが、あの者は誠は気が弱いのでは
        ないかと思うのじゃ」
    尊:「えっ?」
    じい:「弱いからの、己を強う見せるためにあのような」
    尊:「模様」
    じい:「そうじゃ、あのような模様をしておるのではなかろうかと」
    尊:「そうかも知れませんね」
    じい:「わしもあの様に目の周りを黒うしたならば強う見られるのかのぉ」
    尊:「それは、  どうだか」
    じい:「そうじゃの、あははは」
    ナレ:大声で笑ってしまい、他の客の目が向いてしまった。じいは顔を隠した。
      ショーが終わり、ペンギンの所へ来て、じいがチョコチョコ歩く姿を見て唯は、
    唯:「若君の言う通りですね。似てます。  ふふっ」
    若:「そうであろう」
    ナレ:二人が自分の方を見ているのでじいが戻って来て、
    じい:「どうされた?」
    若:「何ほどでもない。  のぉ唯」
    唯:「そうですよ。   楽しいでしょ」
    じい:「そうじゃの」
    ナレ:じいのお守り役の尊がこの先のクラゲも面白いと呼びに来て一緒に歩いて行った。
      二人の様子にみんなが微笑んだ。
      
    つぎへ

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    無題⑲

    では、続きを・・・すみません毎度の事ながら長いです(^_^;)

    ナレ:若君はお気に入りの掃除機を見せたいと持ってきて、スイッチを入れ、みんなは驚いた。
    吉:「若君様、奇態な物でござりまするな」
    若:「掃除機じゃ。  塵を取るのじゃよ」
    吉:「さようでござりまするか」
    ナレ:奇妙に動く事にやはりじいが興味を持ち、
    じい:「わしが使うても?」
    若:「そうじゃの」
    ナレ:スイッチを切って渡し、ONにすると驚いて上に向けカーテンを吸い込んでしまい、若君が
      スイッチを切った。
    信:「若君は手馴れておいでですな」
    若:「この世に居る間、わしが掃除をしておったのでな」
    ナレ:そう言うと何故か若君以外は唯を見た。
    唯:「えっ!  私だって、若君が来るまでは、掃除してましたよ。  たまには」
    覚:「ははっ、たまには  ねぇ」
    ナレ:お父さんの言葉で、唯はしていないなと分かり、それからはその事に触れなかった。
      じいが慎重に掃除機を一通りかけていると、インターホンが鳴った。
    源:「先ほど頼みました物が届いたのですか?」
    唯:「それは無いわよ。  なんだろう?」
    吉:「唯、今の音は?」
    唯:「誰かが来ましたって言う知らせです」
    吉:「さようか。  訪ねて参った事が分かるとは便利な物じゃの」
    ナレ:お父さんがドアホンに向かって「今行きます」と返事をした。壁に向かって返事をする
      不思議な光景だった。
    覚:「で、きたのはピザだよ。 昼はピザが良いってお母さんが。 結構頼んだから、何人か」
    ナレ:お父さんは財布を持ち、唯と若君と成之で。
    信:「ひざとは何でございましょうか?」
    阿:「ぴざと申しておった様な」
    ナレ:じいは何であろうとワクワクしていた。Lサイズを5枚とサイドメニューも結構な量。
      あまりの量にバイク2台。唯もお父さんも2台は初めて。唯は頼み過ぎじゃないのと言った。
    覚:「沢山、食べて欲しくって、サイドメニューは一通り頼んだ。 残ったら冷凍しておけば」
    唯:「スゴっ。 まっ そうだね」
    ナレ:ダイニングテーブルに置ききれず小さなテーブルも出してきて置き勧めたが、見た事も無い
      物に手を出す勇気が無いみんな。若君と唯が先に取り口にした。
    若:「美味じゃ」
    ナレ:その言葉でみんなも手に取った。
    阿:「温かいのぉ」
    ナレ:カットされた一枚を取りチーズが伸びてしまった。
    阿:「唯、どうすれば良いのじゃ?」
    ナレ:唯がフォークを渡してチーズを巻くようにすればいいと教えて阿湖姫は言われた通りにして
      口へ運んだ。
    阿:「美味じゃのぉ」
    ナレ:若君は平成に来た時に食べた事があったので、みんなに教え乍ら食べていた。結構みんなが
      食べるのでお父さんはお母さんの分を取り分けた。お母さんが昼に戻って来て一緒に食べた。
      日曜に水族館へ行くことを伝えた。
    美:「良いわね。  でも、皆さんの服とかは?」
    覚:「それはさっき通販で頼んだから」
    美:「そう。  でも水族館までは?  2台じゃ乗り切れないわよ」
    覚:「そうだよなぁ」
    ナレ:二人が考えていると、
    若:「父上、母上、電車ではどうであろうか?」
    覚:「電車かぁ」
    若:「ならば皆を、あの速い乗り物にのぉ」
    唯:「そうだね。  私達も居るし、経験済みの若君も。はぐれないようにすれば大丈夫じゃ
       ないかなぁ」
    覚:「そうだな。  分かった、そうしよう。 で、駅の往復はタクシーにすれば。 前もって
       予約しておけば」
    美:「そうね」
    成:「忠清、でんしゃとは?」
    若:「馬よりも速う走る物なのです」
    ナレ:じいはそう聞いただけでまたワクワクしていた。唯はその姿にじいはほんと好奇心旺盛なん
      だなぁと思っていた。
      夕方、尊が帰って来て話したが、乗り気では無かった。方法の手掛かりさえ浮かばない状況
      だったから。でも、その事も言えないので、
    尊:「若君と前に行ってるし、  僕は遠慮するよ」
    唯:「そうだけど。  気分転換にさ」
    若:「そうじゃよ」
    尊:「でも」
    ナレ:どんなところかもわからぬままでも一番ワクワクしているじいが、
    じい:「尊殿、 参ろうではないかのぉ   ははは」
    ナレ:尊の肩をポンポン叩いて笑っていた。
    尊:「そうですね。   では、お供します」
    若:「それで良い」
    尊:「はい」
    ナレ:尊は笑顔を見せた。じい達が風呂に入っている間、若君が実験室へ。
    若:「尊、良いか?」
    尊:「どうぞ」
    ナレ:若君を椅子に座らせようとしたが、
    若:「わしは此処で良い」
    ナレ:床に座った。尊も同じ様に座った。
    若:「のぉ尊」
    尊:「はい」
    若:「じいがあの様に申したから尊は」
    尊:「まぁ。   正直、楽しめるかどうかも分からない状況です」
    若:「であろうの。  尊が我らの為に術を見付けようと励んでおる事は皆も分かっておる」
    尊:「それは、僕も。  何も言わないって事で、そうだと」
    若:「我らは、どの様な事になろうとも、尊に感謝しておるのだ」
    尊:「はい、それは。  この前お姉ちゃんにも」
    若:「そうであったか。  では、わしが申す事も無かったのだな」
    尊:「若君とお姉ちゃんは似たもの夫婦ですね。  あっ、でも」
    若:「ん?」
    尊:「若君はお姉ちゃんほど、猪突猛進、突っ走らないですね」
    若:「わしとて、分からぬぞ。 ははは」
    尊:「若君がぁ。  あははっ」
    若:「その様に笑っておれ。  なれば、己の進む道筋が見えるやもしれぬのでな」
    尊:「そうですね。  若君、 ありがとうございます」
    若:「ん」
    ナレ:表で源三郎が風呂の順番が来た事と声を掛けた。

    ナレ:日曜になるまで、じいは毎朝、もう日曜とやらなのかとお父さんに聞いていた。
      そして土曜の朝に、
    覚:「信茂様、明日が日曜ですよ」
    じい:「さようか。  楽しみじゃのぉ」
    ナレ:じいは明日着ていく服を見える位置に広げていた。その姿を見て唯はまた思った(女子かっ)
      と。

    ナレ:注文の二日後、服等が届いた。源三郎と小平太には若者向けのジャケットとパンツ。だが、
      源三郎の服を見たじいが『わしは、それが良い』と言い出した。源三郎は素直に渡した。
    小:『おじい様には、そのぉ』
    じい:『若いと申すのだな』
    唯:『その言い方じゃなくて、派手だってはっきり言ってあげた方が良いんじゃないの、ははっ』
    若:『唯』
    唯:『すまぬ』
    じい:『わしに似合うておるのじゃ』
    ナレ:断固として放さない。折れた小平太は自分用を源三郎に渡し、信近の服を自分が受け取り
      じいの服を信近に渡した。
    信:『何故、わし?』
    ナレ:そう言ったが、まとまってしまったので、しょうがなく信近はじいの服を着る事になった。
      カツラは予定通りの物にしたが、帽子は若者に似合いそうなニット帽をじいが最初に選らん
      で、これも放さなかった。みんなは諦めた。吉乃と阿湖姫のワンピースとウイッグも届いた。
      唯が着てみたらと言ったので。現代の姿でみんなの前に現れた。
    唯:『二人共似合ってますよ。  ねぇ、兄上さん、小平太パパ』
    ナレ:成之と信近は本人より照れていた。
    阿:『成之様、似合うておりましょうか?』
    成:『似合うておる』
    吉:『わたくしはどの様に?』
    信:『よう似合うておる』
    ナレ:夕飯前に汚してはとみんなは元の服に着替えた。

    つづく

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    結果発表を受けて

    たがが外れたさん全問正解スゴイ!
    私は惜しかった。
    ①やっぱりレギュラーからでしょ とか書いたの誰だ?私だ。先見の明が有るのか無いのか。青鬼を選んだから、とりあえず間違えた 笑。
    ②サザエさんとじゃんけんしたの、久しぶりだ~。直感的中!
    ③私も正解?やった~!そして、3人はタメだったんですね~。検索しましたよ。おまけに人体の耐用年数を知る。この世は超人だらけか?人間はもっと耐えられるはずだ。私も超越したい。

    クリアファイルがバージョンアップしてる!
    イベント、とっても楽しかったです。

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    ありゃ!

    てんころりんさん、私も全問不正解です。
    1/2も1/3の運にも見放されるなんて。
    よよよよよ。

    そしてだがが外れたさん、おめでとうございます。
    さすがですね。
    ニヤリと笑っているおか、、、いや、だががさんのお顔が浮かびます。

    梅パカさん、楽しい企画をありがとうございました。

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    じゃんけんだけ

    ざんねん(>_<)
    ジャンケンだけでした(^_^;)
    ➂は・・・そうでしたのね・・・すみません(;_;)
    楽しかった(^_^)
    クリアファイル楽しみぃ(*^_^*)
    たかが外れたさん  スゴ!(唯風)
    おめでとうございま~す(^O^)/

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    たがが外れたさん、すごい!

    全問⭕!?おめでとうございま~す。
    私ゃ全問不正解!あじゃ~。

    参加賞・特製クリアファイルいただきま~す。?
    向かい合う源ちゃん トヨちゃんは「100日の郎君様」(放送中の韓国ドラマ) 風に・・
    背中合わせの千吉さん おはるさんは「ある愛の詩」(1970年アメリカ映画・古いね) 風に・・
    勘兵衛さんがギュッとしてる、リリ造さんの顔のリリ(?)は、リリ造さんのイラストで・・
    想像してバッチリ (笑)。
    ありがとうございました~。

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    やったぁ~

    ③はおまけで正解にしてもらって、『永禄時代ワールド むじなランド』の 年間フリーパス、いただいちゃっていいんですか!
    梅パさん、楽しい企画をありがとう。
    おはるちゃん、りりちゃん、祝福してくれてありがとう。
    しかし、【 疾風に乗って 園内観覧】の特典(2回)は問題じゃ。
    この自粛期間中に、私のなんちゃって筋肉は、れっきとした脂肪に変化し、更にその上にぜい肉追加。
    お利口さん疾風にも、拒否されそうで不安です。
    うん!いいダイエットの目標ができました。
    私も特製オリジナルクリアファイルいただけますよね?2ショット、どんなかな。ふっふっふ。

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    おめでとうございます?✨?✨?

    たがが外れたさん、おめでとうさんです?
    おはる坊の言うとおり素直に喜べます~♪(そのあとがトゲがあるけど…(笑)(笑))
    参加賞嬉しいです!たががさんのアイディアで、新たに付け加えられた写真を見るのがちょっと恐ろしい((((;゜Д゜)))ですが、ありがとうございます。
    たぶん大事にします~(笑)

    いつも楽しいイベントをありがとうさんです!来月も楽しみに待ってま~す
    o(^o^)o?

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    七夕クイズ

    たがが外れたさん、おめでとうございます!???

    なぜだろう・・・今回は素直に祝福できる笑
    ①が正解で②があいこの人がいて「またアイツにかっさらわれる!」と歯ぎしりしてたので?

    梅パさん、お疲れ様でした。
    すっごく楽しかったですよ(*´ω`*)モキュ
    8月8日が楽しみじゃ♫ルンルン

    *顔がリリ造さんで体がワンコ???Σ(゚Д゚)げ
    そりゃあさぞかし、か、か、可愛いでしょうね?
    恐ろしくて、じゃなくて恐れ多くて開けないよ〜

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    結果発表~!

    ① 赤鬼さんの台詞が 先でした~!
    はるちゃん・リリ造さん・たがが外れた さん の 3名が 正解でしたね (^^)v。

    ② パー✋の勝ち❗ ← サザエさんはグー✊でした。
    月文字さん、たがが外れた さん、ぷくぷく さん の 3名が 勝ちました。

    ③ 用意していた正解は、
    《 黒島結菜さん・伊藤健太郎さん・梅とパインは 現在 年齢の端数が【3】で 一緒 》でした f(^^;。
    去年も ここで 言っていたんですけどね (^q^)。「端数はタメ」で 検索してみて下さい。
    ☆ 月文字さんの【名前に (イ) が入っている】と、
    ☆ たがが外れた さんの【名前に植物の漢字】は、確かにその通りで 気に入ったので 正解⭕ にします (^^)b。
    ☆ はるちゃん の「血液型」、残念ながら 私だけ違うんです… すみません m(__)m。
    ☆ リリ造さんの「アシラバに愛されている」の言葉は すごく嬉しいですけど、あまりにも畏れ多いので(反対意見もあるだろうし…)、すみません m(__)m。
    ☆ みみみ さんの【3】に 一瞬「お!」と思いましたが 違うんです、すみません m(__)m。
    ☆ てんころりん さんの「犬 派」は ちょっとだけ悩みましたが、そうでもないので… すみません m(__)m。
    ☆ こやつ さん、もちろん続編制作を望んではおりますが… あくまでも「3人の共通点」ということで、この場に限っては 不正解とします、すみません m(__)m。
    ☆ ぷくぷく さん、残念ながら 私の名前は 色は関係ありませんので、すみません m(__)m。

    ジャジャーン❗
    以上の結果から『たがが外れた さん』が 見事 全問正解されました~?
    おめでとうございます?????
    お約束通り、たがが さんには『永禄時代ワールド むじなランド』の 年間フリーパス【 疾風に乗って 園内観覧】の特典(2回)付き を、差し上げます (^^)v。
    そして 参加された皆さまには、特製オリジナルクリアファイルを進呈致します。
    《 クリアファイル の ビジュアル 》
    片面は、向かい合って微笑む 源三郎 と トヨ の2ショット。
    もう片面は、膨れっ面の はるの助 と ちょっと困り顔で頭を掻いている 千吉さん の 背中合わせの2ショット。
    内側には、お顔がリリ造さんの リリちゃん(?)を ギュツと抱っこして笑っている 勘兵衛さん。
    【注】メルカリには 出品出来ません (笑)。

    皆様、今月も一緒に遊んで頂き ありがとうございました m(__)m?

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    痛み入りまするぅ

    てんころりんさん
    皆様
    アシガール脳での変換&映像化によりクスッとして頂いてると思い(^_^)
    痛み入りまするぅ(*^_^*)
    まだまだ続きます(^_^;)
    いや~たのしい(^O^)
    あっ すみません(^_^;)

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    ぷくぷくさんの長編物語

    現代に来た皆が速川家と“頼みの綱”の尊に気を遣ってますね。
    お袋様は大人数で世話になって、掛かりのことを気にしてます。
    覚さんは料理の腕の見せ所だったはず。
    皆の洋服姿が浮かびます。
    爺様はピンクのスウェットにハイヒールに金髪のカツラ?止められて実現しなかったけど(´∀`)
    兄上さん 漫画は「よう分からぬ物じゃのぉ」?
    こっちに居られる間に楽しんでほしいな~。
    どこかへ出かけそうですね。??

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    無題⑱

    唯:「じゃ、決まりね。  でも」
    覚:「どうした?」
    唯:「若君と兄上さんは大丈夫だろうけど、じい達の格好は、ねぇ。  それと若君と兄上さん、
       小平太さんと源三郎さんは髪を後ろで束ねればいいだろうけど、じいと小平太パパは?」
    覚:「そうだよなぁ。 帽子かぶれば。 キャップとかニット帽とかさ」
    唯:「そうだね。  あっでも、カツラはどぉ?」
    覚:「そうだな。 じゃ、両方にして見るか、他の人の帽子も通販で」
    唯:「そうだね」
    ナレ:唯が尊の部屋からノートパソコンを持ってきてサイト検索した。みんなは後ろで興味津々。
      お父さんが服を見せたがよくわからないと言ったのでお父さんが選び注文した。金髪の
      カツラをじいにと言った唯に、じいも乗っかったが、お父さんは却下。
    小:「このような事で服とやらが買えるのであろうか?」
    覚:「そうなんです。 その店に行かなくても遠いところからも購入できるんです」
    信:「まことに便利な物じゃのぉ」
    ナレ:唯は吉乃と阿湖姫の服も購入しようと検索していて「これ似合いそう」と。お父さんも
      「良いんじゃないか」と。落ち着いた感じのワンピースと可愛い花柄のワンピースを
      クリックした。
    阿:「わたくし達も良いのであろうか?」
    吉:「さようです。  やはり銭がかかるのであろう」
    覚:「そんなこと言わずに。  阿湖姫様はちょっと唯の服装だと違うかなぁって思うので」
    唯:「お父さん、どういう意味よ」
    覚:「そう言う意味だよ」
    源:「唯様と父上様の物言い、よう分からぬのですが」
    唯:「阿湖姫は女の子らしいけど、私はそうじゃないって言ってるんですよ」
    覚:「さすが、僕の娘だ。 良く分かってる  ははは」
    唯:「もぉ。 ふふっ、居ない時に言うのもなんだけど、お母さんのワンピース姿は写真でしか
       見た事ないよねぇ。持ってるんだろうけど、やっぱりお古はって思うのよねぇ」
    覚:「僕が思うに、吉乃様はシックな感じの服が似合うかもって」
    唯:「お母さんは似合わないって言ってるみたいじゃ~ん」
    覚:「そう言うわけじゃないよ。  僕はぁ」
    唯:「分かってるって。  黙っててあげるからねっ」
    覚:「唯。  違うって言った事、根に持ってるのかぁ」
    唯:「違うよ   ふふっ」
    覚:「あははっ」
    ナレ:喧嘩を楽しそうにしている二人が微笑ましかった。
    吉:「やはり、わたくしは」
    唯:「お袋様のワンピース姿が見たいんです。  てか、注文しちゃったし。  ねっ」
    覚:「そうですよ。  遠慮しないで下さいな」
    ナレ:お父さんがそう言うと、じい達は顔を見合せた。
    信:「わしらは」
    覚:「皆さんもですよ」
    ナレ:四人は遠慮が足りなかったと反省した。
    唯:「お袋様と阿湖姫にもウイッグはどうかな?」
    ナレ:唯はウイッグを検索して二人に見せた。
    阿:「唯の様じゃの」
    ナレ:二人にしてみたい髪形を選ぶように言ったが遠慮した。
    唯:「兄上さん」
    成:「何じゃ?」
    唯:「兄上さんだって、阿湖姫の短い髪を見てみたいですよねぇ」
    ナレ:成之も遠慮の気持ちも有るが、見てみたいという気持ちも有り唯の言葉に従って阿湖姫を
      説得した。
    唯:「って事なんで、選んで」
    ナレ:二人は顔を見合せ、ならばと言って阿湖姫はボブ、吉乃はショートを選んだ。
    唯:「楽しみぃ。  あっ」
    覚:「どうした?」
    唯:「靴はどうする。お袋様と阿湖姫の靴はこの間の買い物で、履く予定はなかったけど。
       でも、買って来てて良かった。でも、みんなは?」
    覚:「そうだったのか。  そうだよなぁ」
    成:「父上、先達て表に出た折、履く事の出来た物で良いではないかと思うのだが」
    ナレ:成之は銭が掛かる事で、速川家に負担がかかっている事も重々分かっている。服は尊の好意
      に甘えるが、靴まではと思った。速川家の好意を有り難く受けながら少しでも負担をなくす
      事を考えた。お父さんもその気持ちがよく分かり、
    覚:「そうですね」
    ナレ:玄関に靴を並べたが、出掛けるのに大丈夫な靴はお父さんと尊が履く以外でどちらも2足。
      お母さんの靴は結構ある。
    じい:「これが良いのじゃがのぉ」
    ナレ:あのハイヒールを指した。唯はまた思った(女子かっ)。
    信:「先達て、無理な事はお分かりでしょう」
    じい:「そうじゃのぉ」
    ナレ:残念そうに言った。で、靴は2足注文した。

    つづく

      

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    無題⑰

    では今日も続きを(^_^;)

    ナレ:翌朝、じいの激し過ぎるクシャミで三人は起こされた。朝の支度をしているお父さんが、
    覚:「信茂様、大丈夫ですか?  風邪かな?」
    ナレ:お父さんは体温計をじいに渡した。
    じい:「これは何じゃ?」
    覚:「体温計です。体温を測るんです。この細い方を脇に挟んでピピッと音がするまでそのまま
       で待っていてください」
    じい:「あい分かった」
    ナレ:じいは言われた通りジッとしていた。銅像の様に。音がしたのでお父さんに渡した。
    覚:「36度5分か」
    じい:「どうじゃ?」
    覚:「私が元気な時と同じくらいだから、大丈夫ですよ」
    じい:「さようか。 安堵した。   すまぬが腹が空いたのだがのぉ」
    覚:「もう直ぐできますよ」
    ナレ:二人が話している時、庭ではお母さんの指導の元、ラジオ体操をしていた。叩き起こされた
      唯は適当に体を動かしていた。
      朝食後、尊は学校へ。お母さんは診察室へ。吉乃がお父さんの手伝いで片付けをしながら
      唯に尋ねた。
    吉:「唯は、参らぬのかぇ?」
    唯:「戦国で若君とずっと居ると決めた後、退学したから、学校へは行かないんです」
    吉:「たいがく?」
    ナレ:その質問に若君が答えた。唯は若君はやっぱり知っていたのだと。
    吉:「そうであったか」
    ナレ:みんなは唯の決意を感じていた。お父さんが家事をしている間、みんなで庭の草取りを
      していた。台所に居るお父さんに成之が、
    成:「父上、すまぬが水を所望したいのだが」
    覚:「良いですよ」
    ナレ:コップに水を入れ渡した。
    成:「まこと便利な物じゃの、井戸に行かなくともこうして飲む事が出来る」
    覚:「そうですね。    皆さん仲が良いですね」
    成:「忠清は信茂殿を幼き頃より慕っておったそうじゃの」
    覚:「そうだそうですね。  でも」
    ナレ:お父さんは成之の物言いに首を傾げた。
    成:「わしは忠清とは共に暮らしては居らなんだ。  共に城で暮らすようになったのも唯と
       出会う少し前のことなのでの」
    覚:「そうなんですか。  子供の頃は一緒では無かったんですね」
    成:「そうじゃ。  仔細があっての」
    覚:「でも、僕にはお二人共、心が通じ合っていると。  そう見えますよ」
    成:「さようか」
    ナレ:成之は微笑んだ。そこへ唯が「サボらないでぇ」と阿湖姫と呼びに来た。成之は嬉しそうに
      みんなの中へ。一通り作業も終わり、寛いでいるとお父さんが、
    覚:「戻れるのはまだ先だけど、このまま家にジッとしてるのもなぁ」
    唯:「そうだよね。せっかく現代に来たんだから、ひとつくらい。    ふふっ」
    ナレ:不敵な笑い。
    阿:「唯、どうしたのじゃ?」
    若:「唯、もしや、良からぬことを思うておるのではないか?」
    源:「若君様、良からぬとは?」
    若:「ん」
    唯:「やだもぉ   そんなぁ  考えてません  よっ」
    覚:「その言い方が考えてるって事だよ。  何だよ?」
    若:「分かったぞ。  ぐるぐるじゃの」
    信:「ぐるぐるとは何の事でありましょうか?」
    若:「それはのぉ     己の身体が何処ぞに飛んでしまったように、天と地が逆さになる
       乗り物じゃよ」
    小:「その様な奇態な物とは」
    唯:「一瞬だし、 声も思いっきり出せるし、  楽しいよ」
    じい:「その様な事になる乗り物とは、わしも乗ってみたいのぉ」
    若:「じいは乗らぬ方が良いと思う」
    じい:「何故?」
    若:「心の臓が止まるやも知れぬのでな」
    吉:「その様な、恐ろしいものなのですか?」
    若:「さよう。   ならば唯、わしは今一度、水族館に参りたいのだが」
    ナレ:お父さんは若君が其処まで言うのはよっぽど怖かったんだろうなと。
    覚:「そうですね。水族館も楽しいですから」
    唯:「そうだけど」
    ナレ:唯はもう一度若君を絶叫マシーンに乗せたかったと残念に思うのが分かっている若君は
      謝った。
    唯:「いんですけどぉ」
    若:「唯」
    阿:「忠清様、すいぞくかんとは?」
    若:「我らが見た事もない生き物が見られるのです」
    成:「見た事も無いとは、恐ろしいものでは?」
    若:「我らよりも大きな物も居りますが、楽しい所なのです」
    ナレ:楽しい所と聞き成之たちは顔を見合せ微笑んだ。

    つぎへ

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    無題⑯

    では⑮の続きから

    ナレ:風呂場から出て来たじい達にお父さんが、
    覚:「皆さん、酒は飲めますよね」
    じい:「現代の酒か? わしは飲みたいの」
    信:「では、我らも」
    ナレ:三人の前に猪口を置き酒を注いだ。
    覚:「源三郎様もどうですか?」
    源:「わたくしは、あまり強うございません」
    覚:「そうですか。まっ、少しだけでも」
    ナレ:お父さんは手紙の事で眠れないのではと考えて。じい達はお父さんの気持ちに気付いて
      有り難く受けた。
    源:「では、わたくしも」
    覚:「あっ、でも、この現代では二十歳にならないと飲酒してはならないんですが、小平太様と
       源三郎様は?」
    小:「我らはとうに過ぎておりますのでの」
    覚:「そうですか。  若君はお茶で。 成之様は?」
    成:「私も茶で良い」
    覚:「はい」
    ナレ:そこへ唯が下りて来て、
    唯:「尊は?」
    覚:「実験室」
    唯:「そっ」
    ナレ:唯は冷蔵庫から買い置きのプリンを持ち実験室へ。唯を見送るみんなは酒の感想は言っても
      手紙の事は言葉にしなかった。
    唯:「尊、入るよ」
    ナレ:尊は机に置いた封筒を見つめていた。
    唯:「一緒に食べよう」
    尊:「ありがと」
    ナレ:二人は黙って食べていた。食べ終わりカップとスプーンを唯が受け取り実験室を出ようと
      した。
    尊:「お姉ちゃん、ありがとう。心配してくれて。   ちょっと良いかな?」
    唯:「いいよ」
    ナレ:尊は座って居た椅子に唯を座らせ、自分は床に座った。
    唯:「なに?」
    尊:「お姉ちゃんだって、僕が全員を戻らせる方法が直ぐに見つかるとは思っていないよね」
    唯:「う~  ううん。 でも、見付からなかったとしても、じいも言ってたでしょ、二人用
       でも9人全員が来れた。私は尊も未来の尊も天才だと思ってるから、きっと戻る時も
       全員が戻るって信じてるし」
    尊:「ふ~   見つけられなくても満月になったらお姉ちゃん達は行くでしょ?」
    唯:「そのつもりよ」
    尊:「見付かったとしても    そのぉ   失敗したら」
    唯:「もしそうなったとしても、誰も尊を恨まないよ。 尊が頑張ってくれてるのをみんな
       知ってるし」
    尊:「そうだと良いんだけど。  でも、お姉ちゃんは?」
    唯:「・・・・・」
    尊:「え~!」
    唯:「冗談よ。  冗談に決まってるじゃん。  だって尊が居たから、私は若君や
       みんなに会えて、今めっちゃ幸せだよ。 もし、尊が戦国じゃなくて平安とか江戸時代に
       設定してたら若君と出会う事は無かったんだから。 感謝してるよ。  本当に」
    尊:「お姉ちゃん」
    唯:「じゃ、姉さんって言ってみて」
    尊:「うん   姉さん」
    唯:「いやぁ、  こそばゆい   やっぱ、お姉ちゃんで良いよ」
    尊:「言わせておいてなにさぁ、  ははっ」
    唯:「元気出たね」
    尊:「お姉ちゃん」
    唯:「さっきも言ったけど、結果はどうであれ、みんな尊に感謝してることは忘れないでね。 
       それから言っておくけど、私は絶対全員戻るって信じて、決めてるんで
       そこんとこヨロシク!」
    尊:「お姉ちゃん、ありがと」
    ナレ:唯が実験室を出る時、何も持たず出て行った。
    尊:「まぁ、いっか」
    ナレ:尊が持って実健室を出た。その頃には酔いの回ってきた四人は布団に入って眠りはしないが
      目を瞑っていた。唯が部屋に戻ると吉乃と阿湖姫が風呂の支度をしていた。
    吉:「唯が戻らねば、姫様と二人で風呂にと思うておったが」
    唯:「じゃ、いきましょ」
    ナレ:三人は風呂場へ。若君と成之は一足先に尊の部屋に戻っていた。
    尊:「風呂入りました?」
    若:「先ほどの」
    尊:「さっきお姉ちゃん達が入ったから、僕はその後シャワーでも浴びようかと」
    成:「雨の様に湯が降る物じゃが、気持ちの良い物じゃ」
    尊:「そうですね。 家の事、普通に出来て皆さんは凄いですね。トイレだって一度教えた
       だけで皆さん使い方マスターしましたから」
    成:「楽しいのだ。  楽しいのでな覚えるのじゃ」
    尊:「そうなんですね」
    ナレ:会話の中に誰も手紙の事は言わず若君は話を変えるように、
    若:「思うたのだが、唯の閨には漫画とやらが有ったが、此処にはその様な書物はないのだなと」
    尊:「そうですね。僕は漫画本は持っていないので。嫌いとかじゃないんですけど。 まぁ、
       読みたければお姉ちゃんの部屋に行けばいいし」
    若:「そうだな」
    成:「忠清、まんがとな?」
    ナレ:尊は唯の部屋から漫画を一冊持ってきて成之に渡し、成之はパラパラとめくって、
    成:「よう分からぬ物じゃのぉ」
    尊:「そうですよね」
    ナレ:成之は尊に返し、尊は唯の部屋に戻した。しばらくして尊の部屋のドアを唯がノックして、
    唯:「お風呂空いたよ」
    尊:「分かった」
    ナレ:ドア越しに返事をした。
    尊:「じゃ、僕、風呂に行ってきます」
    ナレ:電気スタンドのスイッチをONにして、
    尊:「部屋の電気は消して良いですよ」
    若:「あい分かった」
    ナレ:尊が部屋を出た後、若君が部屋の電気を消し布団の中へ。電気スタンドを見ていて、
    成:「行灯とは違うて、電気とやらは明るいのぉ」
    若:「さようですね。  まこと便利な物ばかりです」
    成:「忠清」
    若:「何でございましょう?」
    成:「あっ、  いや、  何ほどでもない。  私は休む」
    ナレ:成之は目を瞑った。
    若:心の声(兄上、何を申されようとなさったのであろうか?)
    ナレ:若君は声を掛けず、自分も目を閉じた。

    つづく

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    承知しました!

    リリ造さん、リリちゃん?のお写真を お借りします。
    幸い 当列車には スタジオ車両がございますので、さっそく CGにて 勘兵衛さんに リリちゃんをギュ~ッと抱っこして頂き、リリちゃんのお顔部分を リリ造さんのお顔に 替えさせて頂きます。 ……あら可愛い… (………フフ… (^q^))

    続々と ご参加下さり、ありがとうございます♪
    『LIFE!』『サザエさん』の視聴率アップにも、貢献できそうです (^^)v。

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    私も参加で♪

    梅とパインさん、リリ造さん、てんころりんさん、皆様、脳内で変換され楽しんでいただけて嬉しい(^O^)/
    トヨさんのキリっとした目元が女性ですがカッコイイと思います。
    源三郎さんに寄り添う姿が目に浮かびます(^_^)
    皆さんの言葉で妄想がまた・・・悪い癖です(^_^;)

    私も参加で(^O^)/(遅くなりましたが(^_^;))
    ①青鬼
    ➁パー✋
    ➂苗字に色がある〔黒色〕〔藤色〕〔梅とパインさんの苗字の中(未公表)〕
    て感じで(^_-)-☆
    因みに毎週日曜日に母と一緒にサザエさんを見ています。ジャンケンも必ず。
    どちらかがテレビの前に居ない時は「始まるよぉ」と声を掛け、間に合わない場合は「何出す?」と聞いて結果を伝える。てな事をしています(^_^)

    無題はまだまだ続きます(^_^;)

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    あらぁ~参加賞が豪華になって✨✨

    クリアファイルに「りりと勘兵衛」ですって❗
    梅パさん、早速我が家の“りり”の可愛い写真をお送りしたく存じます?o(^o^)o
    りりは雑種ではありましたが、近所でも有名な(⁉️)美犬ざんしたのよ?
    オホホ…(*^O^*)?

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    私も初参加

    ①青鬼さん!
    レギュラー青鬼からの、ゲスト赤鬼バーンと登場!?
    ②グー
    手の甲にしわを寄せて占った結果。
    ③アシガールの続編制作を望んでいる!

    めずらしく出遅れませんでした。
    さらに豪華になったクリアファイル、ゲットだぜ٩( ᐛ )و

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    即決 採用します!

    たがが さんの ご提案
    【参加賞のクリアファイルはWポケット仕様にバージョンアップして、中側に「りり・勘兵衛」のツーショット】
    採用させて頂きます (^^)v。
    皆さん、参加賞が さらに豪華になりましたよ~ (^^)b。

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    初参加

    珍しく出遅れなかった!参加しま~す。

    ①赤鬼さん。タンゴが浮かんだので。
     つのつの1本赤鬼どん♫つのつの2本青鬼どん♬ で、赤鬼が先。
     でも、LIFEは青鬼ドンも1本ですね。
    ②パー
    ③菜・藤・梅 名前に植物の漢字
     
    梅パさんにお願い。
    参加賞のクリアファイルはWポケット仕様にバージョンアップして、
    中側に「りり・勘兵衛」のツーショットというのは、いかがざんしょ。

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    ?参加します!

    梅パさん、ありがとござんす。
    参加賞狙いの当てずっぽうだけど・・
    1、青鬼
    2、グー ✊
    3、犬派 (?より?が好き)

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    参加します!

    1、ドンジュ似の中川君が先!!
    2、チョキ
    3、誕生月が「3」の倍数!

    よし、勝負じゃ!

    (すみません、8日、誕生月に訂正しました)

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    はいっ!参加します✋

    7月は無いのだ…と寂しく思ってたら、おはる坊のワガママ聞いてくださって…ありがとさんです?

    ①赤鬼…LIFEの告知写真を見ていると、岩の上でたそがれてる青鬼に赤鬼が声をかけて上がってきた風に見えたので。
    ②✊グー?特に意味はなし。
    ③そりぁ、あーた!3人ともアシラバに愛されている?ですよ(*^-^*)
    (あっ!決してごまをすった訳ではございませんことよ???)
    ※クリアファイルの千吉さんとおはる坊見てみたい‼️(笑)

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    7月クイズ!

    梅パさん
    ありがとう!

    ①赤鬼
    レギュラーから!と思ったんだけど裏をかいて笑

    ②じゃんけん「チョキ」✌

    ③うーん。(・ัω・ั)何だろう?血液型?

    参加賞狙いです!!
    しかし千吉さんとのツーショット?なんでやねん!

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    イベント参加しますヽ(^o^)丿

    ①青鬼さん。
    やっぱりレギュラーからでしょ。
    ②パー✋。
    サザエさんはグー✊のイメージでした。直感。
    ③名前に【イ】が入っている!

    これで、クリアファイルはゲットだぜ。
    しゃっ!

    • この返信は4年、 4ヶ月前に月文字が編集しました。理由: ③の解答を変更

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    七夕?ということで…

    ご要望がありまして、6月に最終回宣言をした「アシガール妄想列車」のイベントですが、もう一度だけ開催することに なりました (^_^;)。

    ☆ 勝者への賞品は 前回同様(全問正解者全員に進呈)ですが【特典 *】がキャリーオーバーになっておりますので、特典の回数が お一人様2回となります (^^)v。
    《賞品》
    『永禄時代ワールド むじなランド』の 年間フリーパス【* 疾風に乗って 園内観覧】の特典(2回)付き。
    〈特典詳細 (前回と同じです)〉
    唯ちゃんが あなたの元へ 疾風を連れて来てくれます(引いて歩くのは ウマバーン ← アシガール掲示板No.2113参照)。
    乗る時は 相賀を踏み台にできます。降りる時は 若君様が 手伝って下さいます。ただし どさくさ紛れに 若君様に抱き付くと、恒例の 唯ちゃんの「でんでん丸 ビリビリ❗」が待ち受けていますので、ご注意下さい。
    《参加賞》
    イベントに参加頂いた 皆さま全員に『アシガール妄想列車オリジナル クリアファイル』をプレゼント♪
    片面には「源三郎・トヨ」の2ショット、もう片面には「はるの助・千吉」の2ショットの、とても楽しいデザインになっております (^^)b。

    ☆ さて、問題です。①~③全てクリアした方が 勝者となります。
    ① 10日(金)の『LIFE!』のコント「赤と青の春」で、最初に 台詞を言うのは 赤鬼さん・青鬼さん のどちら? (微妙な時は 先に2秒以上のハッキリした台詞を発した方とします)
    ② 12日(日)の『サザエさん』で、最後の「じゃんけん✊✌️✋」に勝った人 (本イベントが 元々 じゃんけん対決だったので)。グー・チョキ・パーの 何れかを、お答え下さい。
    ③ 黒島結菜さん・伊藤健太郎さん・梅とパイン の共通点は?(人間 又は日本人 というのは無しです)

    ☆ 回答の受付締め切りは、7月9日(木) 24時とします。(期間内の変更は可)
    正解及び 勝者の発表は、7月13日(月)です。

    え?「七夕? 関係無いじゃん!」ですか? まぁ良いではごじゃりませぬか。何なりと言い訳にして、皆で遊ぼうでは ありませんか。
    基本的に『妄想』ですから…ね (^^)。

    ◎ 只今『アシガール妄想列車』は「連ドラ再放送 駅」を経て、新しいお客様を迎えつつ「SP再放送 駅」へと向かっております。
    その後は 終着駅の「アシガール2 駅」へと向かうべく、調整しているところでございます。
    皆さまの願いが届きますように、七夕の星☆に祈りを込めて…。
    (お天気が残念そうですが…)

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    ありがとうございます

    リリ造さん、てんころりん さん、私なんぞの 妄想に 感想を痛み入ります m(__)m。
    私は あのキリッとした表情のトヨさんが、けっこう気に入っているんですけど… 今後の出番は無さそうなので、妄想に引っ張り出しちゃってます (^.^)。 源三郎くんと お似合いでしょ?(笑)

    では、引き続き ぷくぷく先生の大作を お楽しみに… (^^)。

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    さぁどうなるんだろう?そして源ちゃん

    ぷくぷくさんの物語、楽しい買い物の後、問題が持ち上がってます。
    お風呂場は、前の日の修学旅行みたいな賑やかさが一転、静かに?。
    現代の尊が解決策を見付けるのか?ドキドキ。

    美香子さん「ゆ~い」は、ドラマのどこかで言ってましたよね?
    思い出せないのに、はっきり聞こえる不思議さ。

    梅パさん、箸休め的妄想アシガール板No.828から読みました。去年8月ですね、私はアシカフェ 未だ知らなかった・・
    しっかり者のトヨと、真面目で気にし屋の源三郎。可愛くてほっこり?♨️。

    お邪魔虫シーンの源三郎、朝日だか夕日だか(笑)を受けて、深く刻まれた眉間の縦じわ。?
    歩き去るところまで‥ あれを見ると気の毒で・・
    SPでは注目度 好感度ともアップし、合言葉に選ばれた。小平太だって「小平太_何か申したか?」とかありますよん。?

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    大作揃い!

    ぷくぷくさんの大作…爺がピンクのスエットを選ぶところでイッセー尾形さんが頭に浮かび、吹いてしまいましたよ(笑)

    梅パさんの源三郎とトヨのホンワカストーリーもよいですね~?
    色々な意味で、頑張れ源三郎❗

    板が違いますが、大雨の被害にあわれた皆様お見舞い申し上げます。これ以上被害が出ませんように。

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    お邪魔虫~

    ぷくぷく先生のワールドが 佳境ではございますが、ここで ちょっと失礼して…
    【箸休め的妄想】アシガール掲示板(No.828)の Part 2

    またまた 池のほとりで、独り座ってイジケている源三郎。
    源「なんだよ、ちょっと前は 合言葉で盛り上がっていたのに、最終回で やっぱり邪魔者扱いになってるし…」
    (後ろから) トヨ「げ~んちゃん! また何か やらかした?」
    源「トヨ! ビックリした~。何? 休憩中?」
    トヨ「違うけど、源ちゃんが元気なさそうに歩いてたのが見えて 気になって…。どうしたの?」
    源「いや その… 再放送があったのは嬉しかったけどさ。また俺がイジラレてんの。何なんだよなぁ俺って…」
    トヨ「何だ、そんなことか。男が小さいことでグズグズするんじゃないわよ!」
    源三郎 ムクれる。
    トヨ「気にしなくていいよ。ほら、SP の再放送が決まったじゃん。噂では〈 SP の源三郎の涙目が可愛い♪〉 って聞いたよ。私は出してもらえなかったけど…」
    源「マジで? 可愛いって?」
    トヨ(心の中で)「食い付いた!」
    トヨ「そうそう、だから心配しなくても アシラバさん達は、源ちゃんのことが好きだよ♪」
    源「そっか~(ニヤニヤ)」
    トヨ「あ! 私はもう戻るね。じゃあまたね」
    源「トヨ、ありがとうな。おかげで元気が出たよ」
    トヨ、笑顔で手を振り 背を向け歩き出しながら「ほんと源ちゃんは 単純なんだから。まぁそこが好きなんだけどね…」
    はてさて、この二人の恋の進展は……?

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    無題⑮

    本日、再放送最終回(;_;)
    が、しかし、妄想劇はまだまだ続く(しつこい(^_^;))
    矛盾&無理 盛沢山の続きを(^_^;)

    ナレ:唯たちが買い物から戻ると、尊と若君と成之が表で待っていた。
      トランクから荷物を出しみんなで中へ。スウェットを出し選ばせると
      じいが真っ先にピンクを持った。
    じい:「可愛い色じゃのぉ」
    ナレ:唯は思った(女子かっ)っと。小平太が赤、信近が紺、源三郎がグレー。
      お父さんたちが下着の説明をしてそれぞれ着替えた。
      テーブルの上に箱が3つ。
    じい:「何が入っておるのじゃ?」
    ナレ:お父さんが箱を開けると、色々なケーキが各10個。誰かと同じ物を
      好んでも、まぁ、喧嘩にはならないとしても後悔が残るかもしれない
      と唯の提案で15種類を各2個づつ。じいは年長者の特権だと自分で
      言って違う物を2つ皿に置いた。若君が煎れた珈琲を飲みながら、
      食べた事もないケーキを嬉しそうに頬張っていた。
      夕食も終わり、お父さんの煎れたお茶をみんなの前に置き、尊が
      便箋を出した。尊が唯を見ると、
    覚:「尊宛だから、お前が読め」
    唯:「そうだよ」
    尊:「うん」
    ナレ:みんな緊張していた。
    尊:「じゃ、読むよ」
    ナレ:畳まれていた便箋を開き、一枚目に書かれていた文章を見て、
    尊:「えっ?」
    覚:「どうした?」
    尊:「ん」
    ナレ:唯が覗いた。
    唯:「どういう事?   この手紙は先に尊、君が読んでくれ。その上で
       みんなに話すかどうか判断してくれって」
    美:「それ程の事が書いてあるってこと?」
    ナレ:不安顔の尊に若君が、
    若:「尊、案ずるな。  構わぬ」
    じい:「そうじゃよ」
    尊:「はい。  じゃ。  姉さんが戦国に戻るために新たな起動装置を
       作ったのは10年後の僕です」
    唯:「姉さんだって大人ぁ。  それに10年って、やっぱり尊は天才」
    美:「ゆ~い」
    唯:「あっ、ごめん。 続けて」
    手紙=僕は自分の想いを果たすためにタイムマシーンを作ったけれど、
       アクシデントで姉さんが戦国へ。あの頃、駄目だ歴史が変わるって
       言った。でも姉さんの頑張る姿を見ていて考えが変わった。協力
       しようと思った。若君も素敵な人だったし、歴史が変ったとしても
       助けたいと。僕は姉さんが戦国へ行った後も研究して、僕一人なら
       5分だけ戦国へ行ける物が完成した=
    唯:「スゴ!」
    覚:「唯」
    唯:「ごめん。   でも、凄いよねぇ」
    ナレ:唯が驚いている間に、先に目を通した尊が唯の顔を見た。
    唯:「尊?」
    若:「如何した?」
    覚:「尊、どうした?」
    尊:「うん」
    若:「構わぬ」
    尊:「ん」
    成:「尊殿、忠清も申しておったではないか我らの事は案ずるなと」
    若:「そうじゃ」
    尊:「じゃぁ」
    手紙=そんな時、また姉さん達に危険が迫った事が分かり、みんなを助け
       たいと。あの時、姉さんはきっと若君を連れて平成に戻ると分って
       いたので、二人が戦国に戻った時は、危険を回避するため1ヶ月後
       に設定していたんだ。その為、その時の起動装置の燃料は無くなり、
       何かの時に使えるように新たな起動装置と交換していたんだ=
    ナレ:唯が言い出すのをお母さんが止めた。
    手紙=新しい起動装置はその場から瞬時に飛べるようにしていたけど
       二人用の満月設定だった。満月じゃないけどあのままではと。
       姉さんは僕のテレパシーに気付いてくれて、僕の考えた事を
       察知してくれた。僕も賭けだった。みんなが移動できたことには安心
       した。でも、その為、燃料を随分消費してしまって、戻る時は
       時間経過までは出来ないから、あの場所の敵の中に戻る事になる。
       僕が姉さんに仕掛けておきながら言い難いんだけど、実は全員が
       戻れるかどうかは分からない=
    唯:「えっ!」
    美:「唯」
    唯:「ん。   ごめん」
    手紙=それに時空が歪み始めているからチャンスは1回だと。その1回を
       使った後は僕でも戦国に行く事はもう出来ないし未来にも。僕も移動
       出来るうちにまぼ兵くんに燃料を入れ、でんでん丸は修理して戦国に
       届けようとしたけれど行く事が出来なかった、歪みせいで今の尊の
       ところが限界だった。この手紙もならば自分の手でと考えたが、
       そうなるとチャンスが無くなってしまう。人間より小さな紙であれば
       大丈夫かもしれないと返事を書いた。でも、この手紙も届くのかどう
       かも不安だ。無事に届いたかどうかの確認も僕には出来ない=
    唯:「10年後の尊に会ってみたかったな」
    若:「唯」
    唯:「ごめんなさい」
    尊:「だから、そうだったんだ。僕が30秒後に指定したけど、10分位
       掛ってたんだ」
    信:「だが、未来の尊とやらが案じておったが、こうして届いたではないか」
    唯:「そうですよね。  やっぱり、凄いよ事よ。 尊も未来の尊も」
    尊:「うん」
    手紙=何年何十年先に安全なタイムマシーンが出来たとしても、歪んで
       しまった時空を正常にする方法は僕も見付けられていない。でも、
       姉さんたちには負けてられないから必ず見つけ出して見せる。
       でも、時間はかかるだろう。今の課題は、みんなを戦国に戻す事
       だから、10年前の尊、君に頼みたい。全員を無事に戻せる方法を
       考えて欲しい。健闘を祈る=
    尊:「え~未来の僕が僕に丸投げですかぁ  はぁ~。  未来の僕が
       出来ないのに、今の僕に期待されてもぉ」
    覚:「お前は天才だ!  未来を変えてみせろよ!」
    尊:「ん~   ふ~」
    ナレ:溜め息を付きながら封筒に仕舞った。
    唯:「未来の尊が」
    若:「わしら皆が戻れるのかも分からぬと」
    尊:「うん」
    じい:「何を申しておる、二人用と言われておったにも拘らず、共に
        参ったではないか。  案ずるな、 我らは元の世に戻れる」
    唯:「じい」
    若:「そうじゃの、じいの申す通りじゃ。  案ずることは無い」
    信:「ですが、我らは命を失う覚悟で参った。  戻るとなれば、
       その覚悟を」
    小:「父上」
    成:「信近殿、    我らはこの命が長らえたと思えばよいのじゃ」
    阿:「成之様」
    ナレ:成之は阿湖姫の肩にそっと腕を回した。
    美:「そんな、哀しいこと言わないで下さい」
    唯:「そうよ。  絶対! 大丈夫! なにせ、私は、守り神なんでしょ。
       ねぇ、じい」
    じい:「そうじゃ。  むじなは守り神と思うておるのだからの」
    唯:「それなら、むじなはやめてよね」
    じい:「許せ  むじな」
    唯:「もぉ」
    覚:「今は深刻な話はと、この二人が言っている様ですよ、若君」
    若:「そうじゃの」
    ナレ:今夜もいつものグループで風呂に入ったが、風呂場は静かだった。

    つづく
       
        

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    無題⑭

    続けて失礼します。長いです(^_^;)

    ナレ:女子四人は買い物の前にお茶していた。綺麗に盛られているプリン
      アラモードのサンプルを見た阿湖姫が興味を示したので頼み食べていた。
    阿:「唯は、この様に美味な物を日頃より食しておるのか?」
    唯:「私だって食べたのほんと何年振りかってくらいですよ」
    阿:「さようか。  吉乃殿」
    吉:「阿湖姫様、美味しゅうございますね」
    ナレ:食べ終わり、買い物スタート。先に四人分の服を。先に買っておかないと
      忘れそうだからとお母さんが笑いながら言った。デパートを歩き回って
      いる時、唯たちからはぐれては大変と離れないように気を付けて歩いて
      いた。男物のショップに入り棚の服を手にしながら、
    美:「私の若い頃って、スウェットってグレーとか地味な色だったけどねぇ」
    ナレ:その中で4色選んだ。ピンク、赤、紺、グレーを。唯は何でその色と
      思っていたが黙っていた。
    美:「やっぱり、なんだかんだ言ってグレーは外せないわね、ふふっ」
    ナレ:唯はお母さんの笑う意味が分からなかった。下着コーナーに。
      唯は恥ずかしいと言い出し店の外へ。阿湖姫と待つことにした。
      何事も経験だと吉乃はお母さんと共に。取敢えずトランクスパンツと
      ランニングシャツと靴下もカラフルな物から選んでいた。
    吉:「母上様、わたくしにも分かりますが、殿方には」
    美:「良いじゃないですか。 楽しいでしょ」
    ナレ:吉乃はお母さんに圧倒されていた。その頃、阿湖姫が足を擦っていた。
    唯:「阿湖姫、疲れました?」
    阿:「そうでは。  だが、この靴とやらが慣れぬのでのぉ」
    ナレ:丁度、唯とサイズが同じで唯のスニーカーを履いていた。
    唯:「サンダルの方が良かったかな?」
    阿:「さんだる?」
    唯:「草履みたいな物です」
    阿:「さようか」
    唯:「もしかして、お袋様も、そうかも。  ここが終わったら、サンダル
       買いに行きましょ」
    阿:「だが、良いのか?」
    唯:「えっ?」
    阿:「食した折も、払うてくれたが。  銭を」
    唯:「そんな気にしないで下さいな」
    阿:「その様な」
    唯:「そんな遠慮するなら私、此処で泣きますよ」
    阿:「唯」
    唯:「ふふっ」
    ナレ:すると吉乃だけ出て来た。二人を呼びに。着たきり雀ではと2セット
      なので結構な量。
    唯:「そんなに」
    ナレ:驚きながら四人手分けして袋を持ち店を出た。そして、唯はサンダル
      の話をした。
    美:「そうね。  吉乃様は大丈夫ですか?」
    ナレ:吉乃は踵の低いパンプス。
    吉:「足先がちと、きついように思うのですが。 大事ございませぬ」
    唯:「無理すると足痛くなるから、やっぱりサンダルにしましょ」
    ナレ:唯は近くの案内板を見て確認した。
    唯:「この先みたい。  で、お母さん、その後、お昼にしない?」
    美:「そうね」
    ナレ:シューズ売り場に行く前にロッカーで荷物を預ける事にした。二人の
      様子を不思議そうに見ていた吉乃と阿湖姫にお母さんがロッカーの
      役割を説明した。
    吉:「便利な物なのですね」
    ナレ:二人は感心していた。シューズ売り場に行き、サンダルを選んだ。
      色々な形や色に二人は驚いていた。店内を見てまわって阿湖姫がリボン
      の付いたパンプスを手にした。
    美:「気に入りました?」
    阿:「可愛いと思うての」
    ナレ:そう言った後、棚に戻した。お母さんは履くだけでもと勧め、阿湖姫
      も履くだけならと。ピッタリでキツク無いというと、お母さんはそれを
      手にしてレジへ。
    美:「遠慮しないで下さいな」
    ナレ:阿湖姫は小声で、
    阿:「ですが、履く事は無かろうかと」
    美:「記念って事で。  そうだ吉乃様も」
    ナレ:吉乃の側に行き、吉乃にも好きな物を選ばせようと声を掛けた。
    吉:「わたくしは良いのです。さんだるとやらも買うていただきましたゆえ」
    唯:「良いんじゃないですか。お母さんが二人にプレゼントしたいって
       事なんですから、ねっ」
    吉:「ふれぜんと?」
    唯:「贈り物です」
    吉:「良いのですか?」
    美:「はい。  選んで、履いてみて、大丈夫な物を」
    ナレ:吉乃は恐縮しながらも二人の行為に甘え選んだ。
    唯:「みんなのはどうする?」
    美:「皆さんのは、家にあるサンダルとかで大丈夫じゃない? もし出る
       となっても、全員は無いと思うから」
    唯:「そうだね」
    ナレ:最上階の飲食店街に行き、二人が食べてみたい物を選ばせた。
      どんなものか分からないから見た目で選んだ。専門店に入り窓際の席を
      お願いして、二人を景色の見える席に座らせた。
    吉:「この様に。  目が眩むようでございます」
    美:「じゃ、こっちの方が良いかしら?」
    吉:「いいえ、大事ございませぬ。  阿湖姫は大事ございませぬか?」
    阿:「わたくしも驚いておりますが、ですがこの様に高う場所から見下ろす
       事などございませぬゆえ、このままで」
    ナレ:お母さんは四人分のオーダーを。唯がハンバーグの説明をしていた。
      二人はメニューを見ながら期待が膨らんだ。そして運ばれ、ジュー
      ジューと音を立てている鉄板が運ばれてきた。店員がソースが跳ねる
      のでナプキンでカバーするように説明している時に阿湖姫が不意に鉄板
      の端に手が。
    阿:「熱い!」
    店:「大丈夫ですか!」
    阿:「大事」
    唯:「大丈夫です」
    ナレ:阿湖姫が「大事無い」と言うのが分かったので直ぐに言った。店員が
      冷たいおしぼりを持ってきてくれた。店員が行った後、吉乃が、
    吉:「阿湖姫様、大事ございませぬか?」
    ナレ:阿湖姫は冷やしながら、
    阿:「わたくしの不注意な事にあの者を煩わせてしまい申し訳ない事を
       してしまいました。  やはり、詫びねばと思うのです」
    美:「心配しなくても大丈夫です」
    阿:「そうでありましょうか?」
    美:「はい。阿湖姫様が其処まで気にされるのであれば、持ってきた時に
       同じ人でしたら、ありがとうございましたって」
    阿:「その様に致します」
    ナレ:さっき対応した店員だったので、阿湖姫はありがとうございましたと
      声を掛けた。
    店:「いえ、こちらこそ、初めにお声がけを怠りましたので、申し訳
       ございませんでした。では、ソースをお掛けしてもよろしいでしょう
       か?」
    ナレ:声を掛け、和風ソースをかけた。二人は熱々を少しずつ頬張った。
    阿:「母上様、 この」
    美:「ハンバーグ」
    阿:「このはんばあぐとやらは美味でございます。父上様の料理も。
       この世も物は美味な物ばかりですね」
    唯:「そうですね。  でも、私はどうもこのピーマンは食べられません。
       永禄になくって良かったですよ」
    ナレ:サラダの中の輪切りのピーマンをフォークで引っ掛け、お母さんの器に
      移した。
    美:「好き嫌い言うんじゃないのよ」
    ナレ:吉乃と阿湖姫はそれを口にし苦い顔をした。
    唯:「二人も苦手みたいよ」
    美:「初めて食べたんでしょうから味は想像できませんよね」
    吉:「さよう。  ですが」
    ナレ:吉乃はもうひとつ口に入れた。
    吉:「初めこそ驚きましたが、わたくし、食す事は出来ます」
    阿:「わたくしも」
    美:「ほらっ」
    唯:「もぉ    ふ~」
    ナレ:それでも唯はピーマンに手を付けなかった。その後、二人の服もと
      言ったが、靴も買ってくれたからと。それに家から出る事も無かろうと
      吉乃と阿湖姫は遠慮した。色々な物を見て回れたことだけで満足だと。
      お父さんに迎えの連絡を入れた後、ケーキ店へ。色とりどりのケーキに
      目を輝かせている二人に選ばせた。味は想像できないので見た目で
      選んだ。そして表で待っている時に、相向かいの貸衣装の店が有り
      ショーウインドウにウエディングドレスが見えた。
    阿:「唯、あれは何じゃ?」
    唯:「ウエディングドレスです」
    阿:「うえ?」
    唯:「着物もありますが、あのドレスを着て結婚式、婚儀をする時に
       おなごが着るんです」
    阿:「さようか。 美しいのぉ」
    美:「阿湖姫様も吉乃様も似合うでしょうね」
    唯:「私だって」
    美:「はいはい」
    唯:「もぉ」
    ナレ:頬を膨らませいじけているところにお父さんが迎えに来た。
    覚:「お待たせ。  でも、随分の荷物だなぁ」
    ナレ:お父さんは尊に電話して大体の時間を伝え、荷物を取りに表に出ている
      ように連絡した。途中みんなで車を見た事、未来の尊から封書が
      届いた事を話した。
    唯:「尊が。  そうなんだ」
    ナレ:唯が言葉にした後は家まで何故か誰も話さなかった。

    つづく

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    無題⑬

    てんころりんさんも皆様もアシガール脳内変換で楽しんでいただけているかと(^_^)

    まだまだ続きます(^_^;)

    ナレ:留守番の尊がダイニングテーブルで作業をしていた。
    若:「尊、何をして居る?」
    尊:「今回の事を未来の僕に教えてもらいたいからメモを」
    若:「めもとな?」
    尊:「メモの話は無かったんだ。  文ですね」
    若:「さようか。  だが、届くのであろうか、先の世に」
    ナレ:尊は若君の言う〔届く〕とは違うけれど敢えて訂正しなかった。
    尊:「届くとは思うけど、返事が来るかどうかは。でも、二人用の装置を
       送ってもらったから、信じようかと」
    若:「さようか。  来ればよいの」
    尊:「はい」
    ナレ:尊は以前の様に30秒後に指定して実験室へ。テレビの前で四人が
      不思議そうにマジマジと見ていた。じいが若君に、
    じい:「若君、この黒い板は?」
    ナレ:その質問に若君は自分も不思議に思い、尊に教えてもらった事を四人に。
    若:「てれびと申しての、電波で遠くに有る物が映るのじゃ」
    ナレ:慣れた手つきでリモコンを操作した。すると急に画面に人が現われ
      四人は仰け反った。
    信:「わっ  若君、この者等は何処から参ったのでありましょうか?」
    若:「電波と申す目には見えぬ物が飛んでくるのだと」
    ナレ:見えない物と言われてそれぞれ四人は避けた。自分もそうだったと
      若君は思い笑った。その横で動じず成之が、
    成:「まこと摩訶不思議な物じゃの。  この様に薄い中に人が」
    ナレ:若君は小平太にリモコンを渡すと、数字を色々押した。その都度、
      映る物が変わる。するとじいがわしにも貸せとリモコンを取り赤い
      ボタンを押すと消えた。
    小:「おじい様、何をなさったのですか?」
    じい:「わしは何もしてはおらぬ」
    ナレ:若君はリモコンをスタートさせた。
    若:「この場所を押すとな、消えたり出たりするのじゃよ。 
       だが休む折には消さなければならぬのだぞ」
    ナレ:四人は頷いた。そしてまたじいがリモコンを持ちスタートさせ、
      画面をチョコチョコ変えていた。
      暫くして尊が実験室から戻って来た。手にしていた物はメモではなく
      封筒。
    若:「もしや、文が来たのか?」
    尊:「はい、でも、まだ読んでいません。 何が書いてあるか分からない
       ので、不安ですが、みんなの前で読んだ方が良いと思うので」
    若:「そうじゃの」
    成:「手立てだあろうか?」
    尊:「そうですね、それなら良いんですけど」
    ナレ:尊は不安顔。女子を送って来たお父さんが戻って来た。吉乃と阿湖姫
      が車の中で固まっていた事を話すと尊が、
    尊:「リアクションは若君と同じですね」
    若:「そうじゃの。  だが、直ぐに慣れるものじゃ」
    成:「忠清、じどうしゃとは?」
    ナレ:若君が現物を見せようと話すと、尊がみんなの靴はと聞いたので、
      若君が説明するとじいが、
    じい:「大事無いであろう、裸足であってもの」
    覚:「いや、外は砂利敷ですから、怪我するでしょう」
    尊:「じゃ、靴出して履けそうな物を履いてもらえば」
    覚:「そうだな」
    ナレ:玄関に靴を並べた。靴箱にあるお母さんのハイヒールが何故かじいは
      気に入り履いてみて前に倒れそうになり信近が支えた。
    信:「父上、私でも、これは無理かと」
    じい:「そうかぁ」
    ナレ:じいはお母さんのサンダルを履いて表に出た。
    源:「これは?」
    若:「自動車と申す。我らの馬の代わりじゃの」
    小:「馬?  生きておるのでしょうか?」
    若:「いや、これもまたこの世の機械と申す乗り物じゃ。 馬よりも
       速よう走るのじゃよ」
    小:「馬よりも   で、  ございますか」
    ナレ:じいがボンネットを触り、
    じい:「熱っ、  何故じゃ、 この様に熱う」
    覚:「乗ったばかりですからね」
    ナレ:四人は車を触っていた。また冷静な成之は、
    成:「もし、この様な乗り物が有ったれば、心強うございますな」
    若:「私も、その様に思いました」
    ナレ:尊に欲しゅうなったと言った時の事を思い出し軽く笑った。
    成:「忠清?」
    若:「何ほどでもござらぬ」
    ナレ:中へ戻り、昼ご飯を食べた。お父さんはあと何日居られるか分からない
      から、その都度満足して欲しいと大量。おなか一杯になった四人は
      ウトウトしだして雑魚寝。
    成:「こうして、休むことが出来るとは幸せじゃの」
    若:「そうですね」
    ナレ:じい達と共に眠る源三郎の姿を見て若君は微笑んだ。お父さんは未来の
      尊がよこした封筒を手にして、
    覚:「戻れる方法が書いてあれば良いね」
    尊:「ん」
    ナレ:でも、お父さんと尊はこの人達と直ぐに離れたくは無いと思っていた。

    つづく

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    望みが叶って行くようです

    戦国と現代の家族の交流、あったら良いなぁ~SPで、覚「今度はお父さんが戦国に…」美香子「吉乃様に来てもらうの…」見た時から夢見ていました。ぷくぷくさん、ありがと~ございます。

    ヾ(≧∀≦*)ノ〃アハハ
    ・グループ分け入浴。
    ・でかい速川家の風呂。
    ・尊の服を着た兄上。
    ・医院の寝間着姿…時代劇役者の人間ドック!
    ・髪飾りを買うが使えない唯… 私みたい。
    ・(サイズは)皆さん Mって感じ…。
    ・吉乃と阿湖姫、後部座席で固まった…。

    ρ(・・、) しんみり
    ・兄上の寝顔を見た時の若君の感慨。
    ・源三郎の不安。

    ☆吉乃様が、お米の袋、竈がないことを知るところ、本編に繋がっていました。

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    無題⑫

    無題⑪の続き(矛盾&長い(^_^;))

    ナレ:朝方、若君が目を覚ました。まだ眠っている二人を起こさないように
      そ~っと部屋を出た。天野家三人はまだ眠っていた。だが、源三郎は
      サッシの前に座って居た。
    若:「源三郎、起きておったのか。  もしや、寝てはおらぬのではない
       か?」
    源:「いえ、休む事は出来ましたが」
    若:「わしもこの世に参った頃は眠りは浅くての、直ぐに目が覚めた。
       永禄に居るようにの。だが、時が経つと、ゆっくりと眠る事が出来る
       ようになっての」
    源:「はぁ。  成之様は?」
    若:「兄上も眠っておる。じい達もじゃの。  昨夜、参ったばかりであって
       も皆、此処には戦もない、誰ぞが我らの寝首を欠く事も無かろうと
       安堵しておるのであろうの。 わしもそうであった。源三郎もそうで
       あろう」
    源:「さようですが。  ですが、若君様」
    若:「何じゃ」
    源:「わたくし達は、この世の者ではござらぬ」
    ナレ:寂しい言葉に聞こえた。その時、自分もあの夜、唯に「この世の者では
      ない」と言った事を思い出し、今の自分と同じ思いを唯も感じたのだと。
      若君はサッシを開けた。源三郎は開いた事に驚いた。
    源:「若君様は、唯様と同じこの世の者の様にございますね」
    ナレ:源三郎は寂し気に言った。
    若:「源三郎、何を案じておる?」
    源:「唯様も尊殿も我らが元に戻る手立てが分からぬと」
    ナレ:若君は縁側に出て座った。源三郎も隣に。
    若:「尊が我らを元の世に戻す手立てを考えてくれる。待つのじゃ」
    源:「はい」
    ナレ:力ない返事。
    若:「他に何を案じておるのだ」
    源:「この世で我らが知らぬことでも若君様が申された通り、便利な世の中
       に長らえて、わたくしもその様に便利な物を覚えてしまうと、永禄に
       戻った折、元の暮しが出来るのであろうかと思うてしまいました」
    若:「案ずるでない。  わしとて、この世で便利な物を覚えた。だがの、
       それらは覚えただけであって、わしらが永禄で使う物ではない。
       便利を覚えても、その機械とやらは無いのだからの」
    ナレ:すると吉乃が、
    吉:「源三郎殿」
    源:「吉乃様」
    吉:「戻れる日は分らぬが、この世で見聞きした物を覚える事を楽しめば
       よろしいのでは?   戻った折、楽しゅう思い出話を皆で致し
       ましょう」
    源:「吉乃様」
    覚:「源三郎様、ここに居る間は、旅行気分で楽しんで下さいな」
    若:「その通りじゃ、案ずるでない」
    源:「さようですね」
    覚:「でも、皆さん早起きですね。  じゃ、朝食の支度しますね」
    ナレ:お父さんが台所に立つと吉乃が、
    吉:「わたくしが手伝うても?」
    覚:「良いですよ。  じゃ、このニンジンの皮をむいて下さい。皮も
       きんぴらに使うのでこの容器に入れて下さい」
    ナレ:お父さんはピーラーを渡して使い方を説明した。
    吉:「ほぉ、  容易に出来るのですね」
    ナレ:ゴミ箱の横に吉乃の知る袋が。それは唯が永禄に持ってきた時の米袋
      と同じだった。唯の言っていた「家から」「上手く説明できない」の
      意味が分かった。
    覚:「吉乃様、どうしました?」
    吉:「いつぞや、唯殿があの米をの」
    覚:「あ~やっぱり犯人は唯だったんだ。買ったばかりの袋が無くなって
       居たので聞こうと思ったら姿が見えなくなって、その時は知らなかっ
       たんですが、そちらに」
    吉:「そのように」
    覚:「あいつ白飯が大好きだから腹すかすのが嫌で持って行ったんでしょう
       けど」
    吉:「唯殿は、わたくし達や村の者等に分け与えてくれたのです」
    ナレ:唯が自分達だけと言っていた事は黙っていたがお父さんは、
    覚:「いやぁ、それは無いでしょ。吉乃様が皆さんにと言われたのでしょう。
       きっと嫌だとか言ったんじゃ」
    ナレ:吉乃はやはり親だと思ったが、
    吉:「その様な事はございませぬよ」
    覚:「そうですか。  そうゆう事にしておきましょうか」
    ナレ:お父さんが水を入れた鍋を持ったので、
    吉:「湯を沸かすのですか?  竈は何処ぞに?」
    覚:「かまど?   あっ、これです」
    ナレ:コンロのつまみを回し火を点けた。
    吉:「この様に容易く火が熾せるとは」
    ナレ:唯が上手く火が点けられなかった事に納得した。
    覚:「もしかして、唯、火熾ししました?」
    吉:「はい」
    覚:「あいつ、ブツブツ文句言いながらやってたんでしょうね、目に浮かび
       ますよ。 ははっ」
    吉:「致し方ない事でございまする。この様に容易く火の熾せるこの世に
       居る唯殿では」
    覚:「そうですね」
    ナレ:お母さんが台所に立つ吉乃を見て、
    美:「すみません、吉乃様に」
    吉:「良いのですよ。  まことに便利な代物でございます。わたくしは
       楽しゅうございます」
    ナレ:その頃、他のみんなも起きた。そう、唯以外は。
    覚:「阿湖姫様、唯はまだ寝ているんですか?」
    阿:「申し訳ござらぬ。  起こしたのですが」
    美:「謝らないで下さい」
    ナレ:お母さんは二階に駆け上がり部屋に入り布団をめくり、
    美:「唯、起きなさい!  皆さんは、もう起きてるわよ!」
    唯:「え~  ねむい~  しょうがない、起きるか」
    美:「しょうがないって、  ほんと、妻が務まるの!」
    ナレ:お母さんは手にしていた布団をバサッと唯に掛け、部屋を出た。
    唯:「もぉ~」
    ナレ:文句と欠伸が一緒に。着替えて下へ。そして「ご飯まだぁ」と言って
      お母さんに睨まれた。
    吉:「唯殿」
    ナレ:普段は唯と言っているが、やはり両親の前ではと思っていた。
    美:「この子に殿なん付けなくて良いんですよ」
    吉:「よろしいのですか?」
    美:「はい」
    吉:「では、唯、母上様を困らせてはなりませぬぞえ」
    美:「もっと言ってやってください」
    唯:「え~  母親が二人みたいで、なんだかなぁ  ふ~」
    若:「もう良いではないか、許してはくれまいか」
    覚:「やっぱり若君は尻に敷かれるタイプなんですね。  ははは」
    唯:「お父さんまでぇ。    ふふっ」
    ナレ:唯はじい達の姿を見て笑った。
    唯:「やっぱり、その恰好でいると順番待ちみたい」
    美:「じゃ、今日は診察無いから、吉乃様とショッピングしたいし、
       皆さんの服を買って来るって事で、どぉ、唯」
    唯:「そうだね。  お母さん、前に言ってたし、この機会に。阿湖姫も
       一緒に、女子だけでね」
    覚:「そうだな。  でも、皆さんのサイズは?」
    美:「スウェットとかなら大丈夫じゃない。見たところ、皆さんMって
       感じだし」
    覚:「そうだね。  送迎するよ。 待っていられるのは嫌だろ?」
    美:「そうね。ゆっくり見てまわりたいし。  じゃ、決まりね。
       吉乃様、阿湖姫様、よろしいですね?」
    吉:「買い物と申しておりましたが、わたくしと姫様も共に参って大事
       ないのでござりまするか?」
    唯:「話は小声なら大丈夫だろうしね、その恰好で大丈夫だし」
    若:「お袋殿、 表は楽しゅうございます」
    吉:「さようですか。  では母上様、お供いたします」
    阿:「わたくしも」
    ナレ:話が決まり朝食を。手際よく大量に作ったレンコンのはさみ揚げをみんなで
      頬張った。一通り家事を終えたお父さんの運転で女子四人は出掛けた。
      因みにお母さんの車は、あまりに運転しないので、久し振りに動かそう
      としたが、うんともすんとも反応なし、唯たちが来る前の日に修理に出
      していた。
      後部座席に座った吉乃と阿湖姫は緊張と驚きで声も出ず固まっていた。

    つづく

       

       

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    無題⑪

    楽しんでいただけている事 ありがとうございます(^_^)
    また続きを(いつもの如く&他愛もない話で(^_^;))

    ナレ:みんなが珈琲を飲んでいる間にお父さんが風呂の用意をしていた。
    覚:「皆さん、お風呂に入って、さっぱりしてから休まれては?」
    若:「そうじゃの。  兄上、背中をお流しします」
    成:「良いのか?」
    若:「はい。  幼き頃より、思うておりました」
    成:「忠清様」
    若:「兄上、  忠清と」
    成:「ん」
    ナレ:唯は成之の若君を見る優しい眼差しに、本当の兄弟になれたんだなぁと
      思っていた。入浴はグループ分けにした。天野家三人、若君、成之、
      源三郎の三人。源三郎は恐れ多いと遠慮したが、この世では身分は関係
      ないと若君が。阿湖姫と吉乃は唯と一緒に。その時、じいがわしもと
      言って小平太に窘められた。
    じい:「申してみただけじゃ、洒落も分からんとは、誠に堅物じゃのぉ、
        誰に似たのかのぉ」
    ナレ:じいは信近の顔を見た。
    信:「父上?」
    じい:「何ほどでも。  風呂じゃぁ」
    ナレ:先に天野家を風呂場に案内して、じい達はひと通り若君と尊の説明を
      聞いてから入った。見た事もない物ばかりで子供のように、はしゃい
      でいる声がリビングまで聞こえる程。
    覚:「何だか、修学旅行の子供たちの様ですね」
    若:「すまぬ」
    覚:「良いんですよ。楽しんでいただけて」
    若:「父上」
    ナレ:因みに、大の男三人が風呂に入るにはと思われるだろうが、お母さんの
      父親がこの家を建てる時に、風呂だけは大きくして欲しいと要望した。
      他は口出ししない条件で。男三人でも余裕の広さ。お父さんは掃除の
      の時にいつも思う、こんなに広くなくってもと。だが、この時ばかりは
      広くて良かったと。一人二人なら時間が掛かってしまうから。
      若君と成之の着替えは尊の服、吉乃はお母さんの。阿湖姫は唯の服。
      他の四人はとりあえず医院の寝間着を着てもらう事にした。
      唯は四人がお父さんの煎れてくれた茶を飲んでいる姿を見て大笑い。
    美:「なに笑ってるのよ」
    唯:「だってぇ、  四人がその恰好してると、なんか、時代劇の役者さん
       が、扮装のまま人間ドックの順番待ちしてるみたいなんだもん」
    ナレ:それを聞いてお父さん、お母さんも笑ってしまった。
    尊:「着せておいて。 ほらっ、失礼だよ」
    ナレ:尊に窘められている三人を見ていたじいは、
    じい:「唯は、この者等と共に生きておったのだな。 まことに、若君の
        申しておった穏やかな所じゃのぉ」
    ナレ:しみじみと言ったじいの言葉にシーンとなった。唯もみんなも思って
      いた。此処にどれだけ居られるのか分からない。だが、永禄に戻れる
      のであろうかとも。
    唯:「もぉ、湯冷めしちゃうから、寝ましょ」
    ナレ:寂しい空気を払拭するように言った。阿湖姫と吉乃は唯の部屋に。
      若君と成之は尊の部屋。信近が、
    信:「われらは此処で良いではないか」
    ナレ:ソファーの場所を指した。ソファーを片付けて家にある寝具と座布団
      クッションを集めて敷詰めて寝床にした。二階へ案内された吉乃と
      阿湖姫。
    唯:「どうぞ」
    阿:「此処が唯の閨?」
    唯:「ヤバッ」
    ナレ:阿湖姫の着替えを探し、出しっ放しの服を押し込み扉を閉めた。
      間一髪。
    美:「唯、入るわよ」
    唯:「良いよ」
    ナレ:お母さんは吉乃の明日の着替えを持ってきた。部屋が片付いている事を
      見届けて部屋を出た。阿湖姫がボックスの中の漫画を手にして、
    阿:「この書物な何であろう?」
    唯:「漫画です。勉強の合間にちょっと読むんですよ。気晴らしに」
    ナレ:今の事をお父さんとお母さんが聞いたらこう言うだろう。
      漫画読んでその間の気晴らしに勉強だと。
    吉:「この世は、色彩が豊じゃのぉ」
    唯:「永禄もカラフルですよ。  まっ、こんな感じの物は無いかな」
    ナレ:唯はラメ入りのポーチを二人に見せた。
    吉:「これは不思議じゃのぉ。だが、美しい」
    ナレ:唯は中の髪飾りを二人の髪に付け、鏡に映した。二人は嬉しそうに見て
      いた。
    唯:「綺麗な物は好きだから、買うんだけど、昔からこの髪型だから
       付けない事の方が多いかな。  二人に差し上げます」
    吉:「良いのですか?」
    唯:「はい。  で、どちらがベッドに?」
    阿:「べと?」
    唯:「この高い寝床です」
    吉:「わたくしは落ちてしまう様な気がしますので」
    阿:「わたくしも」
    唯:「そっか。 じゃ、私が」
    ナレ:下の布団に吉乃と阿湖姫が。その頃、尊の部屋でも同じ様な会話が。
    尊:「若君、ベッドは?」
    若:「そうじゃのぉ。  兄上が休まれては?」
    成:「わしが。  だが、こうも高いと、落ちるのではないか?」
    尊:「成之様は寝相悪いんですか?  イメージないけど」
    成:「ねぞう  寝方であるか?  まぁ、あまり動かぬと思うが」
    尊:「じゃ、大丈夫ですよ。  経験です。 若君もこっちに居る時は
       ベッドで寝てましたから」
    若:「さよう」
    成:「ならば」
    ナレ:尊は二人を残し風呂に。
    成:「忠清はこの世で暮らしておったのだな」
    若:「はい。  初めこそ戸惑いもしましたが、皆、良い者ばかりで、
       楽しゅう暮らしておりました。様々な物事を知る事も出来ました」
    ナレ:今の黒羽城の事は何故か話す事が出来なかった。
    若:「兄上?」
    ナレ:返事が無いと思ったら、成之は寝息を立てていた。若君はその寝顔を
      見て、もし幼い頃に何事も無ければ、こうして共に眠る事もあったの
      だろうと思っていた。

    つづく

       

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    ひぇ~!!! な展開

    ⑨⑩、驚くやら Σ(´д`ノ)ノ゙
        嬉しいやら o(*゚∀゚*)o
           泣けるやら (*T^T)
    どうなるんだろう、これから・・
    楽しみにしてます。❣️

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    無題⑩

    無題⑨の続き(いつもの如く(^_^;))

    ナレ:その頃、速川家では夕食中
    覚:「唯たち、どうしてるかね?」
    美:「そうね。  大丈夫でしょ、何とかやってるわよ。  尊?」
    ナレ:スプーンを持ったまま考え事をしている尊。
    尊:「ん   実験室に、お姉ちゃんが持って行ったはずの物が有って」
    覚:「どういうこと?」
    尊:「分かんない」
    ナレ:その時、実験室から物音が。
    美:「音がしたわよね。  まさか、泥棒?」
    尊:「違うと思うけど。  見て来る」
    ナレ:二人も心配して一緒に。ドアを開け三人は固まった。そこには唯と
      若君、それに知らない人達。
    唯:「ただいま。  驚かせちゃってごめんね。  団体で来ちゃった」
    尊:「団体でって。  でも、どうして?  満月じゃないし、
       それに、9人なんて」
    唯:「向こうで色々あって。  でも、賭けだった」
    若:「父上、母上、驚かせてしまい申し訳ござらぬ。 みたび世話になる」
    覚:「それは構いませんが。  驚いて。  まっ、此処では」
    ナレ:みんなを家の中へ。見た事も無い物に驚きながらキョロキョロ。
      するとお母さんが、
    美:「あなたが吉乃様ですか?」
    吉:「さようですが、何故、わたくしの事を存んじておるのですか?」
    美:「やっぱり。唯から話を聞いていたので雰囲気でそうかなと。娘の事
       では色々と助けて下さったと。ありがとうございました」
    吉:「わたくしも唯殿と巡り会うて楽しくしておりました。厳しい事も
       申してしまい、申し訳ござらぬ」
    美:「いえいえ、どんどん言ってやって下さい。ちょっと褒めると、
       おだてると直ぐ木に登るタイプで、直ぐつけあがりますから、ビシッ
       と言ってやってください」
    ナレ:お母さんは吉乃の手を握った。母親通し通じ合った。他の人を若君が
      紹介した。じいが、
    じい:「ちと尋ねるが、この香りは何じゃ?」
    ナレ:テーブルの上にはカレー。若君が、
    若:「これは、かれえと申す物じゃ」
    じい:「かれえ?」
    ナレ:嗅いだことのないスパイスの香りに小平太の腹の虫が鳴った。
    覚:「食べますか?」
    若:「良いのか?」
    覚:「若君、覚えているでしょう。カレーは次の日も食べられるように
       沢山作っているのを」
    若:「そうであったの。  では、わしらも食して大事無いか?」
    唯:「夕飯の途中で来ちゃったから」
    ナレ:そう言うと唯の腹の虫も鳴った。ご飯は炊いてある分だけなので、備蓄
      用のご飯をチンして用意をした。若君以外はその辛さに驚き、お父さん
      とお母さんが出した水を飲んでいた。
    覚:「大丈夫ですか?」
    成:「大事無い」
    ナレ:そう言いながら成之も水をガブ飲みしていた。唯は成之のその姿に
      微笑んだ。驚きながらもみんな綺麗に平らげた。
    若:「父上、皆にこおひをの」
    覚:「はい。でも、皆さん大丈夫ですか?」
    信:「若君?」
    若:「もう一つ、驚く事になるやも知れん」
    小:「私は、覚悟を致しました。  何なりと」
    覚:「じゃ、用意しますね」
    ナレ:先に五人分。じい、吉乃、成之、阿湖姫、信近の分を。支度をしながら
      若君は矢傷を治してもらった事や、此処での暮らしの体験談。唯も
      知らないこともあるので一緒に聞いていた。
    信:「何やら、先程とは違う香りが」
    若:「こおひと申すこの世の飲物じゃ」
    ナレ:その様子を見ていた尊が、
    尊:「若君もそうでしたけど、皆さん結構、状況を直ぐに受け入れる事が
       出来るんですね」
    成:「私とて、落ち着きはせぬが、忠清様、唯を信じ参ったのでな、父上、
       母上、そなたの事も信じておる、偽りを申す事も無かろうとな。
       我らがこの屋敷を出る事も出来ぬであろうこともの」
    尊:「落ち着いた感じは、やっぱり兄弟ですね」
    ナレ:若君は病室で話していた事を思い出していた。成之を見たお母さんは、
    美:「若君もそうだけど、皆さんイケメンですよねぇ  ふふっ」
    覚:「お母さん」
    美:「良いじゃないのよねぇ、若君」
    源:「唯様、いけめんとは?」
    美:「唯、  唯様って呼ばれてるんだぁ」
    唯:「もぉ、お母さん。   そんで、お母さんが言いたいのは素敵、
       かっこいい、そっ、男らしい殿方って事ですよ」
    ナレ:そう説明すると、じいが、
    じい:「唯のお袋殿はお目が高いのぉ。 ははは」
    ナレ:唯のじいは違うと思ったのがバレて、
    じい:「むじな」
    唯:「何も言ってませんよぉ。  ほらっ、じい、コーヒーどうぞ」
    若:「父上、 皆にミルクと砂糖をの」
    阿:「忠清様、  みるくとは?」
    若:「私が初めて口に入れた折、苦さに驚き零してしまったのです。
       砂糖と、みるくを入れたならば飲みやすいかと」
    阿:「さようですか。  では、わたくしに」
    ナレ:お父さんがみんなに砂糖とミルクを入れてあげた。不思議な飲物に
      驚きながら飲んでいた。他のみんなにも出した後、若君が何も入れず
      に飲んでいるので、
    小:「若君は入れませぬか?」
    若:「わしは、何も入れぬぶらっくが好みじゃ。小平太も幾度も飲めば、
       こちらが好みになるであろうの」
    小:「その様な物なのですか?」
    若:「そうじゃ」
    ナレ:久し振りのコーヒーを嬉しそうに飲んでいる若君を見て尊が、
    尊:「そんなに経っていないのに、懐かしく思います。 でも、どうして?」
    ナレ:違う条件で何故、飛べたのか疑問に思った。
    唯:「私も正直驚いてるのよ。一か八かだったし」
    尊:「でも、満月じゃないから、戻る時も半月になるのかな?
       それとも満月の時?」
    唯:「そうだよねぇ。  どうなんだろう?」
    尊:「それにね、実験室にお姉ちゃんが持って行ったはずのまぼ兵くんと
       でんでん丸が有ったんだ」
    唯:「えっ、でもまぼ兵くんは、じいが」
    じい:「なんじゃ?」
    唯:「燃料無いから良いかなって渡したけど。 じいが欲しいって言った
       あの可愛い物どうしたの?」
    じい:「わしの閨にあるぞ。 あぁ、そうじゃ、若君と唯が消えた後にの
        変わった刀があっての、それもわしの閨にの」
    唯:「そうだったんだ。  で、それ、どうしました?」
    じい:「あのままだと思うがの。  確かに昨夜は有った。  今朝は
        どうだったかのぉ、覚えておらぬが。  それが?」
    唯:「こっちの世界に有るんですよ」
    じい:「何故?」
    唯:「さぁ?」
    ナレ:じいと唯は若君を見た。若君は首を傾げた。
    唯:「でんでん丸は転んだ拍子に壊れちゃってて」
    尊:「そうなんだ。  でも、確認したら、でんでん丸は壊れてないし、
       まぼ兵くんもまだ使えるし」
    覚:「僕が思うに、もしかして、未来の尊が動いてくれたんじゃないか?
       それも修理して」
    唯:「未来の尊が?」
    覚:「そう考えれば辻褄が合うんじゃないかな。条件が違っても来れたし、
       向こうの世界の物がこっちにある。 きっと未来の尊が唯たちの
       窮状を知って助けてくれたんじゃないかって思うんだけど」
    美:「そぉね。  そうよ、尊よくやった」
    ナレ:お母さんは尊に抱き着いた。
    尊:「お母さん」
    唯:「尊ありがとう」
    ナレ:唯も抱き着いた。
    尊:「僕じゃないよ。 本当にそうだとしたら未来の尊がした事だから」
    若:「尊」
    尊:「何ですか?」
    若:「ここに居るのは未来の尊ではないのか?」
    尊:「えっ?」
    若:「わしと会うた折より、あの時計の針が進んでおるのでな」
    覚:「あ~そういう事ね。  今この時、一分後はもう過去って事だね」
    美:「な~に、かっこいいこと言っちゃってぇ。  でもそれって若君の
       お株をじゃないのぉ、ははっ」
    ナレ:お母さんテンション高い。
    唯:「お母さん、お酒飲んでる?」
    美:「飲んでないけど、これだけのイケメンが居るんだもん、いい男に
       酔っちゃったのよぉ  ふふっ」
    ナレ:お父さんと唯と尊は呆れていた。他の者はキョトン。

    つづく

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    無題⑨

    無題⑧の続き(矛盾&無理&長い(^_^;))

    ナレ:2日間は黒羽に留まり、この日の朝に出立する予定でいたが、昨晩、
      しばらくは会えないだろうと酒が進み、今日は源三郎が二日酔いで
      昼過ぎまでう~う~唸っていた。若君と吉乃が止めたにも拘らず、
      ノリで飲ませた小平太と信近とじいは若君に叱られていた。
      その姿を成之が離れて見ていた。
    唯:「兄上さん、羨ましいって思いました?」
    成:「ん、  何故分かった?」
    唯:「そんな顔をしていました」
    成:「さようか。  私はあの中には入れぬのだ」
    唯:「そんな事ないですよ。  ほらっ」
    ナレ:唯は成之の背中を押した。成之は若君の隣に立ち、
    成:「楽しそうじゃの」
    ナレ:そう言われて三人は先程よりシュンとなった。若君と成之は顔を見合せ
      笑った。どうにか源三郎も落ち着いてきたが、出立するには遅いと判断
      して、翌朝に変更した。夕餉の酒は禁止となった。すると表でもの凄い
      音。
    小:「私が見て参ります」
    源:「わたくしも」
    ナレ:小平太と源三郎が表に行くと門扉をなぎ倒し、その前に武装の者等が。
    小:「何をして居る!  誰じゃ!」
    相:「相賀一成と申す」
    小:「あいが?」
    ナレ:小平太、度忘れ。
    源:「小平太様、織田の」
    小:「あっそうか。  何用で参った!」
    相:「フン  お前、わしを知らんのだな」
    小:「そうではござらぬ。  不要な物を覚えるつもりはござらぬのでな
       ふっ」
    相:「うっ、  まぁ良い。 聞いたぞ、わしの婿殿が戻ったとな。
       祝言のやり直しをするのでな、これへ連れて参れ。わしとて事を
       荒立てようなどとは、これっぽっちも思うておらん  ハハハッ」
    ナレ:そのわりには大勢。二人は急いで中へ戻り仔細を。
    唯:「のっぺり顔のあいつぅ、懲りない奴だねぇ」
    信近:「我らだけでは太刀打ちできませぬ。  若君」
    若:「ん。  わしを迎えに参ったともうしたな」
    小:「その様に」
    ナレ:若君はみんなの顔を見まわし、唯の前に立ち、
    若:「唯」
    唯:「分かってますよ。 自分が相賀のところに行くから、その隙に
       みんなで逃げろって言いたいんでしょ」
    若:「唯」
    唯:「大人しくてたんなら、一生大人しくしていればいいものを。懲りない
       奴。じゃ、久し振りにのっぺり顔を拝んでやろうじゃないの、
       はっはっはっ」
    阿:「では、わたくしも、唯の申すのっぺり顔とやらを見て参ろうぞ」
    ナレ:吉乃が止めるのも聞かず二人は腕を組み歩き出した。若君と成之が
      二人の前に立ちはだかった。
    若:「唯!」
    唯:「えっ?」
    ナレ:驚く唯を抱きしめた若君。
    若:「お前は、わしの妻の務めをせねばならぬのだ」
    唯:「でも」
    若:「皆を逃がす事、そして唯、お前も共に逃げおうせる事なのじゃ」
    唯:「若君」
    ナレ:そうこうしていると相賀達が中へ入って来た。
    相:「待ちくたびれましたぞぉ。  ハッハッハッ。  これはこれは
       お揃いで。  婿殿お迎えに上がりましたぞ」
    若:「承知した。  なればこの者等に手出しせぬと誓うてくれるか?」
    相:「まぁ、その様に。  では参ろうぞ」
    唯:「若君様」
    ナレ:心配なみんなは少し離れついて行った。櫓の近くまで来ると相賀が、
    相:「五月蝿いハエどもじゃのぉ。  追い払ってくれよう」
    ナレ:家臣に指図した。若君は前に出る男を突き飛ばし、唯達の元へ。
    若:「相賀殿!  何をなさる! わしは着いて参ると申したではないか!」
    唯:「そうよ!  まぁその様にって言ったじゃん!」
    相:「申してみただけじゃ  ハハハッ」
    唯:「何それぇ、  じいみたいに惚けた事、言わないでよ!」
    じい:「へっ?  わし?」
    唯:「あっ、こっちの事。  もぉ、減らず口叩いてんじゃないわよ!」
    ナレ:みんなの驚く顔を見て、
    唯:「使い方間違ってた?  まぁいいや」
    相:「何をごちゃごちゃ申しておるのだ、お前は、ハッ」
    ナレ:何を言っても無駄だと分ったが、このまま睨み合いを続けていたところで
      何も変わらない。男だけならば戦えばと思ったが、唯、阿湖姫、吉乃を
      どう守ろうかと若君の苦悩の表情を見た唯は、何か方法はないかと考え
      ようとした時に自分を呼ぶ声が聞こえた。
    唯:心の声(えっ?  尊?)
    ナレ:そう思った時にとんでもない方法が浮かんだ。相賀に、
    唯:「ちょっとたんま!」
    相:「ん?」
    唯:「ちょっとぐらい待ってくれたっていいでしょ! 武士の情けって
       いうじゃんか!」
    相:「まこと威勢がよいのぉ。  まぁ、わしも鬼ではない、ちと猶予を
       与えても良いぞ。 ハハハッ」
    唯:「むかつくぅ。  ちょっと待ってて」
    ナレ:唯は何処かへ行き、戻って来た手には起動装置。若君の前に立った。
    若:「それを?」
    ナレ:空を見上げた唯は、
    唯:「月は未だ半分で、満月じゃないし、二人用だけど」
    若:「唯、何を考えておる?」
    ナレ:今度はみんなの方を向き、
    唯:「これからみんな一緒に此処から消えて月に行きます」
    ナレ:皆が驚いているが続けた。
    唯:「でも、失敗すれば、みんなの命は・・・」
    じい:「唯、分かったぞ。  お前の申したい事はの。  このままここに
        居っても、あやつらの手によって。  ならば、お前の手で。
        わしはムジナの申す通りにいたそうぞ。 老い先短い年寄りじゃ、
        若いお主等が出来ぬと申すなら、わしが体を張ってお前たちを
        この場から逃がすからの」
    小:「おじい様」
    吉:「わたくしも、唯と」
    ナレ:みんなは唯の考えに従う事にした。
    若:「良いのか?」
    成:「わたくしも」
    若:「なれば」
    ナレ:相賀達に背を向け話し合った。その姿に相賀は悪あがきだと笑って
      いた。じいと阿湖姫と吉乃と唯は先に櫓に上がり、男五人で敵を追い
      払いながら登る手はずで。じいが己もと言ったが信近が断固却下。
      手はず通り刀を抜き相賀達の前に立ち、四人はその隙に櫓へ。
    相:「何と、また月へですかのぉ。 その様に大勢で、ハハハッ」
    ナレ:相賀の後ろで聞いていた家臣の数人はこの前も居た。その状況にやっぱり
      祟りが起こると言い、その場から逃げた。皆が櫓に登った。
      ギュウギュウに詰めて。
    唯:「みんな、私か若君の身体に手を。絶対離さないでよ!」
    ナレ:みんなが二人の身体を持って返事をした。
    唯:「尊ぅ!  未来の尊ぅ!  私達を守ってぇ!」
    ナレ:叫んで、スイッチを入れた。今までは消えるまでの時間があったが
      その時はパッと消えた。相賀達は目の前で9人一緒に消えたから、
      腰を抜かす者、ひたすら拝む者、相賀は立ち尽くし、言葉無く
      櫓と月を交互に見てその場に座り込んだ。

    つづく

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    あ・・・そうなんですね

    副音声・字幕・色んな事に縁遠い私なので(^_^;)
    ♪思い込んだら(巨人の星)の私なので、ずっと[点々]が付いていると(^_^;)
    「あ」だったのですね(^_^)
    てんころりんさん、ご報告ありがとうございます(^_^)
    そうですネ、村田さんは[濁点&!]が付くくらいの迫力ですよね!(^^)!

    思い込んだらの私の妄想の続きをお楽しみください(^_^)
    いつもの如く矛盾だらけですが(^_^;)

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